第2問対策
第2問は、出題される論点も出題形式も様々で対策の立てづらい問題です。そのため、直前期では、ある程度論点を絞り、決め打ちで対策を立てるのも1つの有効な方法です。そして、本番では「部分点をしっかりとる」ということを意識しておくことが重要だと思います。
① 有価証券
第1のポイント
有価証券に関する取得、売却、期末処理といった一連の取引から貸借対照表と損益計算書の一部の作成、決算整理後残高試算表の作成までの流れを確認しておきましょう。
第2のポイント
その他有価証券、子会社株式、関連会社株式についてもしっかり確認しておきましょう。特に、その他有価証券については、期末の時価評価の処理について、売買目的有価証券との違いについて併せて確認しておくとよいでしょう。
第3のポイント
売買目的有価証券で前期末に時価評価した翌期における処理で、「洗替法」「切放法」の処理の違いについて確認しておきましょう。翌期に売却した場合の帳簿価額の金額に違いが生じますので、この点を確認しておくとよいでしょう。
第4のポイント
その他有価証券で前期末に時価評価した場合の翌期の処理について確認しておきましょう。その他有価証券は「洗替法」のみとなっています。
第5のポイント
有価証券の貸借対照表における表示科目・表示区分について確認しておきましょう。たとえば、満期保有で保有する社債で、貸借対照表日より1年以内に償還日が到来する社債は有価証券として表示されます。
② 株主資本等変動計算書
第1のポイント
株式の発行、合併、剰余金の処分、計数の変動等の仕訳を確認しておきましょう。
第2のポイント
剰余金の処分における資本準備金、利益準備金の積み立ての処理について確認しておきましょう。
第3のポイント
その他有価証券評価差額金の処理と表示についても確認しておきましょう。その他有価証券評価差額金がある株主資本等変動計算書の問題も一度解いておいてください。
第4のポイント
その他有価証券に関する税効果会計の問題も確認しておきましょう。期末における時価評価の際に税効果会計が適用されます。その場合の処理を確認しておいてください。これは第3問対策にもなります。
第5のポイント
株主資本等変動計算書の表示と、総勘定元帳(T勘定)との関係、株主資本等変動計算書と貸借対照表との関係について、今一度、確認しておいてください。
③ 固定資産
第1のポイント
固定資産の取得(建設仮勘定・割賦購入)、売却、除却、買い替え、火災、修繕など一連の仕訳を今一度、確認しておいてください。これは第1問対策にもなります。
第2のポイント
圧縮記帳の処理について確認しておいてください。固定資産の火災により、保険差益が生じた場合に、一時の課税を避けるために圧縮記帳(直接控除方式)が行われる場合があります。
第3のポイント
固定資産台帳についても確認しておいてください。その際、今一度、下記の帳簿組織を理解しておくことが重要です。取引→【仕訳帳】→【総勘定元帳】→【補助簿(商品有高帳・固定資産台帳など)
第4のポイント
リース会計についても確認しておいてください。リース取引が行われた場合の取得原価の算定方法、リース料の支払時、減価償却費の計算と処理について今一度、確認しましょう。
第5のポイント
税効果会計についても注意しておいてください。減価償却、貸倒れ、その他有価証券の期末時価への評価に税効果会計が適用された場合の仕訳についても併せて確認しておくとよいでしょう。