会計人なら知っておきたい! 会計“外”のコト②~IT

パブロフ君

 昨今、大企業では多くの業務がIT化され、中小企業や個人事業でも日常的にパソコンを使っています。この社会はITなしでは成り立たないといっても過言ではないでしょう。

 そこで今回は、会計人なら知っておきたいITのコトについて見ていきましょう。

 まずは、一番なじみのあるパソコンです。企業でパソコンを使う場合、各人のIDとパスワードを使ってログインするのが一般的です。これは、社外の人にパソコン内の機密事項を見られないようにするというセキュリティ上の理由もあるのですが、社内で「誰がログインしたか」を特定するためにも使われます。そうすることで、パソコン上で稟議書などを承認するワークフローシステムを使う場合にも、誰が承認したかわかるようになっています。

 次に、業務に使うシステムです。簿記で学習する仕入伝票や仕入帳は「購買管理システム」、売上伝票や売上帳は「販売管理システム」に置き換わっている企業も多いでしょう。その他に「生産管理システム」「会計システム」「人事給与システム」などもあります。これらのように業務の根幹となる業務をIT化したものを基幹システムということもあります。

 さらに、基幹システムが進化したERP(イーアールピー、Enterprise Resources Planning)を導入している企業もあります。ERPは、これまで別々に機能していた生産管理や販売管理、顧客管理などのシステムを互いにつなぎ、より生産効率を高めるもので、統合基幹業務システムとも呼ばれます。

 このように業務のIT化が進んでいますが、ITは完璧ではありません。処理が正しく完了しているか、意図したとおりのセキュリティとなっているかなど「人間がITをチェックすること」も大切です。

 また、ITは例外的な処理ができなかったり間違ったりすることもあります。例えば日々の売上はITが自動で処理できても、合併や税金の計算や仕訳は自動で処理できないこともあります。そんなときに大切なのは、ITで処理できないことを「人間の知識や経験で解決すること」です。

 いくら業務がIT化されても、会計や税務の基礎的な知識は必ず役に立ちます。ITが台頭する時代だからこそ、私たちは会計や税務の本質的な理解が必要なのかもしれません。

本稿は、『会計人コース』2019年10月号に掲載したコラムです。

よせだあつこ(willsi株式会社取締役/公認会計士)
監査法人トーマツを経てwillsi株式会社を設立。簿記学習アプリ「パブロフ簿記」はシリーズ累計30万ダウンロードの大ヒット。著書に「パブロフくんと学ぶITパスポート」「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級」などがある。監査法人や自身の会社での実務経験から,わかりやすい解説・合格できる解法を受験生へ伝えている。


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