【会計士合格体験記】合格まで約6年、論文式リベンジ達成! 社会人受験生のカギは「どれだけ勉強時間を増やせるか」 


KY
(30代・社会人)

<受験情報>
学習スタイル CPA会計学院(通学)
受験歴:短答式(令和3年5月)→論文式(令和4年8月)
▶︎トップ画像は使用していた教材につけていた演習の記録(本人提供)

会計士を目指したきっかけ

新卒で会計事務所に就職し、仕事内容にも満足していました。ただ、3年目に入り、将来に漠然とした不安を覚えるようになったタイミングで、「監査法人が学習未経験者を募集!」という記事を新聞で見かけ、監査法人に入社して、公認会計士を目指すことを決めました。

学習法や学習計画

学習法は専門学校のガイダンスで提示された勉強法を参考にしながら進めました。
科目によって多少の違いはありますが、基本的には計算科目と理論科目で大きく分けて学習を進めました。

計算科目については、やはり「反復が重要」ということです。ただ、社会人という時間的制約がある中なので、専門学校から提供されるすべての教材をこなすというのは、当然無理です。

「これと心中しよう!」と思った教材を信じて回転教材としていました。回転のペースについてはエビングハウスの忘却曲線を参考にして、自分にとって一番ベストのタイミングで反復できるようにしていました。
また、トップ画像の写真にあるようにスタンプを何種類か用意して、その日の出来や感触を記録として残すようにしました。

理論科目については講義を受講後、お風呂の時などに講師が行っていた説明が自分で軽く言えるかどうかについても確認していました。ただ、公認会計士試験の難しいところに、理論科目について「自分でだいたい内容理解してざっくり言える」では全く点数にならないという点があります(私はこれに気付くまで5年かかりました・・・)。

なので、一度目の論文受験時や答練時に「こういうことでしょ」と自分でざっくり解釈して答案に反映しても全く点数にならなかったのです。やはり、ある程度の「キーフレーズ」や「キーセンテンス」として覚えるべき部分をしっかり覚えることが大事だと感じています。

学習計画は専門学校の先生に相談していました。各科目ごとの講師に答練を受講するたびに相談に乗っていただき、講義の進捗状況や他科目との兼ね合い、仕事による勉強時間の確保についてアドバイスを貰っていました。

また、各科目ごとの講師とは別に、総合計画兼メンターとして相談に乗っていただいていた講師も決めていて、気持ちが折れそうな時には話を聞いてもらっていました。

合格の決め手

私は合格するまでに約6年の月日を費やすことになりました。令和3(2021)年5月に短答式、そして令和4(2022)年8月の論文式と合格することができましたが、それまでは短答に何回チャレンジしたかわからないくらい、壁に跳ね返されてきました。
この泥沼の闘いを抜け出すことができたきっかけは、ある事に気がついたからです。

「シンプルに学習時間が足りていない」

これだけです。落ち続けていた当時の勉強時間は、恐らく週に20時間を下回っていたかと思います。抜け出すきっかけを作ってくれたのは、監査法人で働きながら早期に合格した方の言葉でした。

「私は1日5時間以上やらないと、頭から知識が出て行く量の方が多くなる。」

これを聞いて、いかに自分がこの試験に対して甘い考えで臨んでいたか思い知らされました。その後勉強時間を大幅に増やすと、実感とは裏腹に成績が安定するようになっていったのです。

仕事と勉強の両立について

社会人合格者の月並みの回答となりますが、やはり「どれだけ勉強時間を確保できるか」が大切だと思います。公認会計士試験を受験する属性は学生が圧倒的に多い現状があります。

社会人は仕事や家庭がある中で、時間に余裕がある学生と戦わなくてはなりません。また税理士試験の科目合格制度とも異なり、短答に合格できたとしても3回しか猶予がありません。

これは客観的に見ても非常に不利な戦いです。人によって異なるでしょうが、最低限の勉強時間を確保する。つまり、「まずは量をこなす」ことで見えてくる景色はだいぶ違う気がします。

朝に計算問題を1時間解いてから出社する。
理論問題は通勤時間のような隙間時間を上手く活用する。
そういったことで少しでも勉強時間を増やしていくことが合格の近道になるように思います。

モチベーションやマイルール

厳しいことを言うようですが、モチベーションに左右されているうちは合格は難しいと思います。モチベーションがどうであれやるんです。特に社会人はただでさえ時間が足りないんですから。

やれば多少のタイムラグがあれど、成績は上がってくると思います。上がってきた成績をモチベーションに上手く使うというのはありかもしれません。

マイルールというほどのものではありませんが、昨年(2021年)の論文直後からさらに勉強の強度を上げました。というのも、全く手応えがなかったからです。

そのため、土日は専門学校の自習室に朝7~8時には入ると決めて勉強していました。それが今年の合格につながったと思っています。

勉強道具もお気に入りのマーカーを決め、色ごとにメーカーが違うなんてこともありました。やはり、自分の好きな発色のマーカーで勉強するのは気分が上がります。

これから試験に挑まれる皆さんへ

1~2年ですっと合格していくような人もいれば、私のように5年以上かかる方もいるでしょう。どんな受かり方でも合格は合格です。

みなさんが最低限の勉強量をこなして、自分なりの勉強方法を確立し、合格を手にされることを心から願っています。

【こちらもオススメ!】
合格体験記の一覧


関連記事

ページ上部へ戻る