資格の大原に聞いてみた。
合格率は27.1%
クリスマスが終わった26日,日商2級の合格率が発表されました。27.1%という合格率。今回涙を飲んだ方、3級に受かって次は2級にチャレンジされる方に向けて、大原簿記学校の先生に勉強法を聞いてみました。
当社では、「大原で合格る日商簿記」シリーズで大変お世話になっています。
他にもこんなにあります。
【日商2級の勉強法】
――日商2級は難しくなったと言われますね。
そうですね。とくに、第3問がSNSで注目されて、とても話題になっていました。でも、第3問以外でしっかりと得点できた方は合格できているようです。
正直、大原で受講された皆様の反応はネットとは違うものでした。嘆きの声などは思いのほかなかったですね。手応えがあった人も多かったですし、手応えが無かった人は、「勉強が足りなかったです。先生、ごめんなさい・・・次は頑張ります」と勉強量不足を悔やんでいる方が多かったです。問題がどうこうという人はじつはあまりいなかったんです。
――第2問の文章の穴埋め問題も財表の理論っぽくて難しいのかな、と感じましたが。
そうですね。初めての形式でしたので、びっくりされた方が多いと思います。しかし、落ち着いて問題を見ると、理論というほどのものではなく、得点を重ねることができた方が多かったようです。日商が公表しているサンプルにもありましたし、今後も出題が想定されますが、特別な対策をするよりも、満遍なく各論点の基礎力を身に付けることが重要です。
【具体的に問題を見たい方はコチラから】
――穴埋め問題に対して特別な対策は不要でしょうか。
テキストの確認や問題集の解答を通じて自然と身につく知識です。ただ、問題演習を行う際に用語や表示場所について意識を払う必要はあるでしょうね。問題文の指示通りに機械的に解答するような、パターンで解くような解き方は、今後得点しづらくなるのではないでしょうか。
――とはいえ、なかなか簿記を理解するのって難しいですよね。
そうですね。手を動かさずに黙々と本を読んでいるだけではなかなか理解が難しいところもあります。まずは、早めにインプットを終わらせて、沢山問題を解くことが必要です。手を動かして問題を解くことで、簿記は「腑に落ちて」くるのです。
――アウトプットが大事なんですね。
点のとり方の練習もしておくべきです。商業簿記の難しいところばかり気になってしまいますが、工業簿記などとるべきところで得点出来るようにしておく。
今回の合格率は印象より高かったですよね。合格の秘訣は、商業簿記の難しいところ「以外」にあるのです。
――工業簿記で点数を稼ぐべきと。
ついつい3級からの流れで商業簿記に力を入れてしまいがちですが、70点とるためには工業簿記を重視して対策すべきです。
工業簿記は出題範囲の変更もありませんし、過去問を見ても出題が安定的ですから、対策した分だけきちんと点数に反映されるようになります。
――なるほど。商業簿記については?
難しい論点を正答できなかったら合格が叶わない、というわけではないんです。
ベーシックな知識が欠けていて、とるべきところでとれなかったら合格点に届かなくなります。ですので、欠けているところを補完していくことが大事ですね。
――オススメの勉強法は?
別記事でも挙げましたが、インプットを効率よく終わらせて、アウトプットをたくさん行うことが望ましいです。
1冊に簡潔にまとまった『大原で合格る』シリーズをぜひ活用してください。
図表も多くとてもビジュアル。サクサク理解できます。
――最後に、受験生にメッセージを。
2級は手強くなりましたが、アウトプットを怠らずに努力すれば、確実に努力が報われる試験といえます。また、手強くなった分、価値も高まりますし、1級とのレベル差もそれほどなくなりましたので1級へのチャレンジがしやすくなりました。1級のほか、税理士・会計士へのチャレンジもしやすくなりましたので、どんどん目指していただけたらと思います。