連載 『会計士・税理士・簿記検定 財務会計のセンスが身につくプチドリル』(第140回)ー 自己株式⑤


長島 正浩(茨城キリスト教大学教授)

*連載のねらいはこちら!

問題

自己株式の取得に関する付随費用はなぜ財務費用なのか?

解答・解説

自己株式の取得の付随費用は,株主との間の資本取引でない点に着目し,会社の業績に関係する項目であるとの見方に基づく。また,新株発行費用を株主資本から減額していない処理との整合性からも損益計算書の営業外費用に計上する。

*自己株式会計基準51項,53項
『付随費用の相手は金融機関等であるから資本取引にならない。これも“資本控除説”によっている!』

◎復習しましょう!
1.CF計算書
2.一株当たり当期純利益
3₋1.金融商品会計①‐⑦
3₋2.金融商品会計⑧‐⑭
3‐3.金融商品会計⑮‐⑳
4-1.棚卸資産会計①‐⑥
4-2. 棚卸資産会計⑦‐⑫
5‐1.収益認識会計①‐⑦
5₋2.収益認識会計⑧-⑫
6.リース会計①‐⑥
7.固定資産の減損①‐⑩
8.ソフトウェア会計①‐⑥
9.研究開発費会計①‐⑦
10.繰延資産①‐⑦
11.退職給付会計①‐⑥
12.資産除去債務①‐⑥
13.税効果会計①‐⑥
14.ストック・オプション会計と役員賞与(報酬)会計①‐⑧
15-1.自己株式①
15-2.自己株式②
15-3.自己株式③
15-4.自己株式④

〈執筆者紹介〉
長島 正浩
(ながしま・まさひろ)
茨城キリスト教大学経営学部教授
東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。簿記学校講師,会計事務所(監査法人),証券会社勤務を経て,専門学校,短大,大学,大学院において非常勤講師として簿記会計や企業法を担当。その後,松本大学松商短期大学部准教授を経て,現在に至る。この間35年以上にわたり,簿記検定・税理士試験・公認会計士試験の受験指導に関わっている。

*本連載は,『会計人コース』2020年1月号付録『まいにち1問ポケット財表理論』に加筆修正したものです。


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