加藤大吾
(公認会計士・税理士)
公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題!
もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。
【〇×問題】
第1年度期首に取得した市場販売目的のソフトウェア1,800円を見込販売収益(第1年度1,800円、第2年度200円、第3年度400円)により償却を行う場合、第2年度のソフトウェア償却費は150円である。
【正解】 ×
第1年度のソフトウェア償却費は1,800円÷2,400円×1,800円=1,350円となり、未償却残高は1,800円-1,350円=450円となる。
第2年度のソフトウェア償却費は、見込販売収益による場合450円÷600円×200円=150円となるが、未償却残高を残存有効期間で除した額225円(=450円÷2年)を下回るため、第2年度のソフトウェア償却費は225円となる。
【根拠となる会計基準】
企業会計審議会「研究開発費等に係る会計基準」
5 ソフトウェアの減価償却方法
無形固定資産として計上したソフトウェアの取得原価は、当該ソフトウェアの性格に応じて、見込販売数量に基づく償却方法その他合理的な方法により償却しなければならない。 ただし、毎期の償却額は、残存有効期間に基づく均等配分額を下回ってはならない。
〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。