【1日1問!〇×会計クイズ】現金預金・金融商品⑱


加藤大吾
(公認会計士・税理士)


公認会計士試験(短答式)の財務会計論の計算&理論のレベルを想定した○×問題を、2021年5月の本試験まで毎日(平日)出題! もちろん税理士試験の簿記論・財務諸表論、日商簿記1級の対策にも使えます。


【〇×問題】
満期保有目的の債券として保有するM社社債(200口、簿価95円)のうち100口を時価@96円で売却した。本日決算日を迎え、残りの100口分について、貸借対照表において投資有価証券として9,500円が計上される。

【正解】 ×

満期保有目的の債券の一部を売却した場合、残りのすべての債券について、売買目的有価証券またはその他有価証券へ振り替えなければならない。よって、貸借対照表の投資有価証券は、時価に基づき9,600円が計上される。

例:当期末時価@96円でその他有価証券へ振り替える場合

(借) その他有価証券 9,500 (貸) 満期保有目的の債券 9,500
(借) その他有価証券 100 (貸) その他有価証券評価差額金 100

【根拠となる実務指針】
会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」

(その他有価証券から子会社株式又は関連会社株式への振替)
83.満期保有目的の債券に分類された債券について、その一部を売買目的有価証券又はその他有価証券に振り替えたり、償還期限前に売却を行った場合は、満期保有目的の債券に分類された残りの全ての債券について、保有目的の変更があったものとして売買目的有価証券又はその他有価証券に振り替えなければならない。さらに、保有目的の変更を行った事業年度を含む2事業年度においては、取得した債券を満期保有目的の債券に分類することはできないものとする。

満期保有目的の債券について、満期まで所有する意図は取得時点において判断され、他の保有目的で取得したものは、満期保有目的の債券へ保有目的を変更することはできません。

〈執筆者紹介〉
加藤 大吾(かとう・だいご)
早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師・公認会計士
2003年早稲田大学政治経済学部経済学科卒。2005年公認会計士登録。東京CPA会計学院にて公認会計士講座(簿記)・日商簿記検定講座の講師業務の傍ら、監査法人にて監査業務にも従事。2015年より早稲田大学大学院会計研究科非常勤講師。著書に『税理士試験 簿記論・財務諸表論 総合問題なるほど解法ナビ』(中央経済社)がある。


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