【税理士合格体験記】大学4年生で官報合格! その秘訣は“人の勉強法を真似る” “「意識」を変えるより「環境」を変える”


國松 卓馬
(静岡産業大学4年・22歳)

合格科目:簿記論・財務諸表論・消費税法 (令和2年度)、法人税法・国税徴収法(令和3年度)
学習スタイル:資格の学校TAC(通信)

税理士を目指したきっかけ―正直なところ成り行きでした

税理士を目指したきっかけはまず、 商業高校に入ったことです。

中学時代はほとんど勉強をしたことがなく選択肢はあまりありませんでしたが、大学に行くつもりがなかったため家からできるだけ近く高卒で就職する人が一定数いるという条件の中で選んだのが商業高校でした。
高校では日商2級を取得しました。
しかし、日商1級は手が届かない資格だと考えていたため、これ以上簿記の勉強を続けるつもりはありませんでした。
最初は就職するつもりでしたが、まだ働きたくないと考えるようになり、大学進学をすることに決めました。

大学では目標がなかったため、とりあえず公務員講座を受け、安定した職に就こうと考えていました。
しかし、同じ高校出身の友人に日商1級講座を受けないかと誘われ、簿記の勉強にまだ少し未練があったため、その授業を受けることにしました。
当初の目標としては大学4年間で1級を取ろうと考えていたのですが、 大学2年生のときに受けた試験で一定の手ごたえを感じ、また、大学の先生からも勧められ、さらに目標を高めてみたいと思ったのが税理士試験を受けようと思った動機です。

ここまで税理士試験を成り行きで受ける人はなかなかいないと思います。
税理土を目指す人のなかにもこんなやつがいると思っていただけたら幸いです。

学習の工夫―人の勉強法を真似る!

私の学習法はとにかく人の勉強法を真似することです。
今まで勉強をしてきた人生ではなかったため、自分の勉強法というものがありませんでした。
そのため、まずは人の勉強の仕方を真似しようと考えました。

実践していた具体例は、次のとおりです。

◇理論の暗記
〇 理論マスターの条文の右隅を縦読みでまず覚える(暗記のきっかけ作り)
〇 似た項目の中での違いを意識する(記憶に残りやすい)
〇 自分の声を録音して移動中に聞く(自転車に乗りながら勉強できる)
〇 口が勝手に動くまで何回も読む(忘れても口が勝手に動く)
〇 散歩やお風呂に入りながら理論を読む(楽しい)

◇計算
〇 同じ問題を何回も解く(反復が大事)
〇 練習のときにとにかく速く解き、テストでは8割くらいのペースで解く(ミスが減る)
〇 1日1分野の計算問題を極める(苦手意識をなくすまで)

◇講義の受け方
〇 背筋を伸ばして聞く(眠くならない)
〇 先生が言った例えやギャグまでメモ(記憶に残る)
〇 倍速で聞く(集中しないと追いつけない)
〇 とにかくメモ(眠くならない)
〇予習復習(講義を受ける前に理論も読んでおく)

◇モチベーションの保ち方
〇 1週間単位の目標やテストの順位での目標を作る(具体的にするべきことが明確になる)
〇 毎日同じ時間に同じことをする(体が勝手に動くようになる)
〇 勉強記録アプリを使う(勉強時間の少ない日にその事実を突きつけられる)
〇 さらに自分より勉強している数人(2人くらいで十分)だけフォロー(自分はまだまだだと思える)

ネットで検索すれば勉強方法はいくらでも出てきます。
いろいろ試せば必ず自分に合った勉強方法があると思います。

“意識”を変えるより“環境”を変える!

私が勉強するにあたって大切にしていたことは、意識を変えるよりまず環境を変えようということです。
これは「円満相続税理士法人の橘慶太さんのブログ」を見て実践したものです。
私のようなまともに勉強をしてきていない人は意志が弱い人が多いと思います。
そのような人に特におすすめしたい方法です。
具体的に行ったことは次の2つです。

① 勉強以外のアプリを削除する

私はもともと漫画が好きなため漫画アプリを5つくらい入れていました。
最初のうちは「夜まではアプリを開かない」などルールを決めて勉強しようとしていたのですが、ふとした瞬間に漫画を読んでしまっていました。
そのため、漫画アプリはすべて削除しました。
消してから1週間ほどは喪失感がありますが、気づいたら漫画を読まない生活に慣れていました。
また、Twitter やスポーツナビなどの手癖になってしまうようなアプリも削除しました。
LINEだけは連絡手段として必要なため残しておきましたが、フォルダの一番奥に入れ、開くのが面倒になるようにしました。

② 家の外で勉強する

私は人に見栄を張る性格なため、周りに人がいると携帯を触ったりせず勉強をすることができました。
そのため基本的に大学のゼミ室、図書館などで勉強するようにしていました。
また、親に「夜の9時に帰ってくる」と先に伝えておくことにより、それより早く帰りにくい状況を作るようにしていました。

両立はしなかった・・・

勉強をするにあたって参考にした人の多くは、休息日を作ったり働いていたりなど、勉強と何かを両立していました。
しかし、私は人より器用ではなかったため両立することを諦め、ひたすら勉強していました。
両立できることは素晴らしいですが、切り替えが苦手な人や自信がない方は勉強だけをするということも考えてよいと思います。

受験生へメッセージ

私のような何も考えずに生きてきた人間であっても毎日8~9時間くらい勉強すれば、2年間で5科目合格することができました。
同じ時間勉強した頭がいい人には勝つことはできませんが、自分より勉強していない頭がいい人には勝つことができます。
自分に自信がないなら、だれよりも勉強することが大切だと思います。


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