【会計士合格体験記】講師への質問コーナーをフル活用して1年半で合格!主にTAC生に向けて伝えたいこと
- 2025/12/22
- 合格体験記

鴨川会長(20代・受験専念)
【受験情報】
受験履歴:2024年5月短答×→2024年12月短答〇 2025年論文合格
学習スタイル:通学(TAC)
▶サムネイルは電卓(本人提供)
はじめに
この度、令和7年会計士試験に合格することができました。
自分の努力だけでなく、競い合ったTACの仲間やTACの講師、そして合格を信じてくれた家族に恵まれたうえでの合格だと感じます。
私の体験記が、後輩の会計士受験生(特にTAC)の参考になれば幸いです。
2024年2月から勉強スタート、3カ月後の5月の短答で惨敗
2024年の2月に、TACに入塾しました。
すでに簿記2級の範囲まで勉強していたので、「何とかいけるのでは」と思い、独学でテキストを読み、問題集を解き散らかした状態で勉強開始から3ヵ月後の5月短答に挑みました。
しかし、75%(当時のボーダー78%)で惨敗しました。
正直、凡ミスは1~2問ありましたが、企業法が痛恨の65点だったのが最大の敗因です。
後述しますが、受験生の合格に最も相関関係が高いのが、【1位 財務会計論 2位 企業法】だと思います。企業法が苦手な受験生(私もでしたが)は、覚悟するべきでしょう。
この無茶な5月短答の収穫は、①監査論や企業法を薄く広く、全体的に一度学習できたこと、②計算科目の基礎的な部分を一度本番レベルまで仕上げることができたことの2つです。
しかし、「標準日程に大幅に遅れたこと(特に財務会計&理論と管理会計)」というデメリットを背負うことになりました。
これがどれくらい絶望的かというと、5月短答終了時点で、財務会計は基礎マスターⅡまで、管理会計は基礎マスター9回目まで、財務理論は過去問演習中心で5回くらいしか消化できていない状態でした。
企業法のみ基礎マスターを消化しており、監査論は始まったばかりなのが、せめてもの救いでした。
ここから、1日2講義消化をアクセス答練開始時期まで続ける日々が始まりました。
この時期が、受験期間の中で2番目にしんどかったです(1番しんどかった部分は後述)。
それ以降は特に面白味のない生活ですので、省略します。
勉強法:学習期間全体に共通するような事項
1.TACのカリキュラムの全体像として、問題集+答練がセットで設計されているということを意識
TACが明言しているわけではありませんが、アクセス答練開始後、少なくとも「TACの受験戦略は問題集と答練のセットで設計されている」と強く感じました。
私も当初は、「問題の量、足りてる?」と思った時期がありましたが、アクセスや基礎答練、直前答練等と合わせてみると、かなり問題量は多いです(普通に致死量)。
講師の方々が仰るように、TACのテキストだけ信じて勉強して欲しいです。
他校のテキストで演習しているのをよく梅田校で見かけましたが、答練を含めた全体を見たうえで、他の教材を買うか検討すべきです。
2.計算科目の考え方
計算科目に関しては自分は少なくともTACの中ではトップレベルの水準だったと思います。
ただ、大前提として、習っていないことは解けません。
そこまでファンタジスタではないです。
私は、計算が得意な人はどんな思考プロセスで解いているか、無意識にどんなことをしているか、ということを意識して普段の計算科目の勉強をしていました。
意識していたこととしては、以下のTACの森山一行先生のポストがドンピシャでした。
私の考えと一致していたので、是非参考にしてください。

3.理論科目の考え方
全ての科目に理論部分が存在する以上、一貫したアプローチというのは難しいです。
その中で、私はまず、「読み慣れる」ことを最初に意識していました。
全科目の理論に共通することが、「まず読みにくい」ことでした。
そこで、暗記するのは全体をスムーズに読めるようになってから、というのを意識してました。
次に、【日頃の勉強から一貫して問題集→テキストの順で勉強すること】です。
人によって向き不向きがあるかもれませんが、個人的には重要な部分や出題可能性の部分を先に体感してから解くことで、テキスト回転の効果が高まった気がします。
特に論文の財務理論と監査論はかなり効果的だと感じます。
最後に一番強調したいことですが、私は、「無理やり速く読んだら勝手に脳が適応して段々理解してくれる説」を提唱してます。
具体的には、速く読み続けると15回目あたりからちゃんと内容を理解しつつ、脳にリソースの空きが生まれてきます。
その空いたリソースで、「これってどういうことなんだろ?」と思った部分を講師に質問するようにしていました。
回転速度はかなり早い方だと思います。
TACの論文生には、財務理論のQ&Aの合計約90ページ読むのに何時間かかるか是非測定して欲しいです。
私の最高記録は2時間10分12秒でした。
女子のフルマラソンの世界記録(2時間9分56秒)を上回ることが出来なかったのが心残りです。
4.計算で突き抜けるには


計算(アクセス)に関しては、財務は13/15で満点、管理は12/15で満点でした。
目の前の答練に全力で挑むのが、周りと比べて飛び抜けた存在になる唯一の道です。
逆に言うと、成績が良い人と良くない人の差は、指数関数的に開いていくということです。
具体的に言うと、【成績優秀者→高得点を取るため、解き直しに必要な時間が少ない→次の答練にしっかりと準備できる→次の答練も高得点】といったサイクルになるのに対して、【成績が芳しくない人→間違えた問題が多く、解き直しに時間がかかる→次の答練の対策が疎かになる→次の答練も低得点となるので、最終的に直前期の一か八かの大逆転に賭ける】しか選択肢がなくなってしまいます。
大逆転できれば良いのですが、その可能性は正直20%もないと思います。
やはり、この試験は先行逃げ切りの「サイレンススズカ戦略」が王道です。
あまり参考にならないと思いますが、理論は全範囲を4日で1周(テキストと問題集を1周、ということです)、計算は全範囲を1週間で1周というペースで学習していました。
正直、めちゃきついです。
特に計算に関しては、
①まず、この単元にはどのような論点があるのか書き出してみる
②書き出した論点に重要性をつけてみる(講師に聞いてみるのがオススメ)
③重要論点を中心に、どの問題を解けばこの単元を網羅できるのかを確立する(講師に相談してみるのがオススメ)
を全部の単元でやっていました。
私は【アクセス>過去問題集>トレーニング>例題】の優先順位で問題を選別していましたが、細かい論点(組織再編の対価ミックスなど)は、テキストorトレーニングにしかない場合もあります。
5.講師への質問コーナーでどんなことを聞いていたか
振り返ってみると、講師への質問コーナーで聞いた内容は、①過去問/答練の添削、②試験中の時間配分と立ち回りについて、③論点の重要度ともっと良い解き方はないか、の3つが殆どでした。
特に②については、「この問題のこの部分のひっかけはどの時点で気づくべきだったのか」「この問題を読んだときにテキストのどの部分を思い出せば推測して正答できたのか」といった解説には中々書いていない部分を質問していました。
今思えば細かいですね。
厄介な受講生でした。
③に関しては、自分の下書きを見てもらったりしていました。
最終的に直前期は無駄を削る作業になっていくので、早いうちに無駄を削っておきましょう。
科目ごとの個人的なおおまかな考え方と対策
監査論
短答
テキストの回転も重要ですが、80点前後で安定させるには「頻出のひっかけを覚える」という作業がどうしても必要になってくると感じました。特に対比となる部分のひっかけを中心に自分は覚えてました。例えば、以下のような感じです。
【例】抽出したサンプルに立案した監査手続(代替手続を含む)を実施できない場合
詳細テストの場合:虚偽表示として扱う⇔運用評価手続の場合:内部統制の逸脱として扱う
正直、短答の監査論は「これ試験委員は何も見ないで正解できるんですよね!?」みたいな問題もあるので、純粋な実力で到達できるのは80点~85点くらいでしょう。
それ以上は運要素がどうしても絡んできますし、私は監査の歴史に関しても、大まかな部分は覚えてましたが、細かい部分は覚えてません。
細かい部分を覚えるくらいなら、企業法の商法や金商法の部分を覚えた方が、毎回出題されているので優先度は高いと思います。
個人的に、答練/過去問2回分を1時間以内で解くことを試験の2ヶ月前からやっていて効果があったのでオススメです。
論文
論証を高精度で覚えて、論証から推察できないような問題は基準集で参照して書く、といった考えで解いてました。
また、基準集では600や240といった文章量が多い項目に関しては暗記目的ではなく、どこに何が書いてあるかを大まかに把握するために定期的に読んでました。
また、令和7年の論文でもありましたが、各項目がどの項目との関連が強いのか、ということに対しては意識しておいた方が良いと思います。代表例で言うと、「510.初年度監査の期首残高」と「900.監査人の交代」があります。
そして、論文では試験中の立ち回りが重要になってきますが、私は第1問を50~55分、第2問を65~70分で区切ってました。
時間が余ることは基本的に無いので、論証例をアウトプットするスピード、基準集で探すスピードを上げるという意識を日頃から持っておくしかなく、加えて企業法や租税法のように問題量が毎回一定というわけではないので、「このスピードで解き続ければ時間内に解ける」というような体内時計を構築することは困難なので、過去問で実戦感覚を養うことをオススメします。
これは完全に個人の感想なのですが、私は「各単元が監査総論とどのように繋がっているか」「この単元の核となる考え方は何か」ということを意識し始めて以降、偏差値が高い水準で安定するようになりました。
監査論は論文科目の中で最も素点がロースコアでの勝負になりやすいので、必然的に1点の重みが増します。
そのため、部分点をどう獲得するか、といった要素が大事になってきます。
個人的なコツとしては、試験委員に「コイツ分かってるな」感をいかに答案に出せるかが重要だと思います。
そのために「この単元の核となる部分」を理解しておくことが必要ではないか、と考えます。
是非、講師に質問してみてください。
租税法
計算
先述した森山先生のポストを意識していました。
TACの租税アクセスは7周した時点で負荷が無くなってきていたので、アクセス3回分を80分(本番における計算部分のリミット)で解く練習をしていました。
最終的に12周してましたので、参考にしてください。
個人的には徐々にアクセス復習→答練復習にシフトしていってました。
短答式の計算部分で述べた3ステップが出来れば、本試験でも稼ぎ頭になってくれます。
特に、所得税は論点ごとに分解する練習をすれば、かなり得点源になります。
ただし、消費税は仕入税額控除の3分類の暗記に収束していくので、物量でゴリ押しのマインドでした。
法人税はもうアクセスを信頼しましょう。別表5の論点も26年目標から追加されるので、歯を食いしばって下さい。
理論
理論テキストと答練で十分だと思います。
よく登場する条文は覚えていました。
また、答練や過去問で「こんなの初見で解けるわけねぇだろ!」となる問題に関しては、もう問題ごと覚えていました。
これは個人的な考えですが、租税法の計算は基本的な部分の出題が多く、ある程度の水準になると差が付かなくなるのに対して、租税法の理論は難問が比較的多いため、12月組/過年度組と5月組とでかなり実力差が出ます。
そのため、捨て論点を作らないように意識していました。
租税の理論は、本試験では偏差値換算で約69でした。
感謝感激雨嵐です。
全体的な時間配分としては、「自分は何分あれば租税理論の部分を余裕を持って解けるのか」を軸に計算の時間配分をしていました。
これこそ講師に相談して決めるべきだと思います。オーダーメイドです。
管理会計
計算
特に苦労した部分は無いのでわかりません。
先述した森山先生のポストと3ステップを意識してください。
ケアレスミス対策としては、本番の緊張感という管理不能要素が存在する以上、個人的にはもう「毎日計算を何かしら解く」しか対策法は無いのかなと思っています。
最後に積み重ねたものが答案に宿ると信じましょう。
急に冷たい文章になってしまいましたが、管理会計については、私は岡本先生の講義をWebで受講しており、その際に先生が仰っていた復習サイクルをこなすのがしんど過ぎて、それが一番苦労した、しんどかった部分です。
逆に、それ以外は苦労した記憶はないです。
恐らく、最初に苦労するか、直前期に苦労するかの違いでしかなく、苦労の総量は変わらない気がします。
岡本先生はTACの人気講師です。
私が岡本先生の講義を受けるうえで意識していたことや、感じたことを記載します(個人的感想で、本人に聞いたわけではないので、その点注意してください)。
・岡本先生は受講生によく質問される部分を先回りして授業で説明している
→なので、授業は長くなりがちですが、理解までにかかるまでのトータル時間は恐らく他の先生の授業と大差ないです。
・計算と理論の繋がりを最終目標とした授業をしている
→恐らく、短答までは必須の要素ではないですが、論文の会計学(午前)で偏差値を稼ぐには必須要素になってきます。基礎マスターの段階で計算と理論の繋がりを意識して、論文期の自分を楽にしてあげましょう
・身近な実例に置き換えて理解することの重要性を実践している
→自分はお酒を飲まないので、講義中のお酒の例えはあまりピンとこなかったのですが、身近な実例に置き換えて考えるという方法は等級別/工程別原価計算やABC等を理解するうえで避けては通れないので、日頃から身近なものに置き換えて考えると良いです。
理論
短答期は原価計算基準を試験の4ヶ月前から毎日1周していました。
慣れてくると、40分くらいで1周できるようになるので、そこまで負担にはならないです。
論文期に入ると、テキストの暗記部分を中心に1日1周していました。
本試験では何問か「いや、知らないんですけど!」と感じる理論問題が出題されます。
これらは書けなくても問題ないので割り切りましょう。
傾向と対策についての私見
計算では、近年ではしっかり基礎が出来れば問題なく解ける出題が続いています。裏を返せば、苦手な単元があるとかなり致命的になります(短答もですが)。
なので、「この単元はどのレベルまでが基礎で解けるようにすべきか」ということを講師に相談することがより重要になると予想します。
ちなみに、令和8年の個人的出題予想は、第1問が①連産品(修正NRVが理論&計算で絡む)と②等級別&組別で、第2問が①設備投資意思決定(IRRメイン)と②ABC(どの活動ドライバーを選択するか)を予想します。
多分外れます。
財務会計
短答
短答時代は理論に苦戦した思い出があります。
特に収益認識と税効果は最後まで苦労しました。
読みにくい・・・。
財務の理論対策としては、【過去問演習→出題されてない論点をテキストで確認】といったサイクルで問題ないと思います。
私は「4択の内、3択の正誤判定ができれば良い→75%の精度で良い」と割り切ったのが良かったと思います。
過去問演習で60%くらいの精度までは到達できるので、残りの15%をテキストで補完する、といった意識です。
計算については、租税法と同様、先述した部分を参照して下さい。
論文
大まかな戦略として「自分は論文の計算部分をどれだけ解けるのか」という部分を中心に目標を立てるしかないと思います。
12月時点でまず論文の過去問を解いてどれくらい解けるのか試してみて欲しいです。
それによって「日頃は理論のみ、答練の2日前から計算を軽く解く」or「日頃から理論も計算もやる」といった方針に別れてくるので、まずは12月時点の計算力を講師と相談してみきわめていただけたらと思います。ちなみに管理会計も同様です。
時間配分については、自分は以下のように計画していました。
①まず、理論から解く。時間のリミットは90分。90分経過したら強制的に計算に移行
②計算については、原則として第3問を30分、第5問を60分を目安に解く。ただし例外として第3問で株主資本等変動計算書orキャッシュ・フロー計算書が出題された場合、第3問を40分、第5問を50分を目安に解く
これは、株主資本等変動計算書は過去問でも決算書の穴埋形式で出題されている以上、仕訳をひたすら書いて解くしかないこと、キャッシュ・フロー計算書は集計量や計算量が多い以上、どうしても時間がかかるという性質上、30分以内に解くことが不可能だからです。
解いてみたらわかります・・・。
また、論文において論証例暗記は避けては通れないですが、ここはTAC秘伝の「塚本先生のQ&A集」を軸に、テキストで時折補完しながらやるのが王道です。
自分は2月から毎日1周していましたので、150周以上していました。
答練では、Q&A集に無い問題も出題されるので、これを逐一、論証例に追加ページとして挿入していました。ですので、答練の復習を毎日やる感覚でした。
第5問対策について
最後に、論文生として避けては通れないのが第5問対策。
計算に関してはもう連結問題を日頃から初見問題を解く練習をするしかないと思います。
私は過去問、答練、アクセスに本気で取り組むのが1番の近道だと思います。
先輩が居れば過去の答練を貰って解いてみるのも良いと思います。
理論に関しては、その場で考える問題の出題が続いており、ついつい「連結の問題は論証例を覚えても解けない」と思ってしまうかもしれませんが、現場対応型の問題こそ、論証例を意識して解くべきだと思います。
論証例はいわば基礎の型ですので、それを意識せずその場の思い付きで記述しても点はあまり来ません。監査論で痛いほど思い知る現象です。
また、基礎を疎かにするというのはスポーツだろうが勉強だろうが、古今東西で悪手とされています。是非この考え方を持っておいて欲しいです。
企業法(短答と論文では別科目だと思ってもらって結構です)
短答
①過去問演習をひたすら繰り返す、②テキストで表としてまとめられている部分を頻繁に確認して覚えるの2軸でやってました。
また、移動中に宮内先生の講義音声(自分は宮内レディオと呼んでました)を聴いてました。
宮内先生はテキストを参照して読む時間が少なく、移動中にテキストを開かなくても大丈夫なのでオススメです(ちなみに、財務理論の池上先生の講義も同様です)。
また、短答企業法は最も忘却曲線との殴り合いが激しい科目ですので、回転量も重要ですが、それと同じくらい回転期間も重視して欲しいと思います。
自分は4日で1周、試験1週間前はWebトレーニングの問題フィルター機能を活用して1日で1周していました。めっちゃ時間かかるので覚悟しましょう。
論文
【実際に解く→講師に添削してもらう】のサイクルを本試験までに何回できるかに懸かっていると思います。
私は実際に書かずに答案構成だけしていた時期が2月くらいまであったのですが、どうしても点数が伸びず、実際に書いて勉強してました。
特に、論文企業法は実際に書いてみないと分からない部分(書き出しや結論が答案用紙に占める割合、実際の時間配分、条文を探す時間など)が多いので、「物量ゴリ押し戦法」が合格点を獲得する上で真理なのかもしれません。
ちなみに、この戦法のデメリットとして、毎日答案を書くので慢性的に手が痛くなります。手に優しいボールペンを探して買うか、指に直接ボールペンが当たらないよう手にテーピングする(Seriaに売ってます)等して対策しましょう。
論文の戦略としては、近年、条文や論証の趣旨の重要性が増していますので、趣旨を意識することや、問題自体の難易度が下がっているので、基礎答練を中心とした演習が良いのでは、と思いました。
経営学
計算
テキストと問題集の反復→答練の復習で全く問題ないと思います。
経営学は他の教材に浮気している受講生が何人かいましたが、答練とセットで考えた時に、TACの経営学は致死量ギリギリの量なので(全部満遍なく解こうとすると、論文生によっては致死量を超える)きちんと考えてから不貞行為をするか決めて頂ければと思います。
経営学の計算は論点の数自体は多くないので、管理会計よりも数学的センス(無くても合格点は取れます)の影響は比較的排除できると思います。
特に、ファイナンスに関しては、第2問の理論問題で合否が分かれる可能性が増してきていますので、テキストの精読の必要性が上がっていると思います。
最悪、「核となる部分」「よく聞かれそうな部分」は講師に質問しておきましょう。
個人的には語呂合わせで覚えてみるのがオススメです。もう直前期に脳の空き容量が残ってないからです。
また、保険として計算問題で知っておいた方が良い公式や用語はメモして試験前にチェックしておくと良いです。
例:個別証券におけるシステマティックリスクの割合={βi×σm/σi}²
リスクが独立=共分散0 事業資産のβは資本構成に関わらず一定
1人当たりの純保険料=治療費×罹患率 など
理論
どの予備校も押さえてているところは同じです。
用語ベースの暗記、長所と短所の記述くらいで時間的に限界が来ると思います。
後はもう運ゲー要素が大半になってしまいます。
個人的には、直前講義テキストと答練の復習/回転で偏差値がかなり上昇したのでオススメです。
これも個人的な感覚ですが、答練の復習による効果が最も高いのは経営学だと思ってます。
次点で租税法です。
また、学習していて、「人物名って出題されないけど覚える価値ある?」と思ったことがあるのですが、個人的な回答としては「ちょっとだけある」と言わせてください。
人物名は理論名等が聞かれた際に閃くための最終手段になると考えています。
なので、解いている最中に「正直、全然分からないけど、コイツの提唱した理論って確かこれだろ!」みたいなことで正答する可能性を少しでも上げるといった感じです。
なので、財務の論証例レベルのガチ暗記は不要です。ちょっと眺めるくらいで大丈夫です。
長々と書いてしまいましたが、TAC生の参考になれば幸いです。
おわりに
思い返すと辛かった受験生活でした。
Official髭男dismの「らしさ」を聴いて帰り道につい泣いてしまったこと、精神的に追い込まれたのかインスタで赤ちゃんの癒し動画を自習室で観ている所を点検中のTACスタッフに見られてしまったこと、信号で待っているときに、Mr.Childrenの「足音~Be Strong」を鼻歌で歌っていたら横にTACの講師が居たこと、雪のせいで濡れてしまい、短答の試験会場の机が摩擦0のツルツル状態になっていたこと、論文式試験の会場の室温が脅威の21℃だったこと(寒すぎ)、それも合格したから笑い話にできます。
受験生が今過ごしているであろう辛い日々が将来のエピソードトークになっていることを願っています。





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