日商2級に合格したら~税理士試験をめざすために何を勉強する?


この記事は千葉商科大学基盤教育機構専任講師 渡邉圭先生にアドバイスをいただきました。

日商簿記検定2級に合格すると、そのまま1級をめざすほか、税理士試験の簿記論・財務諸表論に進むという選択肢もできてきます。実際に、税理士試験を目標にしている方も多いことでしょう。

確かに、日商簿記検定3級・2級の論点は簿記論・財務諸表論を学習するための基盤となる論点であり、簿記論の内容のうち、日商2級までで50~60%を学習済みといわれますので、残りの40~50%を学習すれば合格できるという理屈になります。


簿記論・財務諸表論で学ぶべき論点とは

多くの論点は、2級で学んだ内容をさらに深くしたり、範囲を広げたりしたものです。
しかし、簿記論・財務諸表論に出題される内容には、日商簿記では学習しない項目も含まれますので、その分は、新たに学習する必要があります。

このような日商簿記と税理士試験とのギャップを埋めるために、雑誌『会計人コース』では、「日商2級合格から税理士へ 簿・財 独学チャレンジ講座」(2019年9月号~2020年8月号)を連載しました。

連載で取り上げた項目は、以下のとおりです。
日商2級から税理士試験へチャレンジする際には、これらの項目について、特に注意して学習するとよいでしょう。
(各項目のコメント部分は、連載から抜粋し再編集したものです。)


帳簿組織

日商簿記検定では、英米式決算法という帳簿の締切方法を学習しますが、大陸式決算法(日商簿記検定の試験出題範囲外とされた項目)は学習しません。また、試算表を作成する技術は日商簿記検定の初級または3級で学習をしますが、作成する意義や必要性などの理論的な側面については、日商簿記検定でもあまり出題されないため、これらの内容について再度学習する必要があります。

特殊仕訳帳制

特殊仕訳帳制は日商簿記検定では未学習論点です(以前は出題範囲でした)。特殊仕訳帳制は、紙媒体で記録をしていた時代に、仕訳帳から他の帳簿への転記の合理化や事務の負担軽減を目的に考案されました。会計ソフトで記録する現代においては利用する機会がなくなったことから、第131回(2012年6月検定)日商簿記検定2級から実務的視点を踏まえて出題されなくなりました。しかし,特殊仕訳帳制による帳簿記入は行わないにしても、会計ソフトのプログラムには,その考え方が組み込まれていることから、特に簿記論では出題される可能性があります。

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