勉強以外の準備
さて,本試験に向けて日々の学習を進めることは大事ですが,それ以外の準備もしっかりするようにしましょう。
① 会場の下見
特に初受験の人は会場の下見をしっかりとやったほうがいいです。一度来たことがある場所だと精神的にも落ち着くからです。私の受験時代は,本試験会場で全国公開模試を受けることができたので,その際に会場をよく見るようにしてきました。会場の写真を撮り,それをパソコンのデスクトップの背景画像にしておき,毎日目に触れるようにしておきました。そうすることで毎日,会場の雰囲気を少しは生で感じることができたと思います。
また,私は地方に住んでいるので本試験は遠方で受ける必要がありました。全国公開模試のときに一度予行演習のつもりで,前日から宿に泊まり,そして当日の朝どこで朝食を食べて,何時頃の電車に乗るかなど決めておきました。ただ,このとき宿を数日前に予約したのですが,あるコンサートの影響でなかなか宿の空きがなく探すのに苦労しました。この経験を生かし,1ヵ月以上前に本試験の宿を予約するようにしました。
まだ,会場の下見をされていない方は一度足を運ぶことをおすすめします。遠方で受験される方は宿もすぐに予約するようにしましょう。
② 当日やることを決めておく
本試験当日は当然緊張すると思います。事前に何をするか決めておいたほうがいいです。たとえば,次のようなことがあります。
・朝から試験終了までの段取り
・見直す箇所
・本試験会場に持っていくもの
・試験開始直前にやること
私は,簿記論のときは,朝起きてから出発までの時間にテキストで見直す箇所を決めておきました。頭がフレッシュな状態で試験を受けたかったので,負荷がかかる答練の解き直しは当日朝には絶対にやらないことにしました。 試験会場に教材は持っていかず,ケアレスミスシートのみを持っていくことにしました。
また,本試験が始まる直前に解答用紙に名前を書きますが,その際にざっと解答用紙を眺めることができるので,何を確認するか決めておきました。
・解答用紙の枚数
・ボリューム
・解答項目
など
簿記論は,第三問の解答欄が番号ではなくすべて解答項目で書かれている場合には,「賞与引当金」「破産更生債権等」など集計がいらない解答項目の有無を確認し,もしあったら真っ先に解くことにしていました。
財務諸表論の計算問題について,私が受験した年の1年前は貸借対照表と損益計算書の区分名をすべて書かせる前例がない問題でした。この傾向は,私が受験する年も続く可能性もあると考え,試験開始前に解答用紙を見て,区分名が空白だった場合には計算問題に移った直後にまず区分名を埋めようと考えていました。
国税徴収法のときは,解答用紙の枚数によって時間内に書き終われる問題か否かがわかったので,枚数をまず数えて超速で書く必要があるかどうかの判断するようにしていました。
試験開始前の段階で読み取れる情報をもとにした対策を考えておくことをおすすめします。
③ 当日のことをプラスにイメージ
本試験当日のことをよくイメージすることも大事です。私は,2週間ぐらい前から寝る前に目を瞑って,当日の朝起きてから試験が終わるまでのことをできるだけ細かくイメージするようにしました。会場の雰囲気,試験開始の合図がかかる前の待ち時間,試験が始まってからのこと,そして試験が終わったときには失敗なくやり切った自分を思い浮かべるようにしました。
勉強机の上には予備校のパンフレットの中に入っていた合格祝賀会の写真をいつも置いておき,合格するイメージをつけるようにしていました。 これらをすることで,少しでも自信を高めて本試験を迎えることができたと思います。