みなさん、こんにちは! 編集部です。
2021年12月17日、税理士試験の合格発表がありました。
昨年度と同様、コロナ禍での実施となった税理士試験。
受験生のなかには、自宅で学習することを余儀なくされた方、通信で専門学校の講義を受けることにした方もいるでしょう。
ただ、1人で勉強していると、ときにモチベーションが下がったり、自分のレベル感や勉強法がわからず、悩むことも多いはず。
そんな受験生の悩みや不安に、専門学校はどのように対応されているのでしょうか。
そこで今回、例年多くの合格者を輩出する「資格の大原」にご協力いただき、本校がコロナ以降を中心に行ってきたという、6つの取り組みを取材させていただきました!
1.合同サクセスミーティング
2.オンライン解答会
3.簿記論 問題集解説動画
4.YouTube「講師と一緒に勉強しよう!」
5.サポートメール
6.質問メール
1.合同サクセスミーティング
まず紹介するのが「合同サクセスミーティング」。
これは、オンラインでの学習相談会です。科目別に日時が決まっていて、受講生がZoom上で参加することができます。
編集部が参加したのは、「財務諸表論」。
冒頭で講師の先生が講座のスケジュールと受講上の注意点、そして全体的な学習アドバイスを話されます。
具体的には、
① どんなミスが多いかを把握すること
② 過去の学習内容を維持できる人はいないので、理論は忘れてもOK。ただし、テストの瞬間は満点を取れる状況にすること
というアドバイスをされていました。
「大変だけれど、合格者は乗り越えている」といったコメントもされた後、チャットにて受講生の方々の相談がスタート!
非常に多くの質問が書き込まれましたが、講師の先生がスピーディかつ丁寧に回答していきます。
内容はおおむね
① 教材のどの範囲をどこまで押さえるか
② 計算の解き方
③ 理論暗記の方法
が多かったですね。
それ以外にも、「理論答案を書き上げた後で修正する方法は?」といった、かなり実践的なものもありました。
通信で受講する場合、講師の先生に気軽に質問するのはちょっとハードルが高いと感じる方も多いかもしれません。
しかし、この合同サクセスミーティングでは、チャットで質問できるので、その「気軽さ」は大きなメリットですね。
もう1つの大きなメリットは、「他の受講生の悩みを共有できること」。
通信での受講の場合、他の受験生はどのように学習を進めているか、まったくわからないと思います。
「学習内容を自分だけマスターできていないんじゃないか?」「他の受講生と比べて学習の進捗がだいぶ遅れているんじゃないか?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
合同サクセスミーティングでは、一緒に受講している受講生が今どんなことに悩みながら学習しているかがとてもよくわかります。そう、みんな悩み苦しみながらも必死に学習しているのです。
そうした他の受講生の悩みに対する講師の先生の的確なアドバイスは自分にとっても非常に参考になり、「みんな頑張っているから、自分も頑張ろう!」というモチベーションにもつながると感じました。
本試験まで定期的に開催されるとのこと、ぜひ活用したいイベントです。
2.オンライン解答会
次に紹介するのが「オンライン解答会」。
こちらもZoomで開催され、講師の先生が時間(2時間)を計り、その時間内に問題を解くイベントです。
特に科目は決まっていなく、自分が解きたい問題を用意して解くことができます。
参加は匿名で可能です。編集部が参加した際には、財務諸表論を学習していることがわかるハンドルネームの方や、国税徴収法を学習していることがわかるハンドルネームの方など、さまざまでした。
講師の先生の「それでは始めてください」の合図で一斉に解答スタート!
問題を解いている手元を映す方もいれば、カメラオフにしている方もおり、そこは自由に参加することができます。
実際に参加して思ったのが、「いかに普段から試験を意識できるか」が大事だということ。
1人のときは問題を解くことができるけれど、周りに人がいる状況では緊張してしまう、といった悩みを聞くこともあります。
そのようななかで、オンラインとはいえ、決められた時間内に、他の受講生も問題を解いている雰囲気を感じながら、問題に取りかかることができる。この「臨場感・緊張感」が、本イベントの最大の特徴だと思います。
また、開催日があらかじめ決まっているので、これを短期目標に計画的・効率的な学習ができる点も魅力的ですね。
ちなみに、問題を解き終えたら退出することも可能なのですが、2時間きっちり最後まで参加すると、講師の先生から税理士試験の学習法に関するアドバイスをいただけるのも、隠れたメリット。
編集部が参加したときは、「過去に学習したけれど忘れてきた内容をどう復習するか」をテーマにアドバイスをされていました。
こちらも、本試験まで定期的に開催されるとのこと。ぜひ今のうちから活用したいイベントです。
3.簿記論 問題集解説動画
次に紹介するのが「簿記論 問題集解説動画」。
簿記論の問題集の解説を視聴することができます。
編集部も視聴したところ、該当する問題の解説だけではなく、その項目の学習ポイントも知ることができました。
他の問題にも活きるポイントがわかるのは嬉しいところですね。
簿記論は、「税理士試験自体がはじめて」という方が受験することが多く、出題形式も多岐にわたる科目。
簿記一巡の構造の理解や効率的な解法が要求される科目であるため、試験に慣れていない方の“アウトプット強化ツール”として、この取り組みが行われているそうです。
問題を解いてわからない点があった場合はもちろん、問題を解くことができた場合も、「この解き方でいいのだろうか」「もっと速く解くことはできないだろうか」、それを確認するために、ぜひ問題集とあわせて活用したいツールです。
4.YouTube「講師と一緒に勉強しよう!」
次に紹介するのが「YouTube『講師と一緒に勉強しよう!』」。
講師の先生が時間を区切って、その時間内に一緒に問題を解くという企画です。
オンライン解答会と違うのは、YouTubeに動画がアップロードされているため、いつでも視聴することができる点。
また、スマートフォンで動画を流しておけば、その時間はスマートフォンを触ることはできなくなります。そのため、勉強に集中したい方にもオススメですね。
ぜひ日常的に学習に取り入れたいツールです。
5.サポートメール
次に紹介するのが「サポートメール」。
受講生専用の「Mobile-O-hara」というアプリを通して、月に1~2回、講師の先生から「現時点で行うべき学習」など、さまざまなアドバイスが届くサービスです。
以下、実際のサポートメールをサンプルとしてご提供いただきました。
こんにちは。 資格の大原 税理士講座 簿記論担当 野田と申します。 10月も半分が過ぎました。 今月の学習内容から、難しく感じるようになってきたとの声が通学されている受講生様からも聞こえてきます。 商品売買でも、解き慣れている三分法以外の方法を学習しましたね。 難しい!と感じられている方は、最初に三分法を学習したときを思い出してください。 三分法も最初は、難しく感じていたと思います。 反復で一連の仕訳を覚え、問題の演習を通じて解き慣れてきた経験をされてきましたよね。 そうです! 反復でのトレーニングが必要です。 今回は、第2回確認テストに向けた準備についてお伝えいたします。 第2回確認テストでは、問題集1-2を中心にして以前学習した内容も出題されます。 早めに、準備に取り掛かりましょう。 そのためには、いつまでに何を“やる”か! または、そのためには何を“やらない”か!を明確にするために、“やること”“やらないこと”を書き出してみましょう。 時間は限られています。限られた時間、細切れの時間を有効に活用して、税理士試験簿記論に合格しましょう! 例) やること:問題集1-2で間違えて×印が付いている問題に再度チャレンジする。 やらないこと:意味もなくネット検索をして、ずるずるスマホを使うことを止める。 |
カリキュラムがあるとはいえ、勉強していると、どこまで頑張ればいいのか、他の受講生はどんなことに悩んでいるのか、など気になる点がたくさん出てくると思います。
そんなとき、こういったサポートメールが届けば、自分の立ち位置や当面の学習方針を確認することができていいですね。
6.質問メール
最後に紹介するのが「質問メール」。
これは以前より通信講座専用のツールとしてあり、フォームから質問を送ると、3~7日以内には回答が届くしくみです。
◆専用フォーム
来校や電話で質問することもできますが、仕事などで講師の先生が対応可能な時間帯に質問できないという場合もあるでしょう。
そういった受講生にとって、利便性の高いツールのようです。
以下、質問とその回答のサンプルをご提供いただきました。
◆質問内容
質問タイトル:課税売上割合 質問内容:計算問題集1 P44 問題39について教えてください。 (5)当課税期間の商品版売に係る売掛金の貸倒額については課税売上割合の計算に含まれていませんがなぜなのかがわかりません。 当課税期間で一旦売り上げに計上されつまり、(1)106,635,820に含まれているので、そこから1,000,000を分母分子ともに抜いて計算すると理解してます。 |
◆回答内容
資格の大原税理士講座 消費税法担当の中島と申します。 いただきましたご質問につき以下回答させていただきます。 (回答) 今回、貸倒れを課税売上割合に関係させない理由をご質問いただいておりますが、貸倒れと売上返還等を比較していただくと伝わるかと思うので比較して解説いたします。 まず課税売上割合は全体の売上げのうち課税売上げがどれだけあるかを計算する割合です。売上返還等は売上げの返品などの売上げの修正項目(控除項目)であるため課税売上割合の計算に関係させます。 貸倒れは売上債権が貸倒れてしまった場合の売上債権の修正項目です。売上げの修正項目ではありません。ですから課税売上割合には関係させないこととなります。 ご確認いただきご不明な点がございましたらお手数ではございますが改めてご連絡くださいませ。 宜しくお願い申し上げます。 |
先ほどご紹介した合同サクセスミーティングでは、主に学習方法に関する相談をすることができます。
このような個別具体的な問題に関する質問は、このツールを使うと効果的ですね。
以上、資格の大原の取材レポートをお届けしましたが、いかがでしたか?
コロナ以降、学習スタイルが変化し、不安を抱えてきた方もいるかもしれません。
また、専門学校を利用するのであれば、実際に通学したほうがよいのではないか、と悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。
今回、編集部が取材のなかで感じたことは、専門学校ではさまざまな学習スタイルの方に対するフォローがしっかりしており、どんな環境でも十分に学習を継続できるような工夫がされている、ということ。
この記事が、これからの学習スタイルを考える受験生の皆さまの参考になると嬉しいです♪
最後に、ご協力いただきました「資格の大原」の先生方、ありがとうございました!
〈ご協力いただいた専門学校〉
資格の大原
「講師」「教材」「カリキュラム」―大原の高い合格実績を支える講義は、この3つの要素を徹底的に追求し、実践しているところから生まれます。
税理士を志すすべての方の夢の実現を1年でも早く達成できるように、資格の大原税理士講座では早期合格・初学者合格にこだわり続け、その学習提案は「本質の理解を解答力へ」と確実に昇華しています。
さらに、受験生一人ひとりと向き合いながらの個別学習アドバイスなど、きめ細かな受験指導に自信があります。
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