- Home
- 税理士試験, 学習記事, 簿記論・財務諸表論, 勉強法, 消費税法
- 税理士×クリエイター(HAL)がビジュアルで解説!10種類の理論暗記法 第1回 なぜ理論暗記法が重要か~「質」と「量」の関係について
税理士×クリエイター(HAL)がビジュアルで解説!10種類の理論暗記法 第1回 なぜ理論暗記法が重要か~「質」と「量」の関係について

HAL|税理士×クリエイター
はじめに
さて、繁忙期も終わり、気付けば直前期の足音が聞こえてくる今日この頃。
皆さま、理論暗記の進捗はいかがでしょうか?
これから本腰を入れて着手しようとしている方も、ここまで順調に暗記を進められている方も、様々いらっしゃることと思います。
早期に『理論暗記法』を確立できれば、あとはそれを本試験までひたすら繰り返すのみ。いかに早く『自分の型』を確立できるかによって合否が決まるといっても過言ではありません。
そこで本連載は、私自身が家族に内緒で税理士試験に挑戦していたとき(詳細についてはコチラ)に研究した10種類の『暗記法』を、ビジュアルを用いて余すことなくお届けいたします(全3回)!
きたる直前期に向けて、自分にピッタリの『暗記法』探しに、今までの『暗記法』の振り返りに、ぜひご活用ください。
理論暗記が先か?内容理解が先か?
理論暗記法を紹介する前に、理論暗記との向き合い方について少々整理しようと思います。
税法学習の世界では、「タマゴが先か?ニワトリが先か?」のように、「理論暗記が先か?内容理解が先か?」ということがしばしば話題に上がります。
例えば、私が学習した国税徴収法では、後者の「内容理解が先」ということをよく言われていました。それは、なぜでしょうか?
よくある答えとしては、「演習問題を解くときに、柔軟に対応できるように」ということでしょう。
「理論暗記が先」のケースと「内容理解が先」のケースの学習イメージは、下図の通り。

まず「理論暗記が先」の場合には、理論マスターや理論サブノートで、『柱』はもちろんのこと『一言一句』覚えようとします。
一方で「内容理解が先」の場合には、先にテキストなどで内容理解に努め、理論マスターや理論サブノートでの学習は『柱』をしっかり覚えようとする程度です。
また、これら『理論暗記』と『内容理解』の学習に掛かる時間だけを比較すると、『理論暗記 > 内容理解』ではないでしょうか。
とりわけ『内容理解』については、テキスト読みなどでご自身にお任せするとして、本記事では、税法学習の大部分を占める理論マスターや理論サブノートでの『理論暗記』に焦点を当ててお話しします。
インプットとアウトプットのバランスは?
では、『理論暗記』にインプットとして、どれくらいの時間を投下すれば良いのでしょうか?
また、アウトプットとの時間配分はどうでしょうか?
私の経験上の体感として、インプットとアウトプットのバランスの良い時間配分は下図のようなイメージです。

『理論暗記』においては、上図の「『理論暗記』と『内容理解』の時間差分くらいの時間をなるべくアウトプットに充てる。それ以外はインプット」というバランスがちょうど良いのではと個人的に思います。
もちろん、学習においては、インプットとアウトプットの境目は曖昧であり、感覚的なものとなりますが。
質と量を計算式で考えてみる
つぎに、『質』と『量』という観点から考えてみます。
ここでは、『質』の部分は主にアウトプット、『量』の部分は主に『理論暗記』ということでお話を進めます。
さて、一度立ち止まって、考えてみてください。
『質』の部分であるアウトプットは何をもとに成されるのでしょうか?そう、『理論暗記』などのインプットがあってこそのアウトプットです。
つまり、『理論暗記』の『量』が担保されて、はじめて『質』に転嫁されると思います。
また、『暗記精度』は下図のように、この『量』と『質』の掛け算で測ることができると考えています。

『量』と『質』の関係を上図とすると、『質』の部分は前述のとおり前提としてインプット『量』を必要とするので、さらに次のように表せるのではないでしょうか。

さて、この『○○○』とは何か?それは、今回ご紹介する『暗記法』です。
これらイメージ式を代入してまとめると、下図の通り。

これを見ると、『暗記精度』を最大化するには、『量』と『暗記法』が重要ということがおわかりいただけると思います。
そこで明日第2回では、『理論暗記』の要である『暗記法』というテーマに焦点を絞って、さらに詳しくお伝えしていきたいと思います。
「あれ?アウトプット要素はどこへいった?」と思われた方、ご安心ください。
『暗記法』をご紹介する中で、インプットとアウトプットを同時に行える方法をお伝えします。
【著者プロフィール】
HAL|税理士×クリエイター
東京都出身。法人顧問は受けずに租税教育及び個人に特化している異色の税理士。
小学校などで子どもたちへ『税』について伝えたいと思い税理士になる。合格科目は、簿財所消国。プライベートでは2児の父。税理士試験受験のことを家族に内緒で学習を進め、無事に官報合格。その後、税理士登録の数日前に妻に税理士になることを打ち明けた。
子どもたちへの租税教育推進に寄与すべく、通年で小学校等にて実施される『租税教室』の講師を積極的に務めている。現場での『租税教室』のみでは児童への租税教育の機会が不十分と考え、児童向けのWebサイト『HAL-LABO』(https://hal-labo.com)を開設。
クリエイターとしては、デザイン、ライティングなど、多岐に渡る。