【公認会計士試験 合格体験記】働きながら、「鳥瞰図メソッド」で合格!


blanco
(30代、一般企業経理部勤務)

合格時期:短答…2019年12月/論文…2020年11月
学習スタイル:専門学校(TAC)通信

目次
まさかの結果発表
挑戦のきっかけ
注力科目を絞ったことが功を奏す?
スキマ時間を活かす「鳥瞰図メソッド」!
社会人経験は理論学習に活きる!
妻と、Twitterの皆さんへ
メッセージ

まさかの結果発表

予想外の合格でした。今回の受験は私にとって科目合格狙いの記念受験で、合格発表日に合格者受験番号の中に自分の番号を見つけても、何かの間違いだ、合格しているはずがないと考えていました。

翌日の官報に、受験番号とともに名前が載っているのを見て、「アレ?もしかして本当に受かったのかな?」と、ようやく半信半疑の状態になりました。

結局、1週間後に成績が届くまで、事務処理ミスではないか? 採点ミスではないか?と不安は尽きませんでしたが、到着した成績の点数構成を見て納得し、ようやく合格の実感を持つことができました。

挑戦のきっかけ

時をさかのぼると、私が公認会計士を目指した1つのきっかけは、Twitterでした。私は就職して以来ずっと経理の仕事をしており、これまで業務上の必要性に駆られて税理士試験の簿記論・財務諸表論などの資格に挑戦し、合格してきました。

ただ、日本の公認会計士試験は学習範囲が広く難関であるというイメージが強かったため、自分にはきっと無理だろうとあまり関心をもっていませんでした。

そんなとき、たまたま見ていたTwitterで、会計士の方が中心となってオフライン勉強会を開催するという情報を目にしました。軽い気持ちで門戸を叩いたところ、参加している会計士の方々から、普段の職場ではあまり感じることのできなかった「学びを楽しみ、学びを尊び、ともに成長する」という雰囲気を感じました。自分もその輪に入りたい、と思ったのが受験の理由の1つです。

注力科目を絞ったことが功を奏す?

受験を決意したのは2019年8月、次回の短答式試験まで3ヵ月半といった頃でした。やや無謀なスケジュールではありましたが、税理士試験の簿・財合格者は短答式試験で財務会計論が科目免除となるため、他の科目に絞って集中的に学習したことで、短答式試験にはなんとか合格することができました。

そこまでは順調だったのですが、もともと忙しかった本業において、コロナ禍の対応、部門異動などでさらに多忙を極めることとなり、とても論文式試験の準備は間に合わないという状況に追い込まれました。

ここで目標を2021年合格に切り替え、2020年は会計学・租税法は思い切って捨てて、企業法・監査論・経営学に絞って科目合格を目指して学習することとしました。

これが冒頭の「2020年は記念受験」につながるのですが、結果としては科目合格狙いの科目が全体成績を牽引して、まったく予想外の合格を引き寄せることになりました。

スキマ時間を活かす「鳥瞰図メソッド」!

具体的な学習スタイルを考えるうえでは、働きながら、また育児をしながらの生活で学習時間の制約が大きかったこと、四半期ごとの繁忙期に数週間学習が途切れることがネックとなりました。これに対応するため、鳥瞰図メソッド(勝手に命名)という方法を取り入れて、以下の方法により学習を行っていました。

① 講義は基本的に通勤等移動中に聞き流す

② 机の前に座る時間が確保できたら、教科書を読みながら講義内容を咀嚼して、電子ノートにまとめる

③ 問題演習を行い、間違えた点や理解不足の点を電子ノートに加筆する

④ 電子ノートは適宜印刷し、電車移動や入浴中などに見返す

鳥瞰図メソッドというのは、③の電子ノートを、内容の相互関連づけを行いながら、鳥瞰図的に全体を概観できるよう、学習分野をA3用紙1枚にまとめるという方法です。

このようにすることで、細切れの時間を活用して広範囲の復習を繰り返すことができ、また、繁忙期で勉強が中断しても過去に自分が間違えたポイントを含めてすぐにおさらいできるようになりました。

そもそも電子ノートを作成する時間自体がもったいないという面もあり、誰にでも勧められる方法ではないですが、一度中断していた学習を再開したときの思い出しコストの削減や細切れ時間の活用を考えると、電子ノートを活用した鳥瞰図メソッドは非常に自分の生活スタイルにあった学習方法でした。

社会人経験は理論学習に活きる!

本試験では、捨て科目であった会計学について、短答式の管理会計論の学習と実務経験のみを頼りに「解けるところだけ解く」という感じで解いたので、合格発表後に送付された成績も相当に低いものでした(いま、後追いで学習中です)。

しかしながら、科目合格狙いで集中的に学習した企業法・監査論・経営学が大幅に合格ラインを上回る得点を叩き出し、奇跡的に合格することができました。

改めて振り返ると、試験日の延期などの時の運に加えて、社会人としてのアドバンテージを最大限に活かせたことが勝因だと考えています。社会人としてのアドバンテージとは、会社生活で文章作成の訓練を経ていることと、実務経験と絡めた学習ができることです。

後者はたとえば、自社の定款や総会招集通知を読みながら企業法の学習内容と紐づけたり、自社の経営者確認書や監査報告書を読みながら監査論の学習内容と紐づけたり、というようなことです。

つまり、問題演習への投入時間がモノをいう計算科目に比べ、理論系の科目は学習時間の面でも学習内容の面でも、相対的に社会人受験生になじみやすく、相性がよいと考えられます。そうした優位性のある分野に限られた資源を集中投下したことが功を奏して、合格という結果につながったのだと思います。

妻と、Twitterの皆さんへ

さて、最後になりますが、子持ち社会人受験生として、「育児や仕事と受験勉強はどうやって両立したのですか?」とよく聞かれます。

正直、両立なんかできていません。受験勉強を理由に仕事の融通を利かせることなどほとんどできませんし、育児の時間だって毎日待ったなしです。結局、合間を縫って無理して勉強時間を作り、妻にも同じくらい頑張って協力してもらったということに尽きると思っています。

逆説的ですが、「完璧に両立などできないから、確保できた時間の中で真剣に取組み、可能な限り早期に終結させる」ということが両立の秘訣だと思います。今回の合格は、妻の応援のもと2人で達成したものであり、妻に深く感謝をしています。妻と、応援していただいたTwitterの皆さん、ありがとうございました。

メッセージ

受験生の皆さん、会計学・租税法の準備をしないで合格を目指すという方法はまったくお勧めしませんので、決して私の真似をしようなどと思ってはいけません。

私の場合は、捨て科目についても長い実務経験のおかげで多少解けたことに加え、理論科目の出来が自分史上最高によかったことなどが重なり結果的に合格しただけのことであって、これは「狙って合格するための戦略」ではありません。

長く険しいように見えても、バランスよく地道に学習するのが最も安全な合格への近道だと思います。

また、自分自身にとって最適な学習方法は、人それぞれだと思います。公認会計士試験は長期戦なので、学んだ内容を深く理解して定着化するための自分なりの方法を試行錯誤して見つけ、あとはそのルーティーンを愚直に繰り返すことで合格に近づくのだと思います。

私の体験記がその学習方法の1つのサンプルとしてご参考になれば幸いです。がんばってください。




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