奥山結紀(公認会計士)
<連載のねらい>
簿記検定・会計士・税理士試験をクリアする、また実務を行うには、一定量の知識は必要不可欠です。しかし、レベルアップするほど範囲が広くなり、応用的な論点も増えるため、単なる暗記による知識だけで乗り切ることは難しいでしょう。
では、どうすればよいでしょうか?
本連載では、やさしいレベルではあるものの、「なぜそうなるのか?」を考えなければ解答できないような問題を用意しました。受験・実務を問わず、理解を重視するきっかけにしていただければ幸いです。
・本連載「プロローグ」はコチラ
問題
貸借対照表上、現金に含まれるものはいくつ?
・切手
・収入印紙
・送金小切手
・郵便為替証書
・先日付小切手
・自己振出小切手
・期限到来の公社債利札
①2つ
②3つ
③4つ
④5つ
解答
②3つ
解説
送金小切手、郵便為替証書、期限到来の公社債利札の3つが会計上の現金になります。
切手と収入印紙は貯蔵品、先日付小切手は受取手形、自己振出小切手は当座預金をそれぞれ使用します。
金庫に一緒にいそうな資産ですが、それぞれの会計処理は異なります。
【執筆者紹介】
奥山結紀(おくやま ゆうき)
公認会計士
2003年公認会計士第2次試験合格後、約2年の事業会社勤務を経て、大手監査法人勤務。ロンドン駐在やフォレンジック部門(不正調査など)も経験。一般事業会社に転職ののち独立。
X(旧Twitter:@CPA_YukiOkuyama)では、主に会計に関する情報を発信。フォロワーとの交流を楽しんでいる。