💐春休みに読みたい! そらさんがオススメする課題図書📚


【編集部より】
新年度スタート目前! 「スキルアップがしたい!」、「キャリアやプライベートで新しい発見がしたい!」と考えている人も多いのではないでしょうか。そこで、本企画では、実務家・講師などの読書愛好家から、会計人コースWeb読者の皆さんにオススメする「春休みの課題図書」をご紹介いただきました(1日お一人の記事を順不同で掲載します・不定期)。
受験勉強はもちろん、仕事や人生において新しい気づきを与えてくれる書籍がたくさんラインナップされています。ぜひこの機会にお手にとってみてください!
今回の記事では、そらさん(公認会計士)に課題図書をお薦めいただきました!

2022年12月に「年末年始の課題図書」というテーマをご案内しましたが、今回もご縁をいただき、「春休みに読みたい課題図書」として、以下の3冊をお勧めしたいと思います。

今回は、ビジネススキルに関するものとしました。
会計監査では、計画を立てて、実施、報告するという一連のプロセスがありますので、プランニング、実施面での質問、結果報告におけるプレゼンテーションということで、以下の3冊を推薦したいと思います。

オススメ書籍①『仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』(飯田剛弘、明日香出版社)

『童話でわかるプロジェクトマネジメント』(飯田剛弘、秀和システム)という、いかにもプロジェクトマネジメントを簡単に学びたいなと思った時に読みたくなる書籍があるのですが、こちらの執筆者の方の書籍になります。

私は、自分のタスク(やるべきこと)をOutlookのカレンダーに色別に登録しておき、日々、納期や重要度を勘案しながら、実施すべき作業を調整しています。

最終的な期限が明確でないままにToDoリストを作成しても、日々の大量の業務に埋もれてしまい、結果、「あれ、どうなっているの?」と聞かれ、「あ、今からやります!」のような対応になりがちです。

結果的には、計画的な作業ができず、それゆえにクオリティが低い成果物が出来てしまい、そちらの修正対応でさらに時間を要するという悪循環に陥ってしまいます。

デジタルカレンダーの使い方やデッドラインの守り方、逆算思考術が記載されていて、管理業務の苦手な方にお勧めします。

オススメ書籍②『AUDIT INQUIRY 質問の理論と技術』(永見 尊、中央経済社)

監査(Audit)は、「聴く」を語源としていると言われています。財務諸表監査をするうえでの「質問」は、監査技術の1つに位置づけられていますが、本書は、この「質問」のみに焦点を当てたものになります。いわゆる監査の書籍は多数ありますが、質問の理論と技術だけで1冊の書籍ということで、初めてその存在を知ったときには大変な衝撃を受けました。

私が意識している質問は、状況に応じて、「①知っていることを知っている前提で質問」、「②知らないことを知っている前提で質問」、「③知っていることを知らない前提で質問」、「④知らないことを知らない前提で質問」を使い分けるのですが、こちらの書籍では、多様な質問技術の活用が第12章に記載されています。

私は不正調査はやらないのですが、人が嘘をつく場合の回答者の非言語のシグナルも第13章には記載されており、過去において、会社の方から虚偽の説明を受けた経験からは、通常の監査においてもとても参考になります。

ビジネス全般における調査や分析、そしてコミュニケーションにおいて非常に有用です。

オススメ書籍③『会計士・税理士のための伝わるプレゼン術』(眞山徳人、中央経済社)

公正な監査を行うためには高度な知識と技術が求められ、また、その結果を明確に伝えるためには優れたコミュニケーション能力が必要です。この書籍は、数多くあるプレゼンの書籍の中で「会計士・税理士のための」と枕詞に記載されているとおり、専門的な内容をわかりやすく説明するためのノウハウが書かれています。

昔、とある上場企業の会長に繰延税金資産の回収可能性の説明をするときに、マネージャーが「監査委員会報告第66号では、会社区分が・・」って説明し始めて、その時に上司が遮って、「つまり、めちゃくちゃ儲かっている会社は・・、めちゃくちゃ儲かっていない会社の場合には・・」と平易な表現で説明し直されたことを思い出します。
職業専門家は、とかく難しい表現を使ってしまいがちですが、相手方に伝わらないと意味がありません。

本書のワーク①~③では、「あなたならどう直す? 会計士・税理士がやりがちな“イケてない”××」のシリーズがあります。
また、「第Ⅰ部 資料作り編」、「第Ⅱ部 伝え方編」、「第Ⅲ部 実践編」からなりますが、特に「第Ⅱ部 伝え方編」のところは、姿勢や視線、話し方が記載されていて、一般的なプレゼンテーションでも使えると思います。

【執筆者紹介】
そら

父が税理士事務所を開業していたことから、大学2年より税理士試験の勉強を開始し、大学卒業後の1989年に官報合格(簿財法所相消)。
その後、公認会計士試験に挑戦し、1992年に公認会計士二次試験、1996年に公認会計士三次試験に合格、現在、大手監査法人に勤務。
趣味は会計監査関連の書籍を購入すること。日々ストレスの中、トイプードル(そら)に癒される。
・X(旧Twitter)@sorachan0916

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