<直前期集中連載>財表理論 インプット&アウトプット同時マスター講座(第37回)-包括利益


Ⅶ 包括利益の表示に関する会計基準

76.包括利益を表示する目的 ★★

 包括利益を表示する目的は,①期中に認識された取引及び経済的事象(資本取引を除く。)により生じた純資産の変動を報告することである。

 包括利益の表示によって提供される情報は,⑴投資家等の財務諸表利用者が②企業全体の事業活動について検討するのに役立つことが期待されるとともに,⑵③貸借対照表との連携すなわち④純資産と包括利益とのクリーン・サープラス関係を明示することを通じて,財務諸表の⑤理解可能性と⑥比較可能性を高め,また,⑶国際的な会計基準とのコンバージェンスにも資するものと考えられる。

77.クリーン・サープラス関係の定義 ★

 クリーン・サープラス関係とは,ある期間における①資本の増減(資本取引による増減を除く。)が当該期間の②利益と等しくなる関係をいう。

78.包括利益とその他の包括利益の定義 ★★

 包括利益とは,ある企業の特定期間の財務諸表において認識された①純資産の変動額のうち,当該企業の②純資産に対する持分所有者との直接的な取引によらない部分をいう。

 その他の包括利益とは,③包括利益のうち当期純利益に含まれない部分をいう。

*自宅学習などで音読可能であれば、ぜひ音読しましょう!


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