やまぐち
(39歳・税理士事務所勤務)
<受験情報>
・合格科目:財務諸表論(平成30年度)、簿記論・消費税法(令和4年度)
・令和5年度受験予定:所得税法
・学習スタイル:資格の大原(通信講座)
▶︎トップ画像は厳選してきた勉強道具(本人提供)
税理士を目指したきっかけ
税理士を目指したのは34歳のときでした。日商簿記2級を独学で取得し、「会計っておもしろい! もっと深く勉強したい!」と思っていたときに、今の上司である税理士との出会いがあり、その仕事に憧れたのがきっかけです。
「税理士試験は時間もお金もかかって大変だよ」と何度も言われましたが、それでも挑戦してみたいという意欲と興味が上回って、前のめりに資格の大原(簿・財コース)に申し込みました。
早朝にアウトプット、スキマ時間にインプット
税理士講座はすべて資格の大原で通信講座を受講しています。子供を一人で育てているので、日中になかなか時間が取れず、早朝に授業の視聴や計算の練習問題と理論のアウトプットを、スキマ時間で理論のインプットをしています。
通信講座は自分のペースで勉強できるのがメリットですが、モチベーションが保ちづらい、受講が遅れがちなどのデメリットもあります。直前期の模試は教室振替制度を使って、実際に他の受験生がいる中で問題を解いたり、Zoomのオンライン自習室を利用したりして、自分なりに緊張感を維持する工夫をしていました。
「3回不合格→合格」となった決め手とは
<これまでの受験歴と結果>
・1年目(平成30年度):簿記論(55点)、財務諸表論(合格)
・2年目(令和元年度):簿記論(57点)、消費税法(33点)
・3年目(令和2年度):簿記論(48点)、消費税法(59点)
・4年目(令和3年度):消費税法(54点)
・5年目(令和4年度):簿記論・消費税法(ともに合格)
1年目に財務諸表論に合格したことで「いつか他の科目も受かるだろう」という慢心があったのかもしれませんが、しばらく合格から遠ざかりました。
では、合格した令和4年は何が違ったのか?
消費税法に限って言えば「理論の最後の詰め」。この一点につきます。
本試験の2週間前に新型コロナウイルスに感染し、自宅療養となりました。この時間をとにかく無駄にしないと考えて、消費税法の理論に全力を注ぎました。1日10題以上唱え、基礎的な事例問題も届出関係も再度見直しました。
「会計人コースWeb」のnoteでリリースされた出題予想にも目を通しました。そして、出題されたのはその記事に掲載されていた加藤先生の予想された論点と、出題予想Cランクの論点だったのです。本試験中は手を止めることなく理論を書ききることができ、計算はやや時間が押したもののポイントを押さえた解答が作成できたという今までにない手ごたえがありました。
私は計算よりも理論が苦手で、模試でも理論の足りない分を計算で補うという点の取り方でした。それでも模試では合格圏内だったのですが、本試験において計算で理論の点数までカバーして合格しようとするのは考えが甘かったとしか言いようがありません。
理論を苦手とされる方は少なくないと思いますが、今回、消費税法に合格して私が感じた理論の必勝法は、「とにかく理論に向き合うこと」につきます。いろんな人が書いていらっしゃるとおり、理論暗記に近道はありません。
勉強道具
長い時間机に向かうにあたって、勉強道具も厳選してきました(以下、トップ画像の右から紹介)。
・電卓:勤務先からの貸与ですが、ボタンが大きくて打ち間違えることが少ないです。この電卓のおかげで、計算には自信があります。
・シャープペン:問題の細かな隙間にもはっきりメモができるよう、0.3ミリで2Bの芯を使っています。
・ボールペン:ジェットストリーム0.5ミリ 解答欄の細かい集計も数字が潰れることなく、線が頼りなくならない、ちょうど良い細さだと思っています。本試験には2本用意して行きます。
・カラーペンとマーカー:普段の勉強のお伴です。本試験はペンを持ち換える余裕がないのでマーカーは使用しません。
・万年筆:普段の勉強から本試験まで、理論の相棒です。さらさらした書き心地で長時間書いていても疲れにくいです。「理論を書くと手首が疲れちゃう」という方に万年筆はお薦めです。
・腕時計:「あと残り何分か、何秒か?」がわかるように、アナログで秒針があるものを選んでいます。残り10秒でも最後まで1点をあきらめません。
努力は報われる
税理士試験は1科目ずつ積み上げることができる試験です。簿記論・消費税法とも4回目の挑戦で合格することができましたが、私も官報合格まであと2科目残っています。
お互いに、目の前のことを淡々とこなしましょう。努力は報われます。
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