ココが間違い!
X2年3月30日に取得した株式は,配当権利落ちで取得しているので,同日の未収配当金の計上金額が誤りである。
1.期中仕訳および決算整理仕訳 (4) 未収配当金(X2年3月30日) (借)未収配当金 8,000 (貸)有価証券運用損益 8,000 (注)400株(期末保有株式数)×20円=8,000円 2.P/L有価証券運用益 60,000円(売却益)+8,000円(配当金)+60,000円(評価益)=128,000円 |
【正しい解説】 1.期中仕訳および決算整理仕訳 (4) 未収配当金(X2年3月30日) (借)未収配当金 4,000 (貸) 有価証券運用損益 4,000 (注)200株(売却後の株式数)×20円=4,000円 2.P/L有価証券運用益 60,000円(売却益)+4,000円(配当金)+60,000円(評価益)=124,000円 |
チェックポイント
「金融商品会計に関する実務指針」94項(1)において,時価のある株式については,原則として,配当落ち日(配当権利付き最終売買日の翌日)に,予想配当額をもって未収配当金を見積計上することとされている。
上場株式については,約定日を含めて2営業日後に株券の受渡と決済が行われ,3月31日を基準日として剰余金の配当を行う場合,3月29日が配当権利付き最終売買日となる。よって,3月末で配当の権利を得るためには,3月29日までに取得する必要がある。ゆえに,本問では,3月30日に取得した株式については,翌日(3月31日)を基準日とする剰余金の配当は受け取ることができない。
〈バックナンバー〉
問題1 現金預金①
問題2 現金預金②
問題3 有価証券①