【会計士合格体験記】大学時代に挫折した会計士試験。「このままで大丈夫か?」仕事と育児を両立しながら30代で合格!


ちゃんこ
(30代、会社員)

〈受験情報〉
学習スタイル:短答期:クレアール
       論文期:CPA会計学院(通信)とクレアールの併用
▶トップ画像はちゃんこさんが使用していた勉強机(本人提供)

はじめに

今から約10年前、大学生のときに会計士試験の勉強をしていました。
あまり調べないまま始めたこともあり、圧倒的な量の前にあまり勉強が進みませんでした。
そのため、当時は短答も受からないまま撤退しました。

その後、色々あって30歳を過ぎてから再挑戦することにしました。
大きな動機は将来への不安です。20代を無駄に過ごし過ぎて、自分には何もないことを自覚しました。大した知識も経験もない、コミュ力が高いわけでもないし企画力もない。
このまま30代に突入して大丈夫かと。

さらにその先の40代50代も生きていけないんじゃないか…という危機感を持ちました。
そこで、とりあえず今すぐ出来る勉強でもするかと思って、まず日商簿記1級を取りました。
その半年後、会計士試験に再挑戦することに決めました。

短答期(22年12月目標)

勉強スタイル

21年12月に勉強を開始しました。
予備校はクレアールです。
とにかく安く始められるところを選びました。

勉強の基本スタイルは、「朝2時間・通勤(往復)1.5時間・昼休み1時間」でしたが、直前期は夜の時間も使ったりしました。
仕事と育児をしながらだったので、平日も休日も基本的に日中は時間が取れず、メインの勉強時間は家族みんなが寝てる早朝(4~6時くらい)でした。
ちなみに夜は子供たちと一緒に21~22時くらいには寝てました。

勉強内容

やってたことはシンプルで、計算科目は回転用教材をひたすら回しました。
答練と模試は受けましたが、復習までは手が回らず、結果的に解き捨てになりました。

理論科目はテキストと一問一答を回しました(監査論はテキストのみ)。
企業法の量が多く、全ての科目をやりきるのは間に合わないと思ったので、財務を軽めにしました。
なお、一問一答はLECが出してる市販のものを使いました。

理論も答練と模試は受けましたが、扱いは計算と同じです。

本試験

最終的に、間に合ったとは全然いえない状態で本試験を受けました。
不完全なのは仕方ないので、とりあえず最後まであがいてベストを尽くす。とだけ思って臨みました。

結果は企業法65、管理会計64、監査論85、財務会計144の71.6%でした(ボーダーは71%)。

論文期(23年8月目標)

予備校は引き続きクレアールです。
4月から家庭の環境が大きく変わり、メインの勉強時間を朝にしたり夜にしたりで、全くペースがつかめませんでした。

論文の勉強方法もよく分からず、進め方に悩んでる時間が多かったと思います。
特に合わなかったのは経営学ですが、論文対策の講義は全体的に合わずについていけませんでした。

そもそも時間が取れない上に、進め方に悩む時間が多く、全然勉強が進まなかったので23年8月は完全に諦めて、7月の終わり頃から24年8月目標に変えて再スタートしました。
この年の成績はこちら。

会計学だけ高いのは、最後の1ヶ月は会計学だけ勉強してたからです。
この年は不合格確実だったので結果など気にせず、本試験直後から休まず勉強は継続しました。
合格発表までは、計算科目強化期間として、財務・管理・法人・所得に力を入れてました。

論文期(24年8月目標)

勉強スタイル

メインの予備校をCPAにしました。と言っても本科生ではなく単科で財理論対、監査論論対、経営学論対だけとりました。
その他、財務計算はコントレ、管理計算・理論と企業法はCPAの論対集のみ(講義なし)で、租税法はクレアールでした。

朝に勉強するのが合っていたので、短答期と同じスタイルに固定しました。
「朝2時間・通勤(往復)1.5時間・昼休み1時間」にして、直前期には夜の時間も使うというところも変わらずです。あとは家事の最中に、一部ですが耳学を取り入れたりはしました。

勉強内容

23年8月に向けてはまともに勉強できなかったので、特に理論科目について、論文対策としてどれくらいの量をこなせば良いのかが全く把握できてませんでした。
過年度生にもかかわらずそのアドバンテージはほとんどないどころか、短答受験時の知識も抜けているものが多く、むしろディスアドバンテージがある状態だったと思います。

やってたこととしては、計算(財務・管理・租税・経営)は回転用教材をひたすら回しました。
なお、租税の消費税は完全に切りました。

理論(財務・管理・監査・企業・経営)も回転用教材をただただ回しました。
と言っても、ほぼ財務と監査に時間を取られてしまったので、他の科目にはあまり時間を割けませんでした。

完成度は、財務90%、監査80%、管理50%、企業30%、経営80%ほどです(全てAB論点のみ)。

5~6月辺りから全てを消化するのは確実に間に合わないと思ったので、間に合わないなりに本試験でどう戦うかを考え、管理と企業を軽めにすることにしました。
管理は、出そうなところを厚めに、他はとりあえずざっと眺めるだけにしました。

企業は、趣旨はほぼ切りました。
その代わり、問題文から何条の話なのかを頑張って読み取って、条文の当てはめだけ何とかして足切りだけは回避しようというスタンスで進めました。

租税の理論対策はカリキュラムにそもそも無かったのでしてません。
理論のインプットを優先したため、計算・理論共に答練はほぼ受けていませんが(各科目2回分くらいは内容の確認をしました)、模試はCPAの2回分だけ受けました。

本試験

短答期と同じく、不完全な状態だったので、とりあえず最後まであがいてベストを尽くす。とだけ思って臨みました。
最終結果はこちらです。

さいごに

短答も論文も不完全な部分が多い中受かることが出来たので、運の要素も多くあると思いますが、相対試験であることを忘れないことが大事だと思います。

相対試験であるため、全ての範囲を網羅しないといけないわけではないし、科目によっては負けないための戦略をとることができるからです。
とはいえ、あれもこれも切ってたら受かるものも受からなくなってしまうので、あくまで最初は網羅的に進めて、それでも厳しい場合になんとか本試験で戦うための戦略として取り入れるのが良いのかなとは思います。

また、ある程度のレベルになると問題のレベルが大体分かるようになるので、落とせない問題と落としても良い問題の判断がつくようになります。
すると、問題が難しければ出来なくても焦らなくなるし、試験中の立ち回りもしやすくなるという利点もあるからです。

最後に所要期間を記載して終わります。

●2021年12月~2022年12月 短答期 累計勉強時間:1,411時間
●2022年12月~2023年8月 論文期① 累計勉強時間:1,996時間
●2023年8月~2024年8月 論文期② 累計勉強時間:3,606時間
 ※日商簿記1級も含めると、期間は約4年、時間は4,500時間弱です。

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