加藤大吾
(公認会計士・税理士)
公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題!
もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。
○×問題
P社はA社株式の20%(取得価額1,800円)を取得し、持分法適用関連会社とした。A社の資本勘定は10,000円である場合、特別利益に負ののれん発生益200円が計上される。
解答
×
負ののれん発生益は、持分法による投資損益に含めて表示する。
根 拠
企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」
開 示 表 示 27. 連結原則では、持分法による投資損益については、投資に係る損益であるため、一 括して営業外損益の区分に表示し、経常損益に反映させることとしていた。本会計基準でも、このような従来の取扱いを踏襲している(第16項参照)。なお、持分法を適用する被投資会社に係るのれんの当期償却額及び減損処理額並びに負ののれんについても、持分法による投資損益に含めて表示することに留意する。 |
ワンポイントアドバイス
投資額に含まれる負ののれんは、連結の場合と同様に、株式を取得した時点に一括して計上されますが、表示場所は営業外収益となります。
〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。