【会計士合格体験記】社会人受験生の「3つの課題~勉強環境の確保・学習方法・モチベーション」を乗り越え、模試D・E判定からついに合格をつかみ取る!


まいける
(30代・社会人)

<受験情報>
学習スタイル:LEC東京リーガルマインド(通信講座)
受験歴:短答式(令和3年5月)→論文式(令和4年8月)
▶︎トップ画像は試験直前まで繰り返し見たB6サイズの情報カード(本人提供)

会計士を目指したきっかけは「日商簿記の合格」

私が最初に会計士を目指したのは大学生1年生の頃です。大学1年生時に、本屋に貼られていた日商簿記のチラシに興味をもって、独学で勉強を始めました。
勉強を始めてから半年くらいで日商簿記2級まで合格することができ、「自分にとって会計の道が向いてるのかな」と思い、軽い気持ちで予備校の公認会計士講座に申し込みました。
ただ、テキスト数ページほど読んで予想以上にチンプンカンプンだったため、あっさり受験を撤退して、大学生活を楽しんでいました。

2回目に会計士を目指したきっかけは、「日商簿記1級の合格」です。
就職活動時は特に経理を希望していなかったのですが、最初の配属は経理部でした。実際に働きはじめて色々な方から業務を引き継ぐたびに、「なぜこういう処理をするのか」(特に税効果会計等)という疑問点が多々あり、「もっとわかるようになりたい」という思いから、再度会計の専門家となるべく公認会計士試験に向き合い始めました。

大学生時代の反省も込めて、今度はスモールステップで日商簿記1級に合格できたら公認会計士試験に再チャレンジしようと考えていました。ただ、仕事をしながらの勉強は想像した以上に大変で日商簿記1級の合格までに約4年、そこから公認会計士試験の論文式に受かるまで約3年かかりました。

合格するための3つの課題〜勉強環境の確保・学習方法・モチベーション

公認会計士試験を合格するためには、”勉強環境の確保・学習方法・モチベーション”という3つの課題に対して、自分に合った自分なりの解決策を導き出せるかが大事だと思います。
以下の内容は、私自身が置かれている状況で、試行錯誤しながらベストだと思って取り組んだことになります。

1.勉強環境の確保について

社会人にとって公認会計士試験を受験する上で、一番解決しなければならない問題は、「どのように勉強環境を確保するか」だと思います。私自身、机に向かって勉強していた時間は、毎日起床後1~2時間と就寝前の1~2時間です。予備校のガイダンスにおいて、最低でも週20時間は必要と聞いていたので、その時間は確保するようにしていました。

具体的なスケジュールとしては、
朝:朝5時に起床し7時まで勉強→子どもが起きたら朝食や保育園への送迎準備→8時過ぎに子どもを保育園に送迎→会社まで通勤→9時始業まで勉強。

昼:昼食後のお昼休みに20分くらい勉強。

夜:19時頃に帰宅→21時頃までに夕食、お風呂と諸々家事→23時まで勉強し就寝。

というのが平均的な1日のスケジュールでした。

自分の中で色々と試行錯誤した結果、趣味のマラソンのように、自分の生活リズムを壊さずに無理なく勉強に取り組む必要があると考えて、①睡眠時間は5~6時間確保すること、②勉強をする前に勉強以外のタスクを終わらせる(特に家事)という2点を意識していました。

この2点を守りながら勉強していくことが、自分にとってストレスなく集中して勉強できる環境だと気づいたため、毎日実践していました。

2.学習方法

教材は専門学校から提供されたテキスト、問題集、答練等を使用して、それ以外は特に使用しませんでした。講義受講後は、問題集を解いて、分からない点をテキストに戻って周辺論点とあわせて確認するというのを繰り返していました。

私自身、成績が一番伸びたときは、「問題文を読んでわかる論点は飛ばして、わからない論点を解いてどの部分がボトルネックなのかを確認する」という学習をしたときです。
特に、わからない論点は、B6サイズの情報カードに論点をまとめていました。B6サイズの利点は、図も含めて多くの情報を記載することができ、かつスーツのポケットにも入れることができる点です。その利点を活かして、B6サイズの情報カードを常に携帯し、職場でも家でもどこでも復習できるようにしていました。

短答式試験や論文式試験の当日でも、テキストではなくこの情報カードだけを持って確認しました。私自身、他の受験生と比較して机に向かう時間は少ないと思いますが、その分歩きながらや、お風呂に入りながらでも勉強した内容を思い出せるか試して、知識のアウトプットを常に心掛けていました。

3.モチベーションの保ち方

通信で受講しており、周りに同じ悩みを抱えている人もいなかったので、目標としていた短答式試験に落ちたときは「撤退しようかな」とも考えていました。ですが、はじめて会社に往査に来られていた同年代の公認会計士の先生と雑談していたときに、専門学校の講師をしていたということで個人的に色々と相談しました。

親身に相談を受けて頂いたこともあり、「もう少し頑張ろうかな」と再度頑張り始め、結果的に次の短答式試験にギリギリでしたが合格できました。合格発表後は相談した会計士の先生に報告し、お祝いのメールと電話を頂けたのが非常に印象的でした(食事にも連れて行って頂けました)。

その年の論文式試験に合格することはできませんでしたが、ここまで来たら最後まで頑張ろうということで、モチベーションが途切れることはなく翌年の論文式試験に合格することができました。やはりこの試験の辛さを知っている方からの応援は自分のモチベーションにもなったので、モチベーション維持のためにも受験仲間を作ることは大事だと思います。

会計士受験生への一言

短答式試験と論文式試験のどちらの模試もD~E判定しか取れなかったのですが、結果的には合格できたので、とりあえず受験することは大事だと思います(合格した時は実務で自分が詳しく調べていた論点や試験直前にB6カードに書いていた論点が出たなど、運にも恵まれました)。

困難な目標も挑戦するからこそ、達成できるわけで、何事もチャレンジ精神は大事だと思います。「いつ合格できるか不安」という思いは多々あると思いますが、合格するためには何でも活用しようという気持ちで是非頑張ってください。

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