【公認会計士試験 合格体験記】既卒専念、大手からの内定もゲット! 5年ごしの合格を果たしたメンタル術


なおふみ
(25歳、大学卒業後に受験専念)

合格時期:短答…2018年12月/論文…2020年11月
学習時間:
通常期…平日12時間/休日0時間
直前期…平日14時間/休日14時間
学習スタイル:専門学校(TAC)

目次
なぜ途中であきらめなかったのか
家族や友人に支えられて
スマホのホーム画面をあえて○○に
合格のカギは“受験仲間”
会計士業界は売り手市場?
メッセージ

なぜ途中であきらめなかったのか

最初に述べると、私は公認会計士を目指しはじめてから論文式試験に合格するまで5年弱かかっています。短答式試験には3回目で、論文式試験には2回目で合格しました。

なぜ途中であきらめずに頑張れたのか? それは第一に、自分の勉強スタイルにコンプレックスを抱いていたからです。

私は、高校受験や大学受験で、最初から「落ちはしないだろうな」というランクの学校を選び、本気になって勉強したことはありませんでした。しかし、大学に入ってから、「もっと上を目指せたんじゃないのか」「やりきったと言えるまで勉強すればよかった」という思いが、ずっと心のどこかにありました。

そこで、公認会計士試験にあたっては、「最後まで、やりきったと言えるところまであきらめない」と決めていました。このコンプレックスがあったからこそ、勉強がつらくても、試験に何回も落ちても、途中であきらめずに頑張ることができたのだと思います。

家族や友人に支えられて

もうひとつ、受験の原動力となったものがあります。家族や友人といった応援してくれる人たちへの感謝の気持ちです。

私は在学中に合格することができなかったため、大学卒業後に実家のある札幌へ戻り、受験に専念することとなりました。普通であれば、大学卒業と同時に定職に就くはずです。しかし両親は、少しでも勉強に力を入れられるように、と受験のことを理解して支えてくれました。兄弟や友人たちも、難関試験であることを理解して応援してくれました。

最初は自分がやりたい勉強をしているだけでしたが、そのうち「応援して支えてくれる家族や友人のためにも合格したい」と思うようになり、それが原動力となって勉強を頑張ることができたと感じています。

スマホのホーム画面をあえて○○に

私の場合、「最後までやりきる」という思いで勉強を始めたため、モチベーションが大きく落ちることはありませんでしたが、悔しさは忘れないようにしていました。

私は合格まで時間がかかりましたが、同じ時期に勉強を始めた人たちは次々と合格していました。なかには、私より勉強が遅れていた人もおり、その人たちが合格することが本当に悔しくて、同時に自分が情けなかったです。

そこで、あえてスマホのホーム画面を合格した友人が写った写真に設定しました。これが意外と効果的。「つらい」「もう勉強したくない」と思ってスマホを見がちなときでも、スマホを見れば当時の悔しさがこみ上げてくるので、「もう少し勉強を頑張ろう」という気持ちになれました。まさに「臥薪嘗胆」です。

結局、合格までの数年間はずっとそのホーム画面でしたが、合格してから数年ぶりに変えたときには、なんともいえない快感がありました(笑)

合格のカギは“受験仲間”

ここで、合格できた今年とそれまでの違いを挙げるとすれば、「同じ志をもつ受験仲間がいたかどうか」だと感じています。

もともと私は、誰かに勉強について相談したり、誰かと点数を競うということがあまり得意ではありませんでした。しかし、公認会計士試験は合格するまでに長い時間がかかります。また、勉強は自分との戦いでもあるため、ついつい孤独になりがちです。孤独になってしまうと、勉強の意欲もそがれてしまいます。合格する1年前の私がそうでした。

そのため、論文式試験に落ちてからは、まずは相談できる仲間をつくろうと思い、自習室で見かけた公認会計士を目指している人たちに片っ端から声をかけました。

そうすると面白いことに、私と同じように考えていた人が多く、あっという間に何人かと受験仲間になることができました。その受験仲間たちと理解を補い合ったり、息抜きをしたり、勉強方法を共有したりしたことで、勉強の効率は明らかに上がっていったと思います。互いに学力を高め合うことで、その受験仲間たちと一緒に合格することができました。

今はSNSもありますし、受験仲間は容易につくれると思います。公認会計士試験の勉強をしている人たちは、間違いなく孤独でつらいと感じているはずです。そのため、まずはどのような形でもいいので、1人でも受験仲間をつくり、ともに切磋琢磨していくことを、受験生の皆さんにはおすすめしたいです。

会計士業界は売り手市場?

最後に、就職活動についてお話させていただきます。

私は地元である札幌で働きたかったため、札幌を拠点に就職活動をしました。以前から公認会計士業界は、人手不足から売り手市場といわれています。この点ですが、実際に就職活動をしてみてそのとおりだと感じました。

4大監査法人のうち札幌事務所がある3つをメインに就職活動をしましたが、すべてから内定をいただくことができました。むしろ、どこも人手不足であることから、どうにかして入ってもらおうという雰囲気もあったように思います。そのため、既卒で社会人経験がなくても、十分に大手の監査法人に入ることはできると感じました。

ちなみに、試験勉強中や合格発表までは、就職活動は一切しませんでした。資格が必要な仕事の場合、そもそも試験に受かっていないと就職活動はできません。そのため、試験勉強と就職活動を同時にする必要は一切ありませんし、試験が終わってからも、基本的には説明会に参加すれば十分だと思います。

メッセージ

私がお世話になった講師の言葉に、「あきらめないで続けるだけでほぼ合格」というものがあります。公認会計士試験は合格までの道のりが長く、勝手にフェードアウトしていく人たちも多いです。また、「論文式試験はおおよそ4割とれば受かる」といわれているように、決して天才だけが合格するようなレベルの高い試験ではありません。

つまりは、最後まであきらめず、自分が信じたテキストを愚直に読み、問題を解いてきた人は必ず報われる試験だと思います。私は思っていたよりも合格までに時間がかかってしまいましたが、途中で腐らずに勉強を続けて本当によかったと感じています。

たしかに、合格するまでは勉強はつらいし、人生がどうなるかもわからないし、まるで霧の中を進んでいるような感覚で、毎日不安でたまりませんでした。しかし、合格した今は、そのすべてが報われ、最高の気分に浸っています。

どうか公認会計士を目指している人は、最後まであきらめずに努力を続けてください。難関資格を目指そうと思ったときに想像した、明るい未来を忘れないでください。せっかく目指したなら、1回や2回落ちても絶対にあきらめないでください。みんな同じような経験はしています。合格はもうすぐです。頑張ってください!!


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