【税理士合格体験記】飛行機で試験会場へ! 離島在住50代が働きながら簿・財に独学合格!


 ミル
(50代、税理士法人勤務)

<受験情報>
・合格科目:簿記論・財務諸表論(令和5年度、2回目) ※1回目は令和4年度
・学習スタイル:独学
▶トップ画像は段ボール製本立てとデスク(本人提供)

私が税理士試験に挑戦するまで

転職歴が10回ほどあります。

公務員として9年勤めた後、特許事務所に転職。特許事務所では外国事務を担当。この特許事務所で経理を担当していたパート職の女性が税理士試験の受験生でした。
簿記の知識が皆無(試算表が分からず“資産表”と思っていた)な私が、この女性との出会いで簿記に興味を持つことになります(この方はまもなく官報合格し現在も税理士としてバリバリ活躍されています)。

書籍を購入して独学で日商簿記2・3級を取得した後、未経験ながら会計事務所に転職することができました。
その後、複数の会計事務所をわたり歩き、現在の税理士法人に至ります。
ただ、会計事務所の仕事は好きでしたが、税理士を目指すことまでは考えたことがありませんでした。

税理士試験を受けるきっかけは、移住先の離島で8年勤めた会計事務所を2020年9月末で辞めた後に受験した日商簿記検定1級(2020年11月実施)に合格したことです。
試験日が迫っており、「無理かな…」と思いつつ願書を出しましたが、なんとか合格できて安堵しました。

転職活動中の翌年3月、求人中であった現在の税理士法人に転職することができました。
職場環境が前職場より良かったこともあり、働きながらの勉強が可能と考え、税理士試験に挑戦することに決めました。

専門学校の市販教材と基本書を併用

簿記1級はTAC出版の市販教材を使用して勉強していました。
税理士士試験の簿記論と財務諸表論もTAC出版の書籍をネット購入し勉強していました。

令和4年度は、簿記論と財務諸表論に加えて消費税法も受験しましたが3科目とも不合格でした(簿記論・財務諸表論はA判定、消費税法は理論問題が白紙、計算問題は4割の得点)。

令和5年度受験にあたり、大原出版の問題集を揃え、新たな気持ちで勉強を始めました。
大原出版の解説は読みやすく自分に合っている気がしました。

財務諸表論の理論対策としては、『つながる会計理論』(穂坂治宏、ネットスクール出版)、『財務会計講義』(桜井久勝、中央経済社)を読み込み理解に努めました。
特に『つながる会計理論』はピンポイントでキーワードが頭に入り、音声ダウンロード版を通勤の車の中で繰り返し聴くことができたので有益だったと思います。

勉強スタイルと勉強時間、マイルール

勉強スタイルとしては、離島に住んでいるため通学できる専門学校はありません。
通信教育も受けていません。DVDやネットでの講義視聴がどうしても苦手(すぐ寝てしまう)であったためメリットがないと判断したためです。
模擬試験も一度も受けずじまいでした(これは反省点です。受けるに越したことはないと思います)。

勉強時間帯は職場でのお昼休み30分程と帰宅後1~2時間です(週末は4~5時間)。
特にスケジュールは設けずに、計算問題対策としては、ひたすら総合問題集及び過去問題集を解いていました。

ただ、マイルールとして、何周目であっても解答用紙は自作していました。問題を解く前に裏紙に解答用紙欄を全て書き写すというものです。紙の節約とコピーが面倒だったからです。

効果のほどは定かではありませんが、B/S、P/L、株主資本等変動計算書、キャッシュフロー計算書等の型は頭に入れることができましたし、なぜか気分転換にもなりました。
気分転換といえば、勉強の合間のネットゲーム(連珠:五目並べ)が楽しみの一つでした。

大事な高級電卓

試験当日の手ごたえ

試験は離島に住んでいるため、飛行機利用とホテル宿泊が伴います。
ただ、気負い過ぎても仕方ありませんので旅行気分で臨むようにしています(実際、ホテル宿泊は気分が上がりますし、外食も楽しみの一つです)。

試験当日ですが、前年度(令和4年度)は朝イチの簿記論で問題を見て頭の中がサーッと白くなり、周りが電卓を叩き始めるなか、手が動かずしばらく問題を見つめていた記憶があります。
試験問題の分量にも圧倒され、消化不良のまま初日3科目を終えました。

今回(令和5年度)の試験は、簿財に絞ったこと、前年度の反省から朝イチでも頭が動くよう気をつけたこともあり、手ごたえも前年よりはマシ…くらいの印象でした。
問題の分量が多く、やっぱり難しいなというのが正直な感想です。

簿記検定1級合格で理解の度合いは上がったものの、科目合格はすんなりいくとは思っていませんでした。
簿記という大きな括りで勉強を続けていくのが自分の中でライフワークという位置づけになっていました。

そのため、結果通知の封書がポストに入っていたのを見て、「あ、届いたのね」という感じで緊張することもなく開封、合格の文字が目に飛び込んだときは思わず「やったー!」と声を出して飛び跳ねていました。

今後は税法科目の勉強にシフトしていかなければなりません。
試行錯誤が続くと思いますが、何とか頑張りたいと思います。

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