【日商2級から税理士へ ステップアップ会計教室】第1回:商品売買①


<解  答>

42,000円30,000円450,000円
55,000円210,000円420,000円

<解  説>

①②商品勘定の前期繰越と次期繰越
まずは仕入単価を計算します。仕入単価は毎期一定と記載されていますので、当期の仕入数量750個と商品勘定の借方側に転記されている仕入金額の合計額から計算できます。
また12/17の取引は商品売買益勘定にも金額が転記されていますので売上返品と推定することができますので、これは仕入単価を計算する際に含めてはいけません。
 (120(5/25),000(仕入分)円+198(7/20),000(仕入分)円+132(10/16),000(仕入分)円)÷750個=600(仕入)(単価)/個

これで、4/10の仕入返品額も計算できます。
仕入返品額:20個×600円=12(仕入),000(返品)

仕入返品が計算できれば、商品勘定の合計額から次期繰越額以外の項目を差引くと次期繰越額が計算できます。

次期繰越:522(商品勘),000(定合計)円-12(仕入),000(返品)円-90(6/5),000(販売分)円-210(8/2),000(販売分)円-120(11/3),000(販売分)円-60(1/9),000(販売分)円=30(次期),000(繰越)

最後に、商品勘定の貸借差額で前期繰越を求めることができます。
商品勘定の貸借差額:42,000円

③仕入勘定の損益
三分法では、決算時に繰越商品勘定を期末商品棚卸高の金額に修正を行います。

 借方科目金 額貸方科目金 額
3/31仕  入
繰越商品
42,000
30,000
繰越商品
仕  入
42,000
30,000

本問は棚卸減耗損や商品評価損の指示がありませんので、期首商品棚卸高は商品勘定の前期繰越、期末商品棚卸高は商品勘定の次期繰越と一致します。
当期の仕入分は商品勘定の借方側の金額と一致し、仕入返品12,000円は商品勘定の貸方側(4/10)と一致しますので、それを仕入勘定に当てはめると損益の金額を貸借差額で求めることができます。
仕入勘定の貸借差額:450,000円

④売上返品額
12/17の売上返品は分記法で仕訳すると次のようになります。

 借方科目金 額貸方科目金 額
12/17商   品30,000売掛金  55,000  
商品売買益25,000

三分法は原価と利益に分けて仕訳をしないで、売価で売上勘定により仕訳します。

 借方科目金 額貸方科目金 額
12/17売上55,000売掛金55,000

⑤8/2の販売
三分法では商品の販売時に次のように仕訳します。

 借方科目金 額貸方科目金 額
8/2売掛金420,000売上420,000

分記法は売上を原価と利益に分けて仕訳します。

 借方科目金 額貸方科目金 額
8/2売掛金  420,000  商   品210,000
商品売買益210,000

⑥商品売買益勘定の損益
⑤の仕訳と同じように11/3の仕訳を行えば商品売買益勘定の貸借差額で損益額を求められます。

 借方科目金 額貸方科目金 額
11/3売掛金  220,000  商   品120,000
商品売買益100,000

商品売買益勘定の貸借差額:420,000円


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