将来の経営を担うビジネスパーソンのための新資格“中小企業BANTO認定試験”を受験しよう!(第3回) ―「第2章 会計及び財務」ってどんな内容?


一般社団法人日本経営調査士協会 専務理事
下田 秀之

 本連載の第2回~第6回は、公式テキストの各章の概要を解説します。
 第3回目の今回は、公式テキスト「第2章 会計及び財務」についてです。

1 「第2章 会計及び財務」ってどんな内容?

 中小企業も会社である以上、会計のルールに基づいて決算書(計算書類)を作成し、 税務申告を行わなければなりません。

 中小企業にとって上場企業向けの会計ルールほど高度な会計ルールは必要ありませんが、一方で中小企業にとって簡単に利用できる会計ルールの存在があまり知られてきませんでした。
 このルールが「中小会計要領」です。

 また、会計の知識を用いることで、 自社の財務状況が明らかとなって投資判断や経営改善に役立ち、さらには決算書の質を向上させることで金融機関や取引先からの信頼性が向上してスムーズな資金調達や取引にもつながります。

 さらに、 会計と同時に財務の知識を身に付けて経営計画を立て、これに基づいて資金政策や資金繰りをどのように行うかということは中小企業経営者にとって不可欠な素養です。

 本章では、中小企業経営に必要な会計・財務・決算書(計算書類)、さらに経営計画に基づいて資金政策や資金繰りをどのように行うかの学習を行います。

 具体的には、以下の内容になります。

<目 次>
■中小企業会計総論

1 会計の意義と計算書類-「会計」、「会計(経理)業務」、「計算書類」
2 中小企業会計基準-なぜ、中小企業に会計基準が必要なのか?
3 中小企業会計の特徴-「記帳」、「確定決算主義」、「限られた利用者」
4 収益・費用の認識と測定-発生主義会計とは?
5 資産・負債の分類と評価-資産・負債とは?
6 純資産(資本)-会社を設立しよう!
7 利益概念-事業活動で利益を獲得しよう!

■中小企業会計各論
8 金銭債権・債務-掛け取引やお金の貸し借りの会計処理は?
9 貸倒損失と貸倒引当金-取引先の「もしも」のときは?
10 有価証券-余裕資金を活用しよう!
11 棚卸資産-棚卸資産とは? 在庫と利益の関係は?-
12 経過勘定-利息や家賃の会計処理は?
13 固定資産-なぜ、減価償却は必要なの?-
14 リース取引-リース取引とは?その会計処理は?
15 引当金-将来の支出に備えよう!

工業簿記・原価計算
16 工業簿記と原価計算-なぜ原価計算が必要なの?
17 原価計算の分類・要素-原価計算には、どのような種類があるの?
18 費目別原価計算-材料費・労務費・経費とは?
19 製造間接費会計-製造間接費を製造原価に集計するには?
20 原価計算の種類-なぜ、製造原価と補助部門に分けるの?

■財務管理・管理会計
21 財務管理と管理会計-財務管理と管理会計は同じもの?違うもの?
22 資金管理-資金を管理するって、どういうこと?
23 資金の調達と運用-事業資金が必要だ!どこから調達する?
24 利益管理-利益の獲得は勘や経験だけで大丈夫?
25 予算管理-目標とする利益はどう達成する?


固定ページ:

1

2

関連記事

ページ上部へ戻る