つぶ問7-3(簿記論)―外貨、デリバティブ、ヘッジ、税金、税効果


【解答】


【解説】

 予定取引のヘッジについて、金額を簡単にした確認です。理解が難しい論点であるため他の論点の学習を優先しても良いですが、わかると点数を上乗せできます。

① 為替予約の契約を締結しただけであるため、仕訳不要です。

② 為替予約相場が1ドル100円→120円となっています。ドル売りの予約であるため、②の時点で締結すれば将来に120円を受け取れたところ、①の時点で100円しか受け取れない締結をしているため、20円分が評価損相当となります。そこで、為替予約を負債として計上するとともに、借方は繰延ヘッジ損益とします。(厳密には20円分がそのまま為替予約の時価となるわけではありませんが、簡便的に20円としています。)

③ 予定していたヘッジ対象の売上取引を実行したため繰延ヘッジ損益も取崩しますが、為替予約の時価が10円回復したことから、残りの10円のみを売上と相殺します。

④ 直物為替相場95円に対して元の予約為替相場100円であるため、為替予約によりトータルで5円のプラスとなります(④時点でいったん直物1ドル95円でドルを買い、同時に予約の決済で1ドル100円で売れば、差額5円受取となる)。また、③の予約為替相場→④の直物為替相場で15円変動したため、これは売掛金の決済から生じた為替差損益と相殺します。

 ①先物100円→③先物110円の差である10円(予約による損)は③時点の売上と相殺、③先物110円→④直物95円の差である15円(予約による益)は④時点の売掛金から生じた為替差損益と相殺となります。そして、売上と為替差損益(ヘッジ分を含む)をすべて集計すると100円となり、取引全体で見れば為替予約によるヘッジ取引で直物為替相場とは関係なく当初の為替予約相場である1ドル100円で取引を行っていることになります。

つぶ問は、2018年9月号~2019年8月号までの連載「独学合格プロジェクト 簿記論・財務諸表論」(中村英敏・中央大学准教授/小阪敬志・日本大学准教授)に連動した問題です。つぶ問の出題に関係するバックナンバーはこちらから購入することができます。


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