
H.O
【編集部より】
税理士試験まであと1カ月ほどとなりました。受験生の皆さんは追い込みに余念がないと思います。そこで、本記事では合格者の方々が本試験直前にどのような勉強に取り組んでいたかをご紹介いただきます。ぜひ参考にして、残りの時間を効率よく勉強し、本番まで突き進んでください!
タイムスケジュール
私が固定資産税に合格した年、平日の朝は1時間の計算総合問題を解き、仕事後は3時間程度自習に取り組んでいました。自習の内容は、まず2時間かけて過去問題や答練、模擬試験を解き、その後1時間程度、理論の暗唱を行うといった内容でした。そして、自習後の帰宅中の電車内でも理論テキストを暗唱しながら帰る生活を送っていました。
休日は、朝から自習室に籠ることが多く、午前と午後で1回ずつ、過去問題や答練を解き、それ以外の時間は理論の暗唱と計算のケアレスミス対策に充てていました。
本試験の1週間前からは、理論テキストを2日で1回転させ、計算問題は単元ごとに整理し、出題予想はあえて無視して、すべての単元をそれぞれ期間が空かないようにスケジュールを立て、勉強に取り組みました。
理論と計算の比率・勉強内容
比率は「計算が3.5で理論が6.5」くらいの感覚です。計算問題は繰り返し何回も解いていると勝手に頭が計算結果を覚えてしまいます。
簿記論と財務諸表論を勉強していたときは、ミスした箇所について同じ論点の個別問題を何度も解き直していましたが、ミニ税法については、練習できる問題が限られていることから、出来るようになるまでひたすら解き直すのではなく、「なぜミスをしたのか? ミスしないためにできる工夫は何かないか?」が重要になってくると思います。
勉強に取り組む際の意識
ミニ税法は受験生の多くが解答の精度を高めた状態で本試験に挑みます。そのため、私はC論点の問題が出題されても解答できる状態に仕上げていました。
そして、この理論を盤石にしておくことが、ミスなく計算を解くうえで非常に重要なポイントだと思っています。
理論対策において、優劣をつけて準備していくと、いざ本試験で予想が外れたとき、必ず動揺します。この動揺によって高い確率で計算問題の精度に影響を及ぼします。
本試験では、予想が当たっても外れても一喜一憂せず、冷静に問題を解くことが重要であり、直前期においては、この姿勢を強く意識することで本試験も冷静に取り組めるはずです。
税法の壁は感じたか?
私の場合、いわゆる「税法の壁」は感じませんでした。ただし、合格メソッドの違いは感じました。
税法科目の受験生の多くは、簿記論と財務諸表論に合格していることが多いです。仮に全受験生が10,000人いた場合で会計科目の合格率を15%としたとき、その合格者は1,500人になります。そして、この1,500人全員が同じ税法科目を受験すると仮定し、税法科目の合格率を15%とした場合、合格者数は225人となります。ゆえに税法試験においては、その受験生のレベルが高いと言われているのだと思います。
しかし、私は身構える必要は全くないと思っています。私は会計科目に合格した時は、ボーダーギリギリでした。そのため、もし順位付けをするのであれば、1,500位くらいの順位であったと思われます。
1,500人が皆同じ税法科目を受験すると仮定した場合で、かつ会計科目の成績が税法科目にも大きく影響を与えるのであれば、1,500位から上位225位に入るのは至難の技だからです。
先にも述べましたが、ミニ税法は練習できる問題の数が限られます。その中で、自身のミスの傾向を観察・分析し、その対策をしっかり講じることで、確実にミスは減ります。本試験まで日数が限られていると思いますが、自習等でミスした場合は「なぜミスをしたのか? ミスしないためにはどのような意識が必要か? そのために何かできることはないか?」をよく考えて学習に取り組むことで、ミス改善につながるはずです。
当日の過ごし方
固定資産税の本試験はお昼過ぎから開始される試験であったため、試験前は、1時間半程度の軽めの勉強をしました。勉強とは言っても理論の復習や計算を解くわけではなく、本試験で特に意識したい事項をA4用紙1枚に書き出しました。具体的には「まず『単位:円』を書く!」や「新築軽減税額の引き算を忘れずに!」等を箇条書きにして書き出すことで、それらを意識した状態で本試験に挑めるよう心掛けました。
また、勉強ではないのですが、緊張をほぐすために入念にストレッチをしました。
私が当日に意識したことは「自信を持って試験に挑める状態をつくること」でした。これについては、人それぞれ異なると思います。受験生の皆様が、最もコンディションの良い状態で本試験に挑めることを願っています。
最後に
「問題文を“いつも以上に”しっかり読む!」
本試験が時間との勝負であることは既知の事実です。そのため、受験生の多くはスピードを意識した勉強をすると思います。しかし、本試験において重要なのは「正確に問題を読んで正確に解答すること」であると私は思います。
試験中は確実に焦ります。結果、問題文の読み飛ばしや誤った解釈をする可能性が飛躍的に高まります。焦っているにも関わらずスピードを意識した場合、解答の精度は確実に落ちます。つまり、正確性とスピードのバランスが大切だと思います。
ケアレスミスで後悔せず、悔いなく本試験を終えることができるよう、本試験を意識しながら、残りの期間の勉強を頑張ってください。
【プロフィール】
H.O
地方公務員として「税、困窮者支援、児童福祉、都市計画」の部署に配属され、様々な業務を経験してきました。行政はジョブローテーションが頻繁に行われるため、専門職でない限り、専門性を身に付けて自身の強みを見出すことが難しいです。私自身、「専門性を身に付けて、成長を感じながら、働きたい!」というキャリア志向があったため、令和4年度から税理士試験を受験し始めて、4年間で3科目合格しました。また、令和8年4月から税法科目の免除を目的とし、大学院へ通学しています。
<税理士試験受験歴>
令和4年度:簿記論×
令和5年度:簿記論〇、財務諸表論〇
令和6年度:固定資産税×
令和7年度:固定資産税〇
令和8年度:大学院へ進学
<受験スタイル>
仕事と勉強の両立(※専念期間はありません)
<総勉強時間>
5,000時間弱
【H.Oさんの記事紹介】
・「【税理士合格体験記】市役所に勤務しながら3科目合格。固定資産税に苦労するも、独自の勉強法で全国模試2位も獲得!」
・「どうやった?どうだった?税法大学院入試対策~【前編】準備したこと」「【後編】実際の試験について」











