【1日1問!〇×会計クイズ】純資産・外貨建取引⑲


加藤大吾
(公認会計士・税理士)

公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。

○×問題

5年後に一括返済の長期借入金100ドルを借入れ、同時にドル買為替予約(1ドル=114円)を行った。本日の直物為替相場は1ドル=115円であり、振当処理によること。

(借)現金預金 11,500
 (貸)長期借入金 11,400
    前受収益 100

解答

×

直先差額は、前受収益ではなく、長期前受収益として処理する。

(借)現金預金 11,500
 (貸)長期借入金 11,400
    長期前受収益 100

根 拠

会計制度委員会報告第4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」

次期以降に配分された為替予約差額の貸借対照表上の表示(注解(注7))

10.為替予約差額のうち次期以降に配分された額は、貸借対照表上、長期前払費用又は長期前受収益として両建てで表示する。ただし、決済日が決算日から1年内に到来するものは、前払費用又は前受収益として表示する。

なお、重要性のないものについては、区分掲記しないことができる。

ワンポイントアドバイス

直先差額については、決済日を基準とした1年基準により、流動と固定に表示場所が変わるので注意しましょう。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


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