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税理士・資格の学校TAC税理士講座講師 篠原寛顕
この記事は「会計人コース」2020年6月号特集「今からできる!得点力UP作戦」から抜粋・再編集したものです。
*****キャラクター紹介*****
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しのはら先生
横浜生まれ横浜育ちのメガネ税理士。
税理士試験5連敗の後、4年間で5科目合格。
現在は税理士事務所の経営とともに、財務諸表論の講義やブログを通じて未来の税理士である受験生達を応援中。
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はぐみ
犬(ペキニーズ)。趣味は食べる事。 しのはら事務所の看板犬として事務所の広報関係を担当。
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税理士試験まであと3ヶ月。これからの時期は答練や模試などアウトプットが本格化する時期ですね!これまで頑張ってきたインプットをしっかり得点に結びつけていきましょう。
私、ケアレスミスが多くて得点が安定しないの。仕訳もちゃんと覚えたし、理論の暗記もちゃんとしたのに問題の読み飛ばしが多いのよね。だから良い点数の時もあればかなり悪い点数のときもあるの。
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皆さん、こんにちは。税理士の篠原と申します。税理士試験「合格の鉄則」は、皆が解ける簡単な問題を確実に得点することです。今回は実は多い問題の「読み飛ばし」を無くすべく、読み飛ばさない問題の読み方をご紹介します。
実は多い「読み飛ばし」による失点!
税理士試験合格のために頑張ってきた受験生は最終的に本試験当日には合格をするだけの実力が身についていることと思います。その中で上位〇%が合格する試験ですから、ケアレスミスを排除する訓練を徹底的にしなければ合格をすることが難しくなります。
まず、第69回財務諸表論本試験問題 第三問(計算問題)の一部について、言い回しを一緒に見てみましょう。
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本問は、キャッシュ・フロー計算書の空欄を埋める問題でした。ここで注目したいのは( c )と( e )です。問題の指示を正しく読めましたか?
どちらも符号と金額を埋めたくなりませんか?
本問では( c )は符号のみですね。金額を書いたら×になります。
さらに、符号はちゃんと「△」で書かないと駄目ですよね。「-」と書いたらもちろん×です。
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そして、上記のような問題の「読み飛ばし」により合否が分かれてくる可能性があるという事です。
1点でも確実に安定して得点していくために読み飛ばさない問題の読み方を一緒に見ていきましょう。