合否はコンディションで決まる!? 心と体を整える直前期の過ごし方


税理士試験・公認会計士短答式試験まで約1ヵ月。
勉強はもちろん大事ですが、体調やメンタルの状態が悪くては、実力を発揮することもできません。
そこで、受験生専門のクリニックで脳科学とメンタル医学の両面から受験生のサポートに尽力されている吉田たかよし先生に、試験当日までの生活習慣や気持ちの持ち方など、実践的なアドバイスをお聞きしました。

-これから試験までの約1ヵ月で基本的に気を付けることはなんでしょうか。

吉田先生:試験の結果の半分は当日のコンディションで決まります。本番2週間前からは、追込みの勉強よりも、しっかり睡眠をとって、コンディションを整えることに集中すべきです。

-コンディションを整えるにはどうしたらよいのでしょうか。

吉田先生:例えば、税理士試験の簿記論は9時に始まりますから、脳の状態が9時にベストになるように習慣づけましょう。そのためには3時間前までに起きることです。休日でも6時には起きるようにします。そして、9時からは過去問を解くなど、集中して勉強するようにします。この時間帯に判断力が高まるように、集中して頭を使う癖をつけるのです。

-食事についてはどのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。

吉田先生:感情の中枢である扁桃体は胃腸とつながっていることがわかっています。ですから、食事は大事です。何を食べるかということよりも、朝食も昼食もゆっくり食べることが重要です。また夕食は、遅くとも寝る2時間前、できれば3時間前までにとってほしいです。寝る直前に食べてしまうと、食べたものを消化するために脳が活動する分、睡眠の質が悪くなってしまいます。食事の際にはよく噛むことが大事で、噛むと脳幹毛様体という部分に刺激が与えられて脳全体に活動のスイッチが入ります。またヒスタミンの働きで脳が活性化します。私のクリニックでは20回噛むように指導しています。

朝は、起きて光を浴びることによって脳内ホルモンが変化します。また、紫外線が適度に皮膚に当たると、風邪、インフルエンザ、肺結核にかかりにくくなる効果がありますので、朝食は窓の近くでとるとよいでしょう。

試験は夏に実施されますから、水分補給も忘れないようにしましょう。一度に飲んでしまうと、そのまま排泄されてしまうので、ちびりちびりと頻繁に飲みましょう。


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