【税理士合格体験記】受験回数24回、ついに掴んだ官報合格!「税理士になりたい」と強くイメージすることが何よりも大切


中川 均
(47歳、税理士法人勤務)

<受験情報>
・合格科目:簿記論(H10年)、財務諸表論(H11年)、法人税法(H12年)、消費税法(H25年)、相続税法(R5年)
・学習スタイル 大原簿記専門学校(通学講座・通信講座) 
▶︎トップ画像は休みの日に何時間も歩きながら理論暗記をした教材(本人提供)

税理士を目指したきっかけ

私は、平成7年3月に工業高校を卒業して県外にある製造業の会社に就職をしました。18歳の私は、将来の目標がなく、高校3年生の夏ごろになんとなく就職先を決めました。

高校を卒業する直前の冬休み、アルバイト先の関係者が税理士事務所で働いている人で、話をしているうちに簿記に興味を持ちました。就職後は、会社の寮に入り、その寮から自転車で通えるところに簿記学校があったため、工場で三交代勤務をしながら空いた時間に簿記を勉強していました。

平成9年秋、日商簿記検定1級に合格しました。そこから税理士を目指すことを決意し、平成10年1月から税理士試験の勉強をスタートしました。

受験生時代の環境変化と長期化した理由

私は、平成10年1月に税理士試験の勉強をスタートして、終わったのが令和5年11月と長期に及びました。この間に2回、勉強不足のため受験断念した年がありました。

また、平成10年の頃は都会に住んで独身でしたが、平成13年9月から地方に移住し、令和5年の受験時には結婚して4人の子供がいました。この26年間で環境は大きく変わりました。

私の受験期間が長期化した一番の理由は、働きながらの勉強時間の確保が難しい点でした。

受験生として過ごした最後の数年間、平日の勉強時間は1日約2時間でした。主に早朝の4時から6時頃に勉強していました。

土日祝日は、子供と過ごす時間を優先して考えていましたが、1~6時間ぐらい勉強していました。5~7月の勉強時間は、毎週金曜日に有給を取得し丸1日勉強していたため、月に約100時間ぐらい勉強していたと思います。

具体的な学習方法や学習計画

簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法は、受験していたころの細かい記憶がないので、相続税法を合格した令和5年を中心に書いていきます。

私は、平成10年1月から平成11年9月までの受験専念時及び平成11年10月から平成13年7月までのアルバイトをしながら受験していた時期には、大原簿記専門学校に毎日通学をし、地方移住してからの平成14年受験時からは、通信学習をしていました。すべての合格科目について、大原の実力判定公開模試を受験してから全国統一公開模試まで、大原簿記のテストを受けながら勉強をしていきました。

簿記論は、日商簿記検定1級に合格をしていたので、重複していたところが多数あり比較的に楽に勉強できました。

財務諸表論は、理論のつながりを意識して理論テキストに関連するページ番号を書いたりしてしていました。計算では、簿記論で学習した知識を生かして主に総合問題を解いていました。

法人税法は、会計の知識があったので勉強はしやすかったですが、量が多く理論も計算も合わせると毎日5~8時間ぐらいは、勉強していたと思います。全部の理論を暗記して本試験に持っていくために必死で理論暗記をしていました。本番では緊張して試験開始後1分ぐらいは理論を書く手の震えが止まらなかったのを今でも覚えています。

消費税法は、はじめはなじみのない言葉が多々出てきて理解するのが大変でした。学習2年目からはそれまでと違い、通信学習になりました。法人税法に合格した後に消費税の勉強をスタートしましたが、法人税法に合格した気持ちの緩みがこの後数年間続き、あと一歩のところで何年も不合格になっていました。

それまで地方で孤独に1人で勉強をしていましたが、不合格が続いたため、大原の実力判定公開模試から全国統一公開模試までの5~7月までの期間は、片道3時間半をかけて高速バスで毎週テストを受けに大原まで通学し、その年に合格することができました。

相続税法は、はじめは自宅でのWEB学習についていくのもやっとの状態でしたが、何年も勉強しているうちに知識が定着してきてました。相続税法でも勉強は、孤独との闘いでした。直前期の5~7月に片道3時間半かけて1泊してテストを受け、残りの時間は自習室で勉強をして帰っていた年もありました。コロナ禍の数年間は、自宅で1人で勉強をして、模擬試験も1人で受けていました。

合格した令和5年は、コロナも少し落ち着いたので、また5~7月に片道3時間半かけてテストを受けに通学していました。

片道3時間半かけて通っていた時のかばん

令和5年の本試験に向けて、前年受験した合格発表まで(9~12月頃)は、「財産評価問題集」を解き、理論は前年の実力判定公開模試の範囲を覚えなおしました。そして、合格発表後の12月以降は、理論を本格的に詰め込んでいきました。

私の税法の理論暗記方法は、はじめこそ書いて覚えようとしていましたが、書くのに時間がかかることから椅子に座って読んで覚えていました。そのうち、歩きながら覚える方法が覚えやすいのに気が付いて、理論を何度も回す作業の時には、『理論サブノート』を片手に、時には何時間も外を歩きながら理論を覚えていました。

大原の模擬試験では、上位3割に入ったのは数回ぐらいでしたが、試験直前の1週間は有給を取得し、最後まで諦めずに勉強をした結果、相続税法に合格することができました。

最後に

地方在住ですと、同じ受験生が身近に誰もいなくて孤独でしかありません。私は、モチベーションをあげるために、ランニングをしてやる気を引き出してました。また、アルコールが理論暗記に悪いと聞いたことがあったので、年に数回しかお酒は飲みませんでした。

私は、何度も合格した人の合格体験記を読んでやる気を奮い立たせていました。その経験から合格したら次は私の経験を書いて少しでも受験生のお役に立ちたい気持ちで書かせていただきました。

最後は、「税理士になりたい」と強くイメージをすることが何よりも重要だと私は思います。次は、あなたの番です。合格して合格体験記を書いてください。

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