【税理士合格体験記】簿・財独学&同時合格! 妊娠中の受験を経て、細切れ勉強を積み上げ4年で官報合格!


Diaママ
(税理士法人勤務、30代)

<受験情報>
合格科目:簿記論・財務諸表論(2019年)、法人税法(2020年)、消費税法(2021年)、国税徴収法(2022年)
学習スタイル:会計科目・独学、税法科目・資格の大原(通信)
▶︎トップ画像は勉強で使用していた電卓やタイマー、ペン、万年筆、インクなど(本人提供)

税理士を目指したきっかけ

新卒で都内の事業会社に入社し、経理の仕事をしていました。その頃は簿記2級しか持っていませんでしたが、決算などの実務も十分こなせていたので「資格はいらない」と思っていました。
その後結婚し、先の会社は退職して地方に引っ越しました。新天地で今までの経験を生かして仕事をしたいと思うも、田舎では仕事の絶対数が少なく、やりたい仕事が見つかりませんでした。しかし、前職で経理部内に税理士の資格を持っている方がいたな、と思い出し、「そうだ、税理士なら田舎でも専門的な仕事ができる!」と思ったのが税理士を目指すきっかけとなりました。

合格までの道のり

まずは、私の税理士試験の戦歴を紹介します。
2019年度 簿記論〇、財務諸表論〇(事業会社勤務)
2020年度 法人税法〇、消費税法×(受験専念)
2021年度 消費税法〇、事業税×(税理士法人勤務、妊娠中)
2022年度 国税徴収法〇(税理士法人勤務、産休・育休中)

2年目は受験専念でしたが、他の年は仕事をしながら、妊娠・育児を抱えながらの受験でした。画期的な勉強法でなくお恥ずかしいですが、私の勉強方法を紹介します。

科目別、計算の攻略法

簿記論・財務諸表論・法人税法

これらの科目は、知識、スピード、正確性、取捨選択力、集計力など、さまざまな力が試される科目です。私は、「間違いノート」ならぬ「間違いカード」を作り、スキマ時間に何度も見返していました。

間違いカードのメリットは、①論点ごとにまとめられること(後からの付け足しが簡単)、②持ち運びが簡単でいつでも見られること、です。
間違いカードに書いたところは、「本試験で出たら絶対に間違えない!」というつもりで覚えました。

消費税法

消費税法は、課税・非課税などの分類を速く正確に答えられるように何度も練習しました。そして、納税義務の判定や調整対象固定資産などの特殊論点をカバーしました。消費税法は時間との闘いなので、思考過程や計算方法にムダがないか点検し続けました。

全科目共通

「基礎をおろそかにしない」ことが大事です。私は、直前期に入ってもテキストの例題は完璧にできるように、定期的に周回しました。
本試験は基本問題も出る印象があります。そのような問題は絶対に落とせないので、基礎をしっかり固めるように徹底しました。

自作していた「間違いカード」

理論はあらゆる方法で脳に刺激を送り続ける!

私は税理士試験を受けるまでは暗記は避けていて、大学も理系の出身でした。まして30代になって今まで経験したことない量の暗記ができるのか半信半疑でした。しかし、この試験を乗り越えてわかったことは、「暗記は誰にでもできる!」ということです。

子供のころに聴いた歌は大人になっても口ずさめますよね? その体験をもとに、何度も「覚えて忘れる」を繰り返しました。また、覚え方を1つに絞る必要はなく、読む、書く、聴く、マークする、赤シートを使う、PCに打ち込む、と何を使っても良いので、とにかくあらゆる方法で脳に刺激を送り続けることが重要だと思います。「自分に合った方法」など探さずに、気の向くままにその時にやりたい方法で理論に向き合い続けてはいかがでしょうか。歌が覚えられるなら、理論も覚えられます!

理論はまとまった時間とスキマ時間の両方が必要です。スキマ時間の使い方は、例えば「通勤中の電車内で見る→乗り換えで歩いているときに、先ほど見た内容を思い出す→乗り換えた電車内で思い出せなかったところを見返す」というように、家事やお風呂など、さまざまなシーンのスキマ時間でインプットとアウトプットを繰り返します。

その上で、合格を確実にするためには、国税庁のタックスアンサーも読むと良いのかもしれません。私の場合は、消費税法(2年目)はチェックできましたが、他の科目は見る余裕がありませんでした…。

勉強に向かうコツ

この試験は、ある程度の時間を積み上げないと合格できないと思います。ですから、とにかく勉強しなければなりません。

でも、どうしても勉強するのが億劫なときってありますよね。私の場合は、疲れていて頭を使いたくないとき、勉強ができない自分に向き合うのが嫌なときがそうでした。そんな時にどうしていたか、私流の勉強に向かうコツを紹介します。

コツ① お気に入りの文具を見つける

私は万年筆にハマり、いろいろな青インクを使いたくて無駄に書きまくっていました。ただし、本試験の解答用紙はインクがにじむので、泣く泣くボールペンを使っていました…。

コツ② ごほうび作戦

王道の作戦ですが、総合問題を解いたらスイーツ、本試験が終わったら旅行など、ご褒美をたくさん用意しました。

コツ③ SNSで他の人の本気に圧倒される

私は独学や通信講座で勉強していたので、受験仲間がいませんでした。なので、Twitterで同じ科目を受験する人を見ては、「私も勉強しなきゃ!」と刺激を受けていました。

苦しかった妊娠・育児との両立…

妊娠中、特につわりのときは、どう頑張っても勉強できませんでした。1日中船酔い状態で、目が回って文字が読めない。電卓も叩けない。

直前期に2ヵ月半も勉強できない期間が続いたときは、「このままじゃ落ちる」と何度涙を流したことか(笑)。安定期に入っても健康第一で、仕事で疲れてしまうと体を休めなければいけないので、歯がゆい思いをしました。妊娠中に受験した消費税法は、前年の勉強貯金があったので、あれがなければ受かっていませんでした。

妊娠中に受験される方は、くれぐれも無理なさらず守るべきものを守ってください。ただ、受験当日は特別室にて少人数で受けられたので、非常に快適でした。

また産後も2ヵ月ほどは勉強できませんでした。その後も夜泣きもあり、体力的に厳しかったので、寝転がりながらできる暗記中心の科目にしようと、1月から国税徴収法の勉強をし始めました。結果、受験当日まで机に向かう時間はほとんど確保できなかったので、暗記中心の科目にして大正解でした。

本当は不合格だった事業税を再挑戦したかったのですが、短期合格をとるか、自分の興味をとるか、科目選択は悩ましいですね。

短期合格のコツは毎日の「ちょっと」を積み上げること

税理士試験に挑戦中の方は、何かを抱えながら勉強している人がほとんどだと思います。勉強したくない、やめたいと思ったときは、なぜ自分が税理士を目指したのかを思い出していました。「できる」「知る」は「楽しい」ことだと思い出すのもオススメです。

気分が乗らない日もあります。しかし、毎回「絶対に合格する!」と気合いを入れなくても良いと思います。脳トレのようなゲーム感覚で「ちょっとやってみるか」と気楽に本を開いてみてはいかがでしょうか。

5分でもいいから時間を積み重ねられるかが、この試験に合格するコツだと私は思います。日々の生活に負けないで、頑張ってください!!

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