ブラインドタッチで正確に早打ち! 学校では教えてくれない「電卓」のキホン【前編】  <動画解説付き>


柴本玲菜

【編集部より】
簿記の勉強に欠かせない「電卓」。はじめて選ぶときは何を基準にしたらいいのかわからないこともあるのではないでしょうか。また、勉強が進むにつれて、電卓をもっとうまく使って、ミスなく、はやく計算できるようになりたいと思うこともあるかもしれません。
そこで、「電卓検定1級」をもつフリーランス講師のおしば先生(@lumanabu)に、学校では教えてくれないような電卓のキホンについて解説していただきました。
今回の前編では、はじめに知っておきたい電卓の選び方から操作方法の基本を教えて頂きます!

よき相棒になる電卓を見つけよう

電卓検定1級を保有し、電卓にこだわる簿記講師としてテレビにも出演した経験がある著者が、これから簿記を学習しようとしている方に向けて、電卓を選ぶ際のポイントから覚えておくと便利な機能までご紹介します。

電卓によってデザインや機能、キータッチの感触など様々です。家電量販店などで実物を比較しながら相性が良さそうな電卓を見つけることをおすすめしますが、選ぶ際に注意したいポイントをお伝えしておきます。

購入前のポイント

試験に対応できる電卓を選ぶ

簿記の試験を目標にしている方は、以下の2点に注意して選びましょう。

試験に持ち込み不可の電卓を避ける

例えば日商簿記試験の場合、「関数電卓」や「音の鳴るもの」などが禁止されていますので、必ず検定HPに記載の電卓規定を確認してから購入することをおすすめします。

表示桁数は12桁

試験で提示される金額の桁数が多い問題もありますが、12桁あれば安心です。

・ちょうどいいサイズ感を選ぶ

日頃から電卓を持ち歩きたい方はコンパクトな電卓を求めると思いますが、大きすぎたり、小さすぎたりすると打つスピードが落ちてしまいます

手の大きさには個人差がありますが、脱力してポンと電卓の上に手を開いて乗せたときに、小指と親指が電卓のキーの両端にかかるくらいのサイズ感がベストだと思います。

・キー配列に注意

メーカーによってキー配列が若干異なりますので、操作しやすい電卓を選びましょう。
仕事用と簿記学習用で別々のものを使う場合、キー配列が同じもので統一することをおすすめします。

<代表的なメーカー【カシオ】と【シャープ】の主要キー配列の違い>
カシオ
・「0」キーが左側に飛び出している
・一番右側には四則演算(÷×-+)キーが並んでいる
シャープ
・「0」「00」「.」が数字キーの下に収まっている
・右側2列の下側に四則演算キー&「=」が集約されている

私の場合、以下の理由でカシオ電卓を長年使い続けています。
・「0」が飛び出ているため「00」と区別して打ちやすくミスが防げる
・四則演算が縦一列の方が覚えやすくて操作しやすい

加えて、後述する機能も、カシオのほうが覚えやすいという利点もあります。

操作方法のキホン

「利き手と逆」で打つ方がいいのか

「利き手と逆」の手で電卓を打てるようになると、利き手で文字を書きながら電卓操作できるので効率的です。
特に、簿記の難易度が上がると計算量も増え、試験中に計算メモを書く場面が増えますので利き手と逆で操作できる方が有利です。
ただ、日商簿記のネット試験を受験する場合、操作するパソコンのテンキーの位置が利き手側に固定されている場合もありますので、自分が操作しやすければどちらでも良いと思います。

「5」に中指を置く

電卓中央の突起がある「5」に中指を置き、入力を終えるごとに「5」キーに戻るという基本フォームを意識するとブラインドタッチできるようになります。
私の場合、バドミントンをやっていたので、盤面を自分のコートに見立てて、動いた後は常に中央に戻るという基本の動きをイメージしながら打っています。

指と手首だけを動かして打つ

腕を机から浮かせて打とうとすると、動きが不安定になり打ち間違えが多くなりがちです。
前述の基本フォームを意識して、指と手首だけを動かしながら打つと安定した状態で正確に打つことができます。

正確に早く打てるようになるには

まずは正確に打つことが優先で、次にスピードアップを目指しましょう。
スピードばかりを意識するとミスが発生しやすく悪い習慣が定着してしまうからです。

これからご紹介するポイントに基づいてまずは正確性を意識しながら練習すると、徐々にスピードも上がり正しく正確に打てるようになるはずです。

「カンマごとに入力」を意識

簿記では「金額」の計算がメインになります。
金額を入力する際には、カンマごとに区切りながら入力するとミスを抑えながら早く打つことができます。

例えば、「320,000」円という金額を入力したい場合「3」「2」「00」「00」と4つのキーを使うと打つ回数が少なく早いです。
しかし、私は「3」「2」「0」、「00」「0」と打ちます。

押す回数は1回増えますが、「00」を無理して上手く活用しようとすると、考える時間が必要になりますし、打ち間違える頻度も高くなるからです。

カンマごとに区切って、3桁を1つの塊として捉えながら入力すると、楽に正確に入力することができます。

また、「320,000円」と入力する際は、「さんじゅうにまん」ではなく、「さんにーぜろ」「00、0」と数字を1つずつ心の中で読み上げながら入力するほうが、無駄に頭を使わずにミスなく打てるのでおすすめです。

テキストや問題を有効活用して練習

よく「電卓を早く正確に打つ練習をしたいけど練習問題がない…」という相談をいただきます。

簿記で役立つ主な電卓操作は「早く正確な合計額の計算」「効率的に計算できる機能の活用」ですが、このうち「合計額の計算」を早く正確に行うための練習問題は身近にあります。

私が実践していた方法は、簿記のテキストや問題に記載されている「残高試算表」や「精算表の解答欄」に羅列されている金額を、上から順に合計し、最後の合計額と一致するか?早く正しく計算できたか?を確認するという練習です。
簿記の問題をただ解くという目的だけでなく、電卓の練習としても活用することで正答率がどんどん上がりました。

自分にぴったりの電卓を見つけたらあとは練習するのみ。
「5」を軸に手を動かしながら、早く正確に打つための方法を実践することで、ブラインドタッチが実現可能になります。是非お試しください。

後編(明日掲載予定)では、「簿記試験に役立つ電卓機能の活用法」についてご紹介します。

<動画解説>【前編】電卓を正確に早く打つための方法

【執筆者紹介】
柴本玲菜

フリーランス講師として、専門学校では簿記・財務分析などの会計分野、企業では経理・営業研修を担当。
中学生の時に独立を決意すると同時に簿記に魅了され、東京都立第一商業高校へ進学(簿記部所属)。
学習院大学卒業後は化粧品メーカー、税理士法人での勤務経験を経て2019年に独立した。
自分自身が知識不足に泣き、知識に救われた日々を送ってきたため、簿記などの実学を学ぶ意義や楽しさを伝えながら、1人でも多くの人がより輝けるようにという想いで講師を務めている。
・Twitter(@lumanabu


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