【会計士合格体験記】通信での学習は孤独との戦い、模試E判定・本番手応えゼロから在学中一発合格を掴みとる!


たど
(21歳・中央大学3年生)

<受験情報>
学習スタイル:CPA会計学院(通信)
受験歴:短答式(令和3年12月)→論文式(令和4年8月)
▶︎トップ画像は受験勉強で使用していた教材やツール(本人提供)

公認会計士を目指したきっかけ

公認会計士という職業を知ったのは高校3年生の時です。当時の私は将来なりたい職業がなく、将来やりたいことが決まっている周りの人に対して、コンプレックスを持っていました。
このままではダメだと思い、インターネットで職業について調べている時に公認会計士という職業を知りました。
会計士は監査以外にもさまざまな分野で活躍することができ、型にハマらずに自由な生き方をしたいと思っていた私にはピッタリでした。

それと同時に、公認会計士は三大国家資格と呼ばれ、合格までの道のりはとても険しいことも知りました。高校3年生の私は大学生の4年間は何か1つのことに熱中したいと考えていたので、大学生の4年間を会計士試験に捧げるのも悪くないと思い、公認会計士を目指しました。

自分に合う「復習の間隔」を意識

私が学習を始めたばかりの時は、とにかくはやく講義を消化することを意識していたため、理解や復習をおろそかにしてしまいました。
復習をしなかった私は講義についていけなくなり、講義中に講師が何を言っているのかわからず、ただ時間を無駄にした経験があります。

その反省から、講義を受けた後の復習を特に大切にしていました。
具体的にはエビングハウスの忘却曲線に沿って、最適とされる復習の間隔を守って学習していました。最適な復習の間隔に関しては人それぞれなので、自分に合った復習間隔を見つけるのが良いと思います。

また、会計士試験は範囲が膨大なので毎回真面目にすべてを復習していたら必ず消化不良に陥ってしまいます。そのため、復習の回数を重ねていくうちに「この論点はもうバッチリだ」と思った論点は復習の対象から外していました。

通学時間は音声学習、大学の課題はその日のうちに

論文式の対策時期になってからは、科目数が増え、科目間のバランスが崩れがちになりました。そこで私は大学への通学時間を活用しました。
受講していた専門学校は、講義の音声をダウンロードすることができたため、毎日それを聞きながら通学していました。

この音声学習と特に相性が良いなと感じたのは、管理会計の理論と経営学の理論です。その理由としては、この2つの科目は論文式試験において長い論証を覚えるというよりは、単語や短いキーフレーズを覚えることが重要であるため、講師の説明がほんの少しでも耳に残っていれば、そこから想起して得点に結びつきやすいからだと思います。
大学や仕事と会計士試験を両立するうえで、このような隙間時間をいかに活用するかが鍵となると思います。

また、私は会計士の勉強をしているときに大学の課題のことが頭によぎり、集中力が切れてしまったという経験を何度かしたので、会計士の勉強にしっかり集中するために大学から課された課題はなるべくその日のうちに終わらせていました。

解放感のなかった論文式試験本番

試験1日目の監査論の第二問をほぼ白紙、2日目の会計学午前は1-1の計算9カ所をすべて空欄、会計学午後の理論も半分以上白紙、3日目の企業法では2-1を論ズレして提出した私は、最後の科目である経営学が終わった瞬間、「落ちたな」と思いました。

試験が終わり周りの受験生が解放感に包まれる中、私には解放感が全くなく、「なぜもっと勉強しなかったのか」という自分への怒りと後悔でいっぱいでした。
講師の方は合格発表までの3か月間は勉強しなくてもいいと言っていましたが、私は来年の試験に向けて試験前と変わらず毎日勉強を継続しました。

そのような日々を合格発表まで過ごしたため、合格者一覧で自分の受験番号を見つけたときはとても驚きました。
成績通知を見ると足切りを覚悟していた監査論の偏差値は60を超え、会計学午前もボーダーを超えており、租税法に関してはボーダー以上だと思っていたにも関わらず偏差値50を割っており、試験後の手応えとは全く異なった結果でした。
試験中に全然できなかったと思っても、意外と周りもできていないので、諦めずに最後の1秒まで頑張ってください。

通信講座で学習する人へ

私が合格体験記の執筆を決めた一番の理由は、通信講座で学習をされている方へメッセージを送りたかったからです。

私は大学入学と同時に、専門学校の通信講座で会計士の勉強を始めました。同じ大学内で会計士を目指している知り合いは何人かいましたが、それほど親しい仲ではなく受験仲間とは呼べませんでした。
そのため、私には受験仲間は一人もおらず、大学入学後からの約2年半ずっと一人で会計士の勉強をしていました。

私の周りにはサークルやアルバイトに力を入れている人が多かったため、会計士の勉強だけをしていた私はなかなか話が合わず、大学の講義や学食でもずっと一人でした(行儀が悪いですが、よくテキストを読みながら学食を食べていました)。

思い描いていたキャンパスライフとは全く違う生活でしたが、会計士試験に合格したいという一心で私なりに頑張りました。しかし、論文期に受けた答練の成績はほぼすべてがD、E判定でした。
私には慰めや励ましの言葉を掛け合える仲間はいなかったので答練の成績表が返却されるたびに一人で落ち込んでいました。

通信講座を受講する受験生は、一人で学習されている人が多いと思います。中には通信講座で本当に合格できるのかと不安になっている人や、私のように答練の成績がなかなか上がらず苦しい思いをしている人もいるのではないでしょうか。

私も通信講座で学習していたのでわかりますが、通信講座はいかに自分を制御してスマホ等の誘惑に流されずに勉強に向き合えるかが重要で、それがとても難しいです。
誰とも話さず、孤独のなかずっと勉強を続けていると気が狂いそうになるのも痛いほどわかります。そのような環境の中で勉強を続けることは生半可な覚悟では不可能であり、本当にすごいことだと思います。

不安な気持ちになっているのはあなただけではありません。他の通信生も皆それぞれ不安を抱えながら勉強しています。心配しなくても大丈夫です。
自分を律し、ただひたむきに勉強できるあなたならきっと合格を勝ち取ることができるはずです。

合格するまでに何度も心が折れそうになると思いますが、負けずに頑張ってください。不安を乗り越えた先に通学講座では経験できない、爆発的な成績の伸びがあなたを待っています。
このメッセージが、これを読んだ通信生の方の心の支えになってくれたら、それに勝る喜びはございません。
皆さんの合格を心より祈っております!

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