【税理士合格体験記】史上最年少の18歳(高等課程在学中)で5科目合格!!
- 2025/1/28
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神田 悠(18歳(高等課程3年生))
学校法人髙橋学園 専門学校東京CPA会計学院
会計エレメンタリー科 3年生
【受験情報】
学習スタイル:専修学校(東京CPA会計学院・通学)
受験歴:
第73回(1回目)
簿記論及び財務諸表論並びに法人税法→合格
第74回(2回目)
所得税法及び相続税法→合格
消費税法→申し込んだが受験せず
※上記消費税法の申し込みにより官報合格ではないです。(認定合格の扱い)
▶サムネイルは大回り乗車中の高崎駅(ぐんまちゃん駅) feat.オムすび
中3で簿記に興味を持ち、静岡から上京して新設されたCPAの高等課程(会計エレメンタリー科)に入学
好奇心。
これが税理士試験を目指した一番のきっかけです。
中学3年生の秋、進路について熟考していた時、東京CPA会計学院(以下「CPA」と言います)に通っていた姉が楽しそうに簿記について語っているのを見て、「ちょっとおもしろそうだな」と感じました。
ちょうどその翌年度から、CPAには専門課程に加え、新たに高等課程(会計エレメンタリー科)が創設されました。
それまでは地元の静岡の高校に通う予定でしたが、CPAの先生方のお話を聞いたり、自身の中で熟考したりする中で、
「周りと同じ道を歩むのは面白くないし、それが正しいとは限らない」
「大学受験よりも将来に見返りがある学問を学び、稼ぐ力を身につけたい」
「進路の多様性を普及させるべく新たな道を切り開くパイオニアとなりたい」
と思い、入学を決意しました。
入学するからには、税理士試験に在学中に合格し、税理士を目指す!という目標を立て、東京に向かいました。
合格までの道のり
受験資格の獲得
高等課程で税理士試験を受けるには、受験資格である6月と11月に行われる日本商工会議所主催簿記検定試験一級(以下「日商一級」といいます)又は7月と2月に行われる全国経理教育協会主催簿記能力検定試験上級(以下「全経上級」といいます)の合格が必要となります。
1年生の時には、これらに合格するために簿記のスキルを強化することに努めました。
入学まで借方も貸方も知らない私にとって、簿記の学びは大変新鮮なものでした。
貸借平均の原理に基づいて行われる複式簿記の素晴らしさに惹かれつつ、一生懸命学びに励みました。このおかげで、1年生の11月及び2月の日商一級及び全経上級に合格することができました。
初めての税理士試験で3科目合格!
2年生の8月まで簿記論、財務諸表論及び法人税法の試験に向けて学びました。
会計科目は今までの経験が活きるものの、1月から学び始めた法人税法はまた新しい学びとなりました。
会計ともまた違う法律の面白さに触れながら、授業以外の自習で条文及び通達を読み、学びを深めました。
運も味方し、3科目とも合格することができました。
2回目の税理士試験
2年生の9月から3年生の8月までは相続税法、所得税法、法人税法(一部)及び消費税法(一部)を勉強しました。
消費税法も受験して6科目合格を目指しましたが、十分に学べなかったため、相続税法と所得税法に集中し、5科目合格に到達することを目標とし、実際に合格することができました。
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具体的な学習方法及び勉強計画
CPA流の学び方
基本的にCPAのカリキュラムに従い、学びを進めていきました。
CPAでの学びの特徴は、『Why思考』『基本的に教科書を使わない』『フォローアップ制度(自学自習)』の3つです。
趣旨から結論を見出すように、理屈重視で進めることで、着実に理解を深めることができたと思います。
気になるところは先生に直接質問し、疑問を解消していきました。
また、CPAの授業では基本的に教科書を使わないため、常に集中しなければならないことが大きな特徴です。
教室には時計が無く、時間にとらわれず授業に臨めます。あっという間に夕方になっており、集中できていることが実感できます。
さらに、月曜から土曜に開校している8時から21時のうち、授業の時間はその半分ほどで、残りの半分以上の時間は自学自習の時間でした。
自分が自分自身に与える教育こそが真の教育であり、合格の決め手となる一番重要な要素だったと感じます。
独自の学び方
上記に掲げる自学自習の時間については、直前期までどの科目も計算を中心に学びました。
それも、総合問題をとにかく解きまくりました。
理論は1月や2月に確実に覚えてもその後の学びが入ってくることで、記憶が先入先出法により払い出されて忘れてしまいます。
計算は理解することからできることまでの道のりが大変長く、上達に時間がかかります。
会計も税法も計算に長い時間を割いたことで、直前期には計算がかなり早くなったと感じ、模試や本番で時間が足りなかったという経験は、学習時間が少なかった法人税法の本試験を除き、ほぼ無かったです。
直前期には税法の理論を中心に学びました。
税理士試験の中でも特に困難を極めるため、オリジナルの勉強方法を確立しました。様々な方法を試した末に、次に掲げる自分に合うと感じた方法を継続しました。
① 学校でずっと理論を読んでいると帰って遊びたくなってしまうため、運賃計算の特例を利用した、いわゆる「大回り乗車」をして、電車の中で1日中理論を読み込んでいました。外を見れば知らない景色が広がっていて気分転換になり、電車の音が教室の静けさよりも集中させてくれました。
② さらに税法への理解を深めるために条文を読んだ際に、理論集が理解しやすさを追求しているために、条文との整合性が物足りなく感じました。そこで、当該理論集にかかわらず、独自で理論集を作ることもしました。これらが実際に本番の試験で役に立ったと確信しています。特に、2年生の8月に受けた法人税法の合格は、間違いなくこの独自の勉強方法が功を奏しました。
モチベーションの保ち方
税理士試験の学びに対するモチベーションの保ち方としては、事務所見学や当初の「在学中に合格する」という目標を思い出してやる気を引き出していました。
CPAで行われた事務所説明会で様々な税理士事務所や税理士法人のお話を聞き、いくつか気になったところには見学にも行かせていただきました。
実社会で働く税理士の方々の姿を見て、「自分も早く合格して働きたい!」という気持ちを高めていました。
また、上述の先生との授業内容の質問、条文の質問その他これに類する質問以外にも、試験に関係のない雑談もさせていただき、楽しくリラックスすることができ、心を支えていただいたと思います。
おわりに
税理士試験に必要なのは上述の『好奇心』『Why思考』『オリジナルの学習方法』だと感じていますが、何よりも大事なのは『好奇心』だと思います。
これから税理士として働いていくためには、様々な会計・税務の知識に好奇心をもって臨むことが重要だからです。
税理士試験合格はあくまで手段であり、目的は税理士になって稼ぎを得たり、社会貢献をしたりすることです。
手段の目的化に陥らないよう学びに努めれば税理士試験合格、さらにその後の実務も滞りなくこなせると考えます。