会計人なら知っておきたい! 会計“外”のコト③~内部統制

パブロフ君

 みなさんは、内部統制という言葉をご存知でしょうか。内部統制とは簡単にいうと、会社で働いている全員が、悪いことをできないようにする仕組みのことです。従業員だって人間ですから「お金に困っているから会社のお金を少しだけ持って帰ろう」という気持ちになることがあります。社長も「業績が悪いとクビになるから業績を良くみせよう」という心が芽生えることがあります。このような、会社の損害になることや、法令に反することができないようにする仕組みを、最初から作っておこうとするのが内部統制なのです。

 会社で悪いことができないようにする仕組みは、以前から各会社で作られてはいました。それが厳格に法律で定められたのは、不祥事が多発したアメリカで2002年に成立したSOX法です。日本でも2006年に会社法や金融商品取引法で定められ、日本版SOX法やJ-SOXと呼ばれることもあります。法律の制定当初に比べ、現在はニュースで見ることは少なくなりましたが、内部統制の重要性が薄れたわけではありません。私たち会計人も会社で働いたり、クライアントと関わる際には必ず知っておくべきことです。

 まず大切なのは、内部統制の目的です。内部統制は次の4つの目的を達成するための仕組みです。

 これらの目的を達成するために、会社は6つの要素を参考に仕組みを作り、運用します。

統制環境: きちんとした内部統制を作り社員全員で運用するぞ、という社内の雰囲気。

リスクの評価と対応: 会社のリスクを洗い出し、どのようにすればリスクを軽減できるか考えて仕組みを作る。

統制活動: 作られた仕組みを、業務の中で実際に行う。

情報と伝達: 必要な情報を社員全員に行き渡らせる。

モニタリング: 仕組みを作るだけでなく、継続して仕組みが運用されているかチェックする。

ITへの対応: 業務を行う上で必要なITについても、内部統制を構築する必要がある。

本稿は、『会計人コース』2019年11月号に掲載したコラムです。

よせだあつこ(willsi株式会社取締役/公認会計士)
監査法人トーマツを経てwillsi株式会社を設立。簿記学習アプリ「パブロフ簿記」はシリーズ累計30万ダウンロードの大ヒット。著書に「パブロフくんと学ぶITパスポート」「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級」などがある。監査法人や自身の会社での実務経験から,わかりやすい解説・合格できる解法を受験生へ伝えている。


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