最繁忙期の今、仕事や勉強から一息入れるときにオススメの新刊―『厳しい税務調査がやってくる』秋山清成著


確定申告の期限が延長になったとはいえ、2月に入って一段と忙しくなっている会計事務所にお勤めの受験生も多いと思います。

また、受験に専念されている方も本腰を入れ始めていることでしょう。

そうした仕事や勉強で目一杯の中で読書?という方もいらっしゃるかもしれません。

でも、そういう時こそ一息つくときに、楽しく読めて、かつ実務にも活きてくる内容の書籍をご紹介します。

『厳しい税務調査がやってくる―続 間違いだらけの相続対策』
秋山清成著

本体1,900円+税
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本書の内容は?

コロナの影響で税務調査が減少するなか、相続税や譲渡所得税の調査が厳しくなると言われています。
資産税調査の世界は、法人税や所得税と異なり、毎年繰り返す案件ではないため、調査対象となる件数が減る分、対象となった調査は自ずと厳しくなるようです。
今まで以上に慎重な選択が望まれます。

本書は、相続税を中心とした資産税担当の税務調査官を長年経験した著者ならではの視点から、とても読みやすいタッチで以下の内容を解説しています。

<目次>
第1章 耳寄りな話の詰め合わせ
チュートリアル徳井さんの税金無申告問題
ZOZO前澤前社長のお年玉企画
税務調査官を追い払う方法!
税理士にも専門分野があるので、当然苦手分野もある
国税OBなのに、税務職員を言い負かす税理士がいる
凍結された預金口座はどうやって解除する?
依頼すると損する税理士はこんな税理士

第2章 税務当局の思惑?
税務職員だって調査される!
税務調査官に「お土産」って何! 贈賄?
税務調査官は正義のために調査をしていない!?
税務調査官の背番号って?
嫌な税務署は、そもそもどのような権限で調査に来るのか
書面添付をしたがる税理士は当局の味方?
税務調査時の鉄則の質問と、その質問の意図
相続税の税務調査の1日スケジュール

第3章 相続税調査の着眼力
あなたは大丈夫?負の相続財産
債務・葬式費用の調査
理不尽な財産の行方
配偶者の税額軽減の使い方を間違うと損をします
非課税も社会通念上認められる公序良俗に反しない範囲ですよ
調査を受けるハメになる相続税の申告書とは?
特例を安易に使ったらダメ
土地の評価ってどうするの?

第4章 相続税調査のこぼれ話
親は相続税の節税はしたがらない
相続税は土地や預金を自分の名義にした時にかかるのか
相続税はどういう時にかかるのか、ちゃんと確認しましょう
大きく変わった相続事情ー空き家・未登記の土地

第5章 贈与税調査の着眼力
車はお爺ちゃん名義で買ってプレゼント
区分登記で贈与税を回避せよ
逆贈与って?
住宅取得資金の贈与は申告して初めて、非課税になる!
もらえる物は贈与税を支払ってでももらっておく?
贈与を受けた預金口座は
贈与税の配偶者控除が否認された

第6章 贈与税調査のこぼれ話
教育資金等の一括贈与をしても暦年贈与は可です!
税務署は、贈与税の調査はしていない
顧問税理士が税務署に嫌われると、いらない調査を招くかも?

第7章 譲渡所得税調査の着眼力
売主への反面調査でウソ発覚
売却価額を偽る圧縮契約
事業用? 買換資産の調査
本当に住んでいない? 居住用財産の特例の調査
偽の売買契約書を見破ったのは収入印紙
固定資産税の清算・保証金の持ち回り
固定資産の交換の特例にも厳しい目が
不動産を手放したときはどんな場合も課税対象になる
違約金の控除を利用した脱税
底地を売却した場合の借地権と立退料
事業用資産の買換えの特例の注意点の落とし穴?

第8章 譲渡所得税調査のこぼれ話
税務署よりも怖い世間の眼
中間登記省略事案は要注意
長期譲渡所得と短期譲渡所得の注意点

オススメのポイント

コロナの影響、また国税職員のマンパワーの問題により、今後調査件数は減るかもしれません。
しかし、それだけに調査が入った場合は「選りすぐり」の1件ということですので、厳しい調査になるでしょう。

そうした際に、本書に書かれているように税務署の職員がどのような考え方をするかを知っておくことは非常に重要だと思います。

また、資産税関係を専門にする予定はないという方にも、この業界の一般常識としても非常に意味のある内容です。

なにより、非常にやさしく、かつわかりやすく書かれているため、楽しくサクサク読み進められるところがイイですね。

個人的には、1章、2章が非常に興味深かったです。

なお、本書はサブタイトルにもあるように、2016年に刊行された『税務調査官の着眼力II 間違いだらけの相続税対策』の続刊です。
こちらもぜひご覧ください!

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