税理士 野中 麻衣子
こんにちは、税理士の野中麻衣子です。
以前、「忙しい子育てママから官報合格へ! ~「仕事」「育児」「家事」「勉強」の4足のわらじ」という合格体験記を書かせていただきました。
6月も半ばとなり、受験生にとっては直前期。
私はこの時期になると、まだ先だと思っていた税理士試験が残り数十日を切り、いつも焦りを感じてしました。
そんな私が、直前期の今、特に苦労したのが理論暗記です。
合格体験記にもあるように、仕事や育児もしていたことでまとまった勉強時間をとることができず、また覚えてもすぐに忘れてしまうタイプでした。
この記事では、私と同じように「直前期だけどまだ理論を覚えていない!」と不安を感じている方に、私が行った「短時間で覚えて忘れない」理論の暗記方法をお伝えします。
STEP1 「森から木」メソッドで理解する
最終的に記憶しないといけないため、ついついやみくもに手を動かしたくなりますが、私はとにかく理解することを第一に優先しました。
理解するときは「森から木」。
最初はざっくり何について書かれているのかを理解し、その後に少しずつ細かいところを理解します。
理解したつもりでも、結局は覚えていないこともあります。そのようなときは、まだ理解が足りていないのだと考え、再び理解に努めるようにしました。
そして、何について書いてある理論なのかを簡単な言葉でもいいので説明することができたら、ようやく暗記を始めます(私は一人で夜な夜なぬいぐるみ相手に理論の解説をしていました)。
ざっくり全体像だけでも理解しておくと、すべての理論を覚えきれなくても、それなりに文章を書くことができるようになります。
STEP2 「目・口・耳」メソッドで暗記する
理解したら暗記です。私は、「読んで声に出す」という暗記方法をとっていました。
理論は書いて覚えるという方が多いと思いますが、私は仕事や育児で時間があまりとれなかったので、理論はほぼ書かずに覚えました。
とにかく目で見て口に出して耳で聞いて覚えます!
ただ、「書かないで覚える」となると、「書き間違いをしてしまうのでは?」と不安になる方もいると思います。
私もそれが心配だったのですが、声に出すときにあえて抑揚やテンポをつけて覚えるようにしていました。
そうすることで、間違ったことを書くとリズムが合わなくなるため、書き間違いを防ぐことができます。
また、「書かない」ことでどこでも理論を暗記できたのですが、今どの理論を勉強しているのかだけは、こまめにExcelに記録して管理していました。
自主的に記録・管理しないと、どうしても得意な理論に偏って勉強しがちです。
私は、まとまった時間がとれず、「15分ほどのスキマ時間を見つけては理論を勉強」の繰り返しだったので、なおさらそうでした。
Excelを見て回数が少ない理論を重点的に勉強するよう心がけ、逆に精度が上がってきた理論は、しばらくは勉強しない期間を設けるようにしました。
STEP3 「場所&時間」メソッドで思い出す
理解して暗記しても、それを思い出して解答できなければ意味がありません。
私は、すぐに該当する理論が思い出せるように、なるべく同じテーマの理論を同じ場所や同じ時間に覚えるようにしていました。
1週間の行動が固定していたので、たとえば「月曜の子どもの習い事の送迎時に〇〇の理論」と曜日ごとに覚える理論を変えたり、お風呂の中ではいつも同じ理論を読むようにしたり……。
なるべく同じ理論を同じ環境で覚えることで、「あ、これは電車の中でいつも勉強している理論だ」と、場所や時間とセットで理論が思い出せるようになりました。
残り1ヵ月は「回転数」を重視!
いかがだったでしょうか。私の理論暗記法が少しでも皆さんの試験勉強の役に立つことができたら幸いです。
ちなみに私は、税法科目では消費税法・法人税法・国税徴収法を選択したのですが、どの科目も最後の1ヵ月は、5日間で全範囲の理論を1周させるようにしていました。
試験が近づいてきたら、精度が多少低くても、何回も理論に目を通して復習するほうがよいと思います。
皆さんが残りの時間を最大限に活かし、本試験でベストの力を発揮できることを願っています。
【編集部から】
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