税理士法人山田&パートナーズ札幌事務所に入社して2年目の松田さん。税理士試験の2科目合格者(簿記論・財務諸表論)で、現在は相続税法を勉強しながら働く受験生です。商業高校卒業後、全日制の専門学校へ進学し、税理士になる道を歩み始めました。新卒時には、地元・札幌の地域に根付いた税理士法人に就職し、相続税申告の業務を志望して山田&パートナーズに転職しました。税理士の仕事についてよく知らなかったという学生時代から、現在のお仕事に対する意欲や将来やりたいことまで、「働く受験生ならでは」のお話が満載です。
【目次】
税理士を目指すきっかけについて聞いてみよう!
就職活動について聞いてみよう!
現在のお仕事について聞いてみよう!
受験勉強について聞いてみよう!
地方の特徴について聞いてみよう!
コロナ禍での変化について聞いてみよう!
今後の展望について聞いてみよう!
税理士を目指すきっかけについて聞いてみよう!
――会計業界に興味を持ったきっかけは何ですか?
松田さん 商業高校に通っていましたが、その頃から友人や後輩の相談を受けたり、生徒会でイベントの企画・運営をし、周りと協力して成功させたりすることがありました。そんなふうに、人から頼られることや協力することが好きで、「人から相談を受けて、協力をして、応えていく仕事をしたい」となんとなく思っていました。また同じ時期にテレビ番組で海外進出に悩む中小企業について放送しており、興味を持ちました。そこから「海外進出専門のコンサルタントになって困っている中小企業のお手伝いをしたい」というアバウトすぎる夢ができました。高校の先生から「コンサルタントなら税金や会計の知識があれば、よりアドバイスができるんじゃないか」と助言を受けました。本当にその道で海外に辿り着けるのかとても不安になりましたが、相談できるコンサルタントの方も近くにはおらず、早く進路を決めなければと、周りに言われるがまま会計業界に進みました。
また、母校では、会計コース、国際コース、情報コースの3コースがあり、私は会計コースを選びました。コースは途中で変更することもできて、大学進学を考える場合は、会計コースで簿記を学んでから、国際コースで英語を鍛えるといった人もいます。三者面談のときに、担任の先生から国立大学への進学を勧められたこともあり、それを念頭に、会計コースを選びました。簿記の勉強が好きになったこともあって、会計業界に興味を持つようになりました。
――税理士試験の受験はいつですか?
松田さん 大学受験に失敗してしまったので覚悟を決め、大変だと認識していた資格取得に強い専門学校への進学を選びました。高校時代に日商簿記2級までは取得していたので、専門学校に入ってからは税理士試験の受験資格を得るために全国経理簿記上級と日商簿記1級の合格をまず目指しました。そして、1年生の9月からは、税理士試験の簿記論と財務諸表論を勉強し始め、2年生の8月にはじめて税理士試験を受験しました。
次の税法科目を選ぶとき、「相続税法」「法人税法」「消費税法」の3科目を一気に勉強してみました。というのも、私自身、「税法科目をどれにするか」を迷っていて、学校の先生に相談してみたところ、「もし、どの科目を取りたいかが定まっていないのであれば、科目や先生との相性などもあるから、とりあえず全部取ってみて、それから決めてもいいんじゃないか」とアドバイスされたからです。全日制だったので、授業料は年間で決まっていますしね。
実際に、この3科目の授業を受けてみると、相続税法が一番楽しくて、「将来は相続税の業務をやりたい」「勉強している内容を仕事に反映させたい」と考えるようになりました。相続税法の内容が面白かったというのもありますし、相続税法の先生と仲良くなれたということもあり、「相続税法を勉強したい」という気持ちになりました。
――学生の頃から、税理士がどのような仕事をするのかは知っていましたか?
松田さん いえ、正直なところ、「税理士」と「会計士」の違いもわからずに勉強していました。学生時代は、友人やクラスメイトと「どれだけ楽しく過ごすか」ということしか考えていなくて、文化祭やフェスティバルのような学校のイベントに全ての力を入れていました。
そもそも、専門学校で税理士コースを選んだのも、「税理士コース」の授業は3月から始まり、「公認会計士コース」の授業は4月からだったので、「少しでも早く勉強を始めたい」と思い、「税理士コース」を選びました。
あとは、会計士は大企業を相手に監査をするイメージが強く、税理士は中小企業を相手に経営者からのいろいろな相談に応じるイメージがありました。自分がイメージする「コンサルティング」という仕事は、税理士のほうが近いのではないかという考えはありましたね。そんな漠然としたイメージでしたが、「税理士という仕事はこういうことなんだ!」ということは、就職活動を始めてようやく知りました。
実は、社会人になった今、母校の後輩たちに法人説明会や業界説明会を通じて税理士法人での仕事について話す機会があります。私自身も経験したのでよくわかりますが、後輩たちも、「税理士って何をするの?」「税金を計算するのかな?」といったくらいのイメージです。そんな後輩たちに「この業界にはいろんな税理士法人があるよ」「税理士法人によってもいろいろな仕事や働き方があるよ」ということを、自分の経験や想いを含めて伝えています。
就職活動について聞いてみよう!
――専門学校を卒業後、地元・札幌にある地場の税理士法人に就職されたと伺いました。
松田さん はい、地域に根付いた、地元ではそれなりに大きな税理士法人に入りました。専門学校2年生のとき、簿記論・財務諸表論の受験前に就職活動ということになり、専門学校内で開催されている合同説明会などに足を運びました。さまざまな法人のお話を聞く機会があり、このときにYPの説明会にも参加し話を聞きました。その瞬間に「将来はYPで絶対に働きたい」と感じました。
実は今、当時の説明会で話してくれた方と一緒に働いていますが、その方のお話が本当によかったのと、海外事務所があること、採用のホームページやパンフレットがしっかりしており、特にパンフレットに記載されているキャッチコピーの1つひとつに、自分が想像している内容を重ね合わせ、リアルにイメージができたので、「ここで働きたい!」という目標ができました。
ですが、当時は正社員採用条件に2科目以上合格とあり、その時点ではまだ税理士試験の受験すらしたことのない身だったので応募は難しいと判断し、まずは地場の税理士法人で経験を積もうと考え就職しました。
その職場では、最初、総務の仕事でビジネスマナーを学び、法人税の電子申告や毎月の記帳代行などを行いました。
また、就活時は、まだ相続税法の受験勉強をしていなかったということもありますが、就職し、相続税法の勉強に興味が湧きはじめたところ、その職場では資産税関係の案件が少ないことに気づきました。年数が経てばお客様とも直接やりとりする機会も増えますが、「資産税の仕事がしたい」という点については、経験を積めそうにありませんでした。
「ここでは相続税の仕事をするまでに年数がかかる」と上司に告げられ、資産税に強いYPに転職を決意しましたね。現在も、働きながら相続税法を勉強していて、「今年こそは決めたい!」と覚悟をもって勉強しています。
――就職活動のときにこうしておけばよかったなと思うことはありますか?
松田さん 就活をしているときは、はじめての税理士試験の受験を控えており、「早く税理士試験の勉強に集中したい」と思っていたので、急いで就職先を決めました。今思えば、もっと落ち着いて、吟味してもよかったかもしれませんね。たとえば、今は税理士受験生のアルバイトという職種もYPにはあるので、そういった働き方を選んでもよかったのかもしれません。
学生のときは、周りの友人やクラスメイトも含めて、雰囲気的に急ぐ風習がありました。どうしても、「就職先を早く決めたい」という気持ちが先走ってしまっていたので、それに流されないようにもう少しじっくり考えたらよかったなと振り返っています。
なので、母校の後輩たちにも、「極力、就活は後々に急がなくてもいいように早めに情報収集をする。ゆっくり情報を集めて、卒業生などもいるからいろんな人の話を聞くといいよ」と勧めています。今はコロナの影響で、業界説明会や法人説明会もオンラインでの開催ですが、母校に対してのこういった活動は、YP札幌事務所としても継続していきます。
現在のお仕事について聞いてみよう!
――「科目合格」が仕事で活かせると思う瞬間はどんな時ですか?
松田さん YPの仕事内容としては、比較的仕訳を入力したりなどの記帳代行業務よりも、会計・税務の知識を応用して業務をするほうが多いので、税法の知識は必須となります。簿記論や財務諸表論の会計知識も、月次顧問のレビューや各シミュレーションで必要です。税理士試験のために今勉強していることが、業務のどこかで必ず関わってきます。
また、私達の業務は法令に従って作業しているので、「どこに、何が書いているか」などを少しでも勉強しているだけで、見つけ出しやすいというのもあります。そうなると、「本当にそうなのか」ということを常に条文を追って確認しつつ、税法に従ってきちんと処理できているかを、ケースごとにチェックすることもできます。
私の前職では、記帳代行などの会計業務のほうが多かったので、事務所の規模や案件によってそれぞれ特徴があり、YPはコンサルティングに強みをもっています。相続申告業務に付随するコンサルティング部分でも、他との違いがあると感じています。
「コンサルティング」と一言で表しても、良くも悪くもいろいろな場面で使える言葉なので、コンサルティングをしたいから会計事務所や税理士法人に就職するという方は「実態がどうなのか」「どの程度のコンサルティングなのか」「自分が考えているコンサルティングとイメージが一致するか」というのは、実際に希望する事務所で働いている人に話を聞いたり、情報を集めることが必要です。
――お仕事で心がけていることはありますか?
松田さん 現在は、相続税申告や相続対策の仕事に多く携わっています。相続税の申告は申告期間が10ヵ月ありますが、なかには、まだお気持ちの整理がついていないままお手続きをされるご遺族の方もいらっしゃいます。そんなご遺族の方々が悲しい思いをされているなかで、申告等をするためのやり取りをするということになりますので、その心に寄り添いながら、少しでも前を向いてもらえるように、相続税申告の面ではご安心頂けるよう正確な業務を行うことを心がけています。
また、ご相続人の方が一般の会社勤めの方であったり、税金の知識をお持ちでない場合も多くありますので、そのような方にもできるだけわかりやすい説明ができるよう、努めています。
わからないことは、もちろんたくさんあります。そのときは納得いくまで調べています。受験勉強と違って、「実務の調べ事がとても難しい」と最初感じました。試験勉強は問題に対して答えがあるので、モヤモヤしませんが、実務は必ずしも答えが明確に記載されているわけではないので、難しい調べ事の場合、本当にこの解釈でよいかなどモヤモヤします。
今は、実務の調べ事にも慣れてきたので、以前は抵抗があった「答えがない」調べ事も、楽しいとまではいきませんが、少しずつ答えを見いだせるようになってきたと感じています。また、お客様から感謝されるのはとても嬉しいことです。なかには、私のことを気にかけてくださるお客様もいらっしゃいます。試験前には1ヵ月程度の休暇を取るので、お客様にもご迷惑をおかけしまが、毎年恒例のことなので、「待っているから!頑張ってね!」と応援いただき大変ありがたいです。もちろん良い意味でのプレッシャーも感じます。「早く税理士になってね!」とお客様から言われることもあって、励みになります。
受験勉強について聞いてみよう!
――働きながらの受験勉強で工夫していることは何ですか?
松田さん 今は、専門学校の社会人通信講座を利用しているのですが、昨年の緊急事態宣言後、以前のように専門学校の自習室を使うことができなくなってしまいました。そこで、会社の近くにある有料の自習室に登録して利用をしています。朝は7時から、夜は23時まで営業しているので、始業前や終業後に自習室へ行っています。そこでは会社の先輩や他の会計事務所の方も税理士試験の勉強のために利用しており、わからない問題について教えあったり、試験の情報共有も行っています。
勉強中に業務のことが頭にちらつくと集中できないですし、逆に、業務中に試験のことを考えると不安になってしまうので、しっかりと仕事を終わらせて、メリハリをつけて勉強に取り組むようにしています。たとえば、2日間業務に集中したら、3日間勉強に集中するというようなバランスを取るようにしています。
――具体的に、どのような勉強をされているのでしょう?
松田さん 毎日、『理論サブノート』を持ち歩き、会社から自宅まで歩きながら理論を覚えています。
今はマスクで口元が隠れて見えないので、周りの目も気にせずブツブツ暗唱できます。「ここを暗唱できるまでこの信号は渡らない」「次の角までにここを終わらせる」など、1つ1つに目標をつけて、小さな達成感を得ています。あと、寝る前にはその日覚えた理論の暗唱をします。
他には、「スマホのタイマー」も頻繁に使っていて、「時間内に暗唱できるか、解けるか」を計ることが多いです。学生時代に友人がやっていた方法を真似て、休日には「勉強していない時間」を計ることもあります。たとえば、誰かと雑談する時にも、「ちょっと待って、タイマー動かすから」と言って計っていますが、正直、押し忘れてしまうこともあるので、あまり神経質にならない程度に我流で取り入れています。
また、YP札幌事務所では、本試験の直前2週間以上前から試験休暇を取ることができます。事務所としても取りやすい雰囲気があり、大変助かっています。前の職場では実際に休暇を取る受験メンバーが少なく、入社1年目では率先して休暇を取得するのは勇気がいる雰囲気だったので、これもYPの特徴だなと感じています。昨年合格した先輩方からも、「次は君たちの番だよ!」と受験生の背中を押してもらっています。
地方の特徴について聞いてみよう!
――札幌事務所はどのような雰囲気ですか?
松田さん 札幌事務所には、アシスタントを含めて21名在籍しています。メンバーのほとんどが20~40代で比較的若いことから、明るくアットホームな雰囲気です。
それぞれチームに分かれていて、私は4人のチームで動いています。先輩が2歳上で、アシスタント(契約社員・アルバイト)は同い歳なので、同世代が多いということもあり何でも話しやすいですね。前職の職場だと、受験勉強中という先輩が少なく、受験を諦めた方もいたのですが、YPでは、官報合格した先輩や現役の受験生も多く、試験面も業務面もどちらも相談することができ、大変お世話になっております。
業務面でいうと、相続申告の案件では、上司と私の2人でタッグを組んで対応をしたり、入力業務であれば、私とアシスタントとの2人で担当しています。ちなみに、アシスタントも簿記論・財務諸表論の科目合格者で、税理士志望のアルバイトとして週3~4で勤務しています。
受験生としては、職種によって実際にどんな仕事の違いがあるのかという点も気になると思います。YPの場合、専門職がお客様と直接お会いして、提案等を行うコンサルティングを中心とした仕事をしています。また、アカウンティング職の人たちは、中にはお客様と近い仕事をする人もいますが、基本的には内部での仕事が中心となります。
実は、女性で専門職というのは、札幌事務所では私しかおらず、正直なところ、最初は不安もありました。しかしアカウンティング職でベテランの女性の方がいたり他の先輩方の協力もあり、とても居心地の良い職場です。今後は私自身が、これから入社される女性メンバーの相談相手となれるよう、またほかの先輩方には負けないように頑張ります。
コロナ禍での変化について聞いてみよう!
――コロナによって仕事や働き方が変化したことはありますか?
松田さん 私の場合、YPに入社して半年、ちょうど業務に慣れてきた頃に、緊急事態宣言が発令されてしまいました。それまで札幌事務所全体での懇親会は何度かありましたが、チームメンバー内での懇親会はなかったので、企画をしている最中でしたが、コロナ禍により結局いまのところ実現はできていません。
働き方の面で言えば、在宅勤務が導入されました。他に、チャット機能やオンラインミーティングなども取り入れ、「新しいツールをどう使うか、取り入れるか」という議論も当初はありました。というのも、それまではメールでのやりとりが主流だったので、チャットでの連絡は業務に支障がないか、上司に対して「いいね!」していいのかとかなど、「どうやってチャットを使うか、運用していくか」といった話し合いをしました。その後、少しずつ動作にも慣れてきて、今ではそのチャット機能のおかげでコミュニケーションが取りやすくなり、距離感が縮まったようにも感じています。
また、チームの方針としては、「取り入れたい新しいツールがあれば、積極的に導入しよう」という考えです。最近だとチャット機能に付随した業務管理のアプリを取り入れたりなど、業務効率を考え、有効であると判断したものは導入しています。
在宅勤務について言えば、札幌は当初からコロナの感染者数が多かったということもあり、コロナ早々にほぼ全員が在宅勤務も導入しています。
私は、在宅勤務を行うのは週2日程度ですが、ほとんどの資料をデータ化しているので在宅勤務でも十分に業務ができます。受験生としては、通勤のために使っていた時間を、勉強時間にあてることもできてありがたいです。
――この1〜2年でお客様にはどのような変化がありましたか?
松田さん 相続税申告では、被相続人の方が80〜90歳代ということもよくあります。そうなるとご相続人の方も60歳代、70歳代とご高齢の場合がほとんどです。お客様によっては、オンラインに慣れておらず、かといって、対面でお話しするにも感染防止の観点から難しい面があり、対応に苦慮しました。
緊急事態宣言が明けてから、パーテーションやフェイスガードをしたり、人数を極力減らしたりして、事務所での感染防止対策を徹底し、対面での面談ができるようにしました。
また、顧問先は不動産賃貸業の会社が多いので、飲食店などに比べると直接的な打撃は少なかったように感じます。しかし、そのなかでも一部、サービス業をしていたり、ホールの貸し出し、飲食店への賃貸などをしていたりすると、その回収ができないといった影響はありました。
そういったお客様には、受けることができる支援金などの情報をいち早く伝えたり、補助金などの申請をサポートしたり、なるべくコロナの優遇が受けられるように情報共有をしました。 こういった新しい情報は、中小企業庁や国税庁のホームページ、情報を発信してくれるメンバーもいるので、それらを日々チェックしてキャッチアップしています。そのうえで、自分のクライアントが当てはまるかどうかといった点を検討し、展開しています。
今後の展望について聞いてみよう!
――若い世代の松田さんから見て、今後の会計業界にはどのような可能性を感じていますか?
松田さん よく、「会計の仕事はITに取って代わられる」と言われますが、自分が実際に働いてみて、これはITにできないなと思うのが、「人の気持ちに寄り添うこと」ですね。相手がどこに疑問や興味を持っているのかは、ITでは感じ取ることができないと思います。
特にご高齢の方だと、そもそもITにご縁がない方も多いので、そういった方にわかりやすく説明するのは、人と人とのコミュニケーションでしかできません。それこそ、私たちの強みです。
「税理士ってなくなる職業なのに、なんで税理士法人に就職したの?」と聞かれることも実はときどきあります。商業高校でも、会計コースは人気が少なくて1クラス程度になっているのに、情報コースは4クラスあるというほどです。たしかに、ITのほうがこれからの技術発展は大きく見込めるのかもしれません。しかし、それ以上に税務は面白いし、難しいけれどもこれからも納税者にとっても税務署にとっても私たちは必要であると感じています。
あとは余談ですが、私自身は周囲から明るいキャラクターと思われることが多いです。そんな私が、「税理士法人で働いています」なんていうと、「ずいぶん難しい仕事をしているね!」と、よい意味でのギャップを与えることがあります。そういうときは、心の中で「かっこいいでしょ!」なんて思うこともありますよ。
――今後のキャリアビジョンは?
松田さん 相続税申告を強みとしている税理士法人は多くあります。そのなかで、なぜYPに転職したかというと、海外事務所もあり国際業務を行っているからです。
高校時代に漠然と抱いていた「海外進出専門のコンサルタント」という夢は、YPに入社したことで、実現のためにはどれだけ努力をしなければいけないのか、どんなことをしなければいけないのか、が見える状況となりました。
現状では、国際業務の一部にも携わったことはありませんし、税理士試験も終えていない今の自分の知識量では何もできないと自覚しています。しかし、高校時代に自分が描いた夢を忘れず、意志を強くもち自己研鑽を重ね、自分に自信がもてたら、海外事務所で働くことの希望を出します。
そのためにも、「早く税理士試験を終わらせること」が重要だと認識しています。目標は、20代で税理士試験に合格すること。先輩方からもそう応援してもらっているので、試験勉強をひたすら頑張ります!
〈お話を伺った人〉
松田 紗貴子(まつだ さきこ)
税理士法人山田&パートナーズ 札幌事務所2部
2018年大原簿記情報専門学校卒業後、札幌地場の税理士法人へ就職。資産税に強く相続案件も多い税理士法人山田&パートナーズへの転職を決意し、2019年9月同法人入社。現在は札幌事務所で相続申告や相続対策に携わっている。税理士試験簿記論・財務諸表論の科目合格者。
【税理士法人山田&パートナーズ社員インタビュー】
File1:安岡 喜大「次の世代を担う人たちへ 税理士の仕事はこれからも社会に求められる」
File2:川村理重子「専業主婦から税理士へ! たくさんの仲間に支えられた働きながらの受験と大学院生活」
File3:井上 弘美「在宅勤務で子育てと両立! 税理士の資格は「長く働き続ける仕事」が魅力」
File4:土田 裕規「証券マンから会計業界へ! 公認会計士が「税理士法人」を選んだ理由」
File5:岩﨑 理恵「ロサンゼルスオフィスで奮闘した4年間! 帰国後も、税理士として日米の架け橋になる」
File6:山田 知佳「新卒で会計業界へ! 神戸⇄東京の「部門間交流」で得た経験を後輩たちにも伝えたい」
File7:阿部 佑大「自分の3本柱を意識! 地元・仙台で”お客様の近くにいる”存在になりたい」
File8:松田紗貴子「将来は海外で働きたい! 働きながらの受験生が活躍できる業界・組織の魅力」