連載|税理士・会計士・日商1級 Quizuで簿・財:基礎力チェック!(第18回)ー商品売買⑤(復習)


穂坂 治宏(税理士)

☆連載のねらいはこちら

Q1 棚卸減耗損を売上原価に算入する場合の売上原価はいくらか?

⑴ 決算整理前残高試算表

繰越商品:300円
仕入:800円

⑵ 決算整理事項等

帳簿棚卸:取得原価200円
実地棚卸:取得原価190円
正味売却価額:185円

A 

915
*期首商品300+当期仕入800-期末商品200+商品減耗損(200-190)+商品評価損(190-185)=915

Q2 商品(原価80円,売価100円)を見本品として提供した場合の正しい仕訳はどれか?

①(借)見本品費 100(貸)売上 100

②(借)見本品費   80(貸)仕入   80

③(借)見本品費   80(貸)売上   80

④(借)見本品費 100(貸)売上 100

A 

Q3 商品の販売時に想定している原価率はどれか?

損益計算書の売上高:90円 

損益計算書の売上原価:80円

売上値引・割戻高:10円 

仕入値引・割戻高:10円

仕入割引:20円

① 80/100
② 80/90
③ 90/100 

A 

*売上原価80÷(売上高90+売上値引・割戻10)=80/100

Q4 総記法を採用している時の商品販売益はいくらか?

期首商品 200
期末商品 300
総仕入高 800
仕入値引  50
仕入割引 100
総売上高 900

A 

250

*総売上高900-(期首商品200+当期仕入800-仕入値引50-期末商品300)=250
なお、総記法等の商品勘定の記帳方法で商品販売益の金額は変わりません。

◎復習しましょう!(バックナンバー)
第1回 金融商品会計基準①
第2回 金融商品会計基準②
第3回 金融商品会計基準③
第4回 金融商品会計基準④
第5回 金融商品会計基準⑤
第6回 金融商品会計基準⑥
第7回 金融商品会計基準⑦
第8回 金融商品会計基準⑧(復習)
第9回 棚卸資産会計基準①
第10回 棚卸資産会計基準②
第11回 棚卸資産会計基準③
第12回 棚卸資産会計基準④
第13回 棚卸資産会計基準⑤(復習)
第14回 商品売買①
第15回 商品売買②
第16回 商品売買③
第17回 商品売買④

〈執筆者紹介〉
穂坂 治宏(ほさか・はるひろ)
税理士試験の簿記論と財務諸表論の受験指導をしている税理士(簿財法所消)。ネットスクールで簿財(標準)を担当。月刊誌「会計人コース」(現在は休刊)への執筆も多数。著書に『ど素人でもわかる簿記・経理の本』(翔泳社)などがある。

【編集部からオススメ!】

☆☆穂坂先生の次の著書は、財務諸表論の受験者の必読書です!☆☆

『税理士財務諸表論 穂坂式つながる会計理論【第2版】』
ネットスクール出版
定価:2,640円(税込)

ご購入はこちらから

☆☆SNSやブログでも積極的に受験情報を提供されています!☆☆

ツイッター(@bokironkousi)
毎日提供されている理論・計算の問題は、受験生なら必見!

ブログ「税理士試験 簿記論 講師日記」
これまでに蓄積された膨大な記事は、学習内容・勉強法ともに受験生が困ったときの貴重な情報源!

note
「資産の評価は原価か、時価か-混合測定という考え方」「リサイクリングは何がわかりにくいのか?」など、受験生が理解しにくい論点などの解説が掲載されています。

*本連載は、「会計人コース」2019年3月号「忙しくても〈簿・財〉電卓いらずのちょい解きエクササイズ67」を大幅に加筆修正したものです。


関連記事

ページ上部へ戻る