成功への最大のカギは才能ではなく続けること


ここでもう1つ。
経営の神様と呼ばれる松下幸之助さんのお話もご招待しましょう。
 



松下幸之助さんは、自分で会社を設立し、最初に電気ソケットの作成にあたりました。

その電気ソケットは、彼自身が4ヶ月も考えて作成した新型のものでしたが、「絶対に売れる!!」と信じて、作成し販売したもののなんと、総売上は当時のお金でたったの10円だったのです!なんとも、泣けるのを通り越して、笑えてきませんか。
彼はそれでも、この仕事を諦めず、毎日ソケットの改良に取り組みました。

そんなある日のこと、とある電機メーカーが、松下さんの高い技術力に目をつけ、その技術を活かして、扇風機の部品である「碍盤」(がいばん)を作ってくれないか、という依頼をしてくれました。
 
この思いがけない方面からの注文により、彼ら夫婦は命からがら生き延びることができたのでした。

この時の仕事は、本職とは言えないものでした。しかし、そんな仕事でも彼は決して手を抜くことはせず、全力で取り組む姿勢は人々を感銘させ、信頼を集めたのです。そんな彼の噂が広まり、新型ソケットについても生産が追いつかないくらいに売れるようになりました。


ほんの短いストーリーですが、この話しから学べることがありますね。
まず、わたくしは、「蒔いた種は確実に土の中で成長し、適切な時期に刈り取ることができる」ということだと思いました。

はじめは思ったような成果は上がらないときもあります(簿記の勉強そのものですよね)。しかし、努力を怠らずに続け、偽者ではない本物の力を蓄えているのなら、土の中では、しっかりと根を張り、成長しているのです。そして、「時」が来たときに、大きく成長する。

悲しく思うのは、多くの人が、その「時」が待てずに直前で「やめてしまう」ことです。

ですから、しっかりと土地を耕し、種をまき、水をあげることを続けるならば、将来、必ず大きな果実を得ることができます。今は芽が出なくて、本当に大輪の花が咲くのか不安になることもあるでしょうが、しっかりとした準備している方には、必ず大きな果実を得ることができます。

ちなみに、成功する人には特別な才能があると思っていませんか?
でも実際には、他人にない特別な才能というのは、誰もが持って生まれていると思うのです

では、その才能を発揮して成功できる人とできない人がいるのはなぜか?
その違いは、才能が本当に発揮できるところまで「やり続けない」ことです。

つまり、持って生まれた才能が「本物になる瞬間」というのがありますが、そこまでいくためには「やり続けない」といけないのです。

例えば、メジャーリーグで活躍したイチローは、才能はもちろんありましたが、それだけで世界的プレイヤーになれたのではなく、毎日、毎日練習を続けることで、持って生まれた才能が世界で通用するところまで開花していったのです。

世界に出て成功する人は、評価されない部分で、地味な作業をひたすら続けています。そしてそれを継続しています。その「継続力」こそ、成功の基本だと私は考えています。

色々と思うようにいかないことや不安になることがあるかもしれませんが、ぜひ、今の勉強を続けていただきたいと思います!
陰ながら、皆様のことを応援しております!

平井 孝道(ひらい・たかみち)
株式会社M-Cass 代表取締役 最高経営責任者CEO。日本公認会計士準会員/公認会計士試験合格、税理士試験簿記論/財務諸表論合格、日商簿記検定1級試験合格。
専修大学経済学部経済学科卒業。㈱TAC日商簿記検定3級~1級講座・税理士試験簿記論講座の講師を5年間勤め、その後独立。㈱リンクアカデミー資格スクール大栄にて簿記検定1級講座の全国配信専任講師を15年努める。公認会計士業務として、一部上場企業の内部統制構築・運営のコンサルティング業務、地方自治体包括外部監査、学校法人監査、社会福祉法人の経理システム導入指導などに従事。


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