🎍年末年始に本を読もう! 赤塚孝江先生(公認会計士・税理士)がオススメする課題図書📚


【編集部より】
早いもので2022年も年の瀬。まだ正月休みのことを考える暇はあまりないかもしれませんが、でも貴重な時間なので今のうちに少しずつ準備をしておきたいところですね。
そこで、本企画では、学者・実務家など10人の読書愛好家から、会計人コースWeb読者の皆さんにオススメする「年末年始の課題図書」をご紹介いただきました(1日お一人の記事を掲載していきます・順不同)。
受験勉強はもちろん、仕事や人生において新しい気づきを与えてくれる書籍がたくさんラインナップされています。ぜひこの機会にお手にとってみてください!
今回の記事では、国際税務のプロフェッショナルである赤塚孝江先生(公認会計士・税理士)に課題図書をお薦めいただきました!

現代のグローバル経済においては、大企業のみならず中小企業においても国際税務への対応は避けて通れない必須項目となっています。
そして、税理士・会計事務所の職員の方々が、顧問先から国際税務に関する相談を受けることも増えてきているのではないでしょうか。
そこで、国際税務を志す受験生・実務家にお勧めの書籍を3冊ご紹介します。

オススメ①『租税条約入門―条文の読み方から適用まで』木村浩之著、中央経済社

国際税務に取り組むうえで欠かせないのが「租税条約」です。

本書では、多くの租税条約のベースとされているOECDモデル租税条約を題材に、租税条約の総括的な考え方と、各条文の解釈と適用に当たっての代表的な論点を解説しています。

本書を読むことによって、租税条約の全体像を把握し、また各条文の解釈・適用がどのようになされるのかについて理解を深めることができるでしょう。

オススメ②『2020年度税制改正後のタックス・ヘイブン対策税制』佐和周・菅健一郎著、中央経済社

国際税務の諸制度の中でも頻出論点の1つが、外国子会社合算税制、いわゆるタックスヘイブン対策税制です。

外国子会社合算税制は、2017年に大きな税制改正が行われ、もとも難解だった制度がさらに複雑になりました。その後2018年から2020年にかけて補足的な税制改正が行われ、現在の制度となっています。

本書では、改正を経て複雑になった外国子会社合算税制について、図解を入れながら分かりやすくかつ網羅的に解説されています。
また論点ごとにQ&A形式となっていますので、知りたい論点をピックアップして読むことで、実務の参考書として大いに活用できるでしょう。

オススメ③『図解&ケース 国際タックスプランニング入門<第2版>』田川利一著、中央経済社

国際税務に関心を寄せたきっかけが、メディア報道などで目にする「国際的なタックスプランニング」という言葉に興味をそそられて、という方々も多いかと思います。

本書では、タックスプランニングの基本的な考え方とその手法が解説されていますが、さらにタックスプランニングの前提となる国際税務の基礎知識から、実際のプランニングに係るケーススタディまでも取り上げ、初心者から実務家まで幅広い読者の参考になる、読み応えのある国際的なタックスプランニングの書籍です。

<執筆者紹介>

赤塚 孝江
(あかつか たかえ)
公認会計士・税理士 プレミア国際税務事務所 代表
2000年に公認会計士試験合格後、PwC税理士法人にて国際税務コンサルティング業務に従事。現在はプレミア国際税務事務所にて、国際的に事業を展開する日本企業に対し、外国子会社合算税制や移転価格税制をはじめとする国際税務コンサルティングを幅広く提供している。
また実務の傍ら、日本公認会計士協会・国際課税専門委員会の委員長を務めており、国際課税に関する研究報告の執筆や、税制改正に関する意見や提言等に関与している。
プレミア国際税務事務所 :https://premierta.com/


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