
川上悠季(税理士)
【編集部より】
答練や模試が本格化する直前期、難しい論点や新論点が気になるところです。しかし、どの科目においても、合否を分けるのは「基礎論点」と言われます。
そこで、本連載では、消費税の課税判定に関する○×問題を、税理士の川上悠季先生に週一ペースで出題していただきます(全8回・毎週火曜日掲載予定)。スキマ時間での基礎固めにぜひご活用ください!
こんにちは!税理士の川上悠季です。
今回も、前回に引き続き、直前期こそ大切にしたい基礎論点に関する問題を出題します。
それでは早速、今週の5問に挑戦してみてください!
今回の問題のテーマは「確定申告等」です。
問題(全5問)
解答・解説
問1.〇
課税事業者は、原則としてその課税期間の末日の翌日から2月以内に確定申告書を提出しなければなりません。なお、法人税法による確定申告書の提出期限の延長の特例の適用を受ける法人が、申告期限延長届出書を納税地の所轄税務署長に提出している場合は、消費税の確定申告期限は、原則にかかわらず、その課税期間の末日の翌日から3月以内となります。
問2.〇
課税売上げ及び特定課税仕入れがないため「課税標準額に対する消費税額」の金額がなく、その他に納付税額を増加させる調整額等(例えば、償却債権取立益に係る消費税額や期末棚卸資産に係る調整額、仕入返還等の金額、課税売上割合の著しい変動(減少)があった場合の調整に係る加算額などで、控除過大調整税額の計算欄に記載されるもの)がなく差引税額に記載される金額もない場合は、確定申告書を提出する必要はありません。
なお、確定申告書の提出義務がない事業者でも、課税仕入れ等・売上返還等・貸倒れに係る消費税額などがあるため控除不足還付税額がある場合又は中間申告をしており中間納付還付税額がある場合は、還付を受けるための申告書の提出が認められていることに注意しましょう。
問3.×
個人事業者のその年の12月31日の属する課税期間に係る消費税の確定申告書の提出期限は、その年の翌年3月31日です。所得税の申告期限は3月15日ですが、個人事業者の消費税の申告期限はそれよりも後の期日であることに注意しましょう。
問4.×
直前の課税期間の確定申告書に記載すべき確定消費税額で確定日までに確定したものをその直前の課税期間の月数で除して計算した金額が400万円を超える場合は「一月中間申告」の対象となります。三月中間申告は、一月中間申告の対象とならない場合において、直前の課税期間の確定申告書に記載すべき確定消費税額で確定日までに確定したものをその直前の課税期間の月数で除し、3を乗じて計算した金額が100万円を超えるときに適用対象となります。
問5.×
課税期間特例選択・変更届出書の提出により、課税期間を3月ごと又は1月ごとの各期間に短縮することができますが、6月ごとの期間に短縮することはできません。中間申告の対象期間は6月ごと、3月ごと及び1月ごとに分かれていますが、特例により短縮できる課税期間は3月ごと又は1月ごとのいずれかの期間なので、混同しないように注意しましょう。
学習到達度とアドバイス
いかがでしたか?
今回の問題は、確定申告制度に関する重要論点からの出題でした。
理論暗記が正確にできていないと判断に迷うところもあったかもしれませんが、いずれも非常に重要な基礎論点からの出題なので、今回間違えてしまった方はこれを機会に理論をしっかり覚え直しましょう!
次回(7月7日掲載予定)の問題も、ぜひ挑戦してください!
【執筆者紹介】
川上 悠季(かわかみ・ゆうき)
慶應義塾大学卒業。
23歳で税理士試験官報合格(簿記論、財務諸表論、法人税法、消費税法、事業税)。
2022年日税研究賞入選。2024年新日本法規財団奨励賞(会計・税制分野 優秀)受賞。
自身が税理士受験生だったときにスマホアプリ「消費税法 無敵の一問一答」を開発。「楽しく学ぶ」をモットーに、アプリやウェブサイト、SNSなどを通じて消費税法の知識を広く発信している。
・X(@YukiKawa_Tax 本人アカウント)
・X(@mutekishouhizei 消費税法一問一答アプリアカウント)
・「消費税法 一問一答アプリ」公式ホームページ
<連載「基礎力チェック! 消費税課税判定クイズ」バックナンバー>
第1回:課税の対象











