【1日1問!〇×会計クイズ】現金預金・金融商品⑦


加藤大吾
(公認会計士・税理士)

公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(月~金)出題! 

もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。

○×問題

その他有価証券として保有するE社株式(上場株式)について、本日配当落ち日をむかえた。配当予定額は公表されているが、配当に係る決議が行われた期の収益として計上しなければならないため、未収配当金を計上することはできない。

解答

×

市場価格のある株式については、原則として、配当落ち日(配当権利付き最終売買日の翌日)に、予想配当額を未収配当金として計上しなければならない。

(借)未収配当金 ×××
 (貸)受取配当金 ×××

解 説

根拠となる実務指針:金融商品会計に関する実務指針

94.その他利益剰余金の処分による株式配当金(配当財産が金銭である場合に限る。)は、原則として次のように会計処理する。

(1)市場価格のある株式については、各銘柄の配当落ち日(配当権利付き最終売買日の翌日)をもって前回の配当実績又は公表されている1株当たり予想配当額に基づいて未収配当金を見積計上する。その後、配当金の見積計上額と実際配当額とに差異があることが判明した場合には、判明した事業年度に当該差異を修正する。ただし、配当金は、(2)の市場価格のない株式と同様の処理によることも、継続適用を条件として認められる。

(2)市場価格のない株式については、発行会社の株主総会、取締役会又はその他決定権限を有する機関において行われた配当金に関する決議の効力が発生した日の属する事業年度に計上する。ただし、決議の効力が発生した日の後、通常要する期間内に支払を受けるものであれば、その支払を受けた日の属する事業年度に認識することも、継続適用を条件として認められる。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


関連記事

【広告企画】会計大学院(アカウンティングスクール)12校の魅力を探る!

重版出来✨『わかる! 使える! うまくいく! 内部監査 現場の教科書』

【広告のご案内】掲載要領(PDF資料)

ページ上部へ戻る