【税理士合格体験記】模試で「合格確実ラインに居続けること」を目標にモチベーションを維持して、消費税法リベンジ合格!


脱GMKZ
(税理士法人勤務、30代)

<受験情報>
・合格科目:消費税法(2023年)、簿記論・財務諸表論(2021年)
学習スタイル:簿・財資格の大原(通信)
▶トップ画像は使用していた教材(本人提供)

挫折からの復活!

ご無沙汰しております。脱GMKZです。
2年前の合格体験記(会計人コースWeb掲載)で「最後まで死ぬ気で頑張りましょう! 」と締め括った2022年の本試験は、惜しくも不合格という結果に終わってしまいました。

自分としては、本当に死ぬ気で勉強したと自負して臨み、本番では「この教室の中で自分が一番勉強してきた」と胸を張って言えるぐらいの努力をしてきたつもりでした。
ただ、現実は非情にも不合格となり、本気でぶつかった反動で、今年一年は精神的に不安定になることが多かったです。

まだ税理士試験を始めて、たったの2年。
一昨年に運良く初学で簿・財W合格を果たせただけなのに、一度、不合格となった程度で税理士試験を撤退することは今までの努力を無駄にすることになります。

昨年は私の周りでも長年の苦労の末、合格された方がいらっしゃいました。
そのおかげで、自分もこんなところで挫けてはダメだと奮い立ち、昨年の今頃には少しずつ勉強も再開しており、意外にも早く立ち直ることができたことを覚えています。

毎日のノルマを定めて実力維持

簿・財受験後、私が選んだ税法科目はみんな大好き「消費税法」です。
選んだ理由としては、比較的ボリュームが少ない点と実務で役立つ点です。
法人税法も候補の一つだったのですが、当時、簿・財W合格する自信がなかったので、もし、片方でも不合格なら法人税法と不合格の科目を両立させる必要があります。
最大ボリューム科目である法人税法はハイリスクと踏んだ結果、消費税法を選んだ次第です。

昨年中に理論を全て暗記しており、合格水準には到達していたので、試験後には全くの手付かずで合格発表を待っていました。なので、勉強を再開させたのも合格発表後からとなります。
勉強を再開した当時は、ほとんど忘れていましたが、一度覚え直すと、やはり初見の頃とは違い、思いの外、短期間で理論は再定着してくれました。
その科目のボリュームにもよりますが、少なくとも消費税法は合格水準に通達した人であれば、合格発表まで放置していても、次の試験には余裕で間に合います。

一度、本気で勉強したものを再度やり直すにはモチベーションが低下しがちです。
そこで、初めて教室通学を選びました。
経験者コースなので、皆、一度は辛酸を舐めた者、言わば同志なので、その環境の中で勉強をすることはモチベーションの維持に大きく役立ったと感じます。
私は現在、税理士法人に勤務中で、繁忙期には授業に間に合わないことも多々ありましたが、途中からでも必ず授業には参加するよう心掛けました。

それに加えて、自分の中で日々のノルマを定めて、勉強時間が何時間であれ、ノルマを達成したら、その日の勉強は打ち切りにして、残りは自分の時間に充てるようにしました。
昨年は勉強時間を基準にしていたので、どこか自己満足に浸っていたところを反省したことと、昨年の蓄積のおかげで、昨年ほどがむしゃらに勉強せずとも、実力を維持することはそう難しいことではなかったことが理由です。

真の実力とは

「本番の出来が全て」とはいえ、なかなかモチベーションを維持することが難しかったので、短期的な目標として、日々のミニテストから結果を求め、模試では全て上位1割以内に入ることで、とにかくどんな問題であれ、合格確実ラインに居続けることを目指しました。

昨年は初学ということもあり、後半こそ合格確実ラインに到達しましたが、前半は上位20~30%が限界でした。結果的に後半の模試の結果はフロックだったと言うことになります。
自分の実力を過大評価していたことが敗因と読み、とにかく成績を安定させることで、真の実力を見極めようと考えました。

当初目標にしていた通り、全ての模試で上位1割以内を記録できました。
ただ、慢心はせず、所詮は模試と自分に言い聞かせて、本番に臨みました。

本番では昨年とは打って変わり、なぜか「今年もダメだろうな」と半ば諦めの境地でいました。
普段の実力を発揮するために、開き直る意味で、上記のような心境になったのかもしれません。
それが心の落ち着きに繋がったのか、大きなやらかしはなく、本試験を無事終えることができました。

ただ、試験後の自己採点では、どうにかボーダーには乗ったという程度で、合格確実ラインを目指していた身としては、合格発表まで非常に不安な気持ちで毎日を過ごす羽目になりました。

合格発表当日

今年はまさかの合格発表前日に結果通知が届くというアクシデントが起きていたようです。
当日に届くように国税庁が配慮して下さったようですが、なぜか私の自宅には当日に届きませんでした。

その間、SNSで合格した人の自己採点と自分の自己採点をにらめっこしながら、一喜一憂していました。
中にはボーダー以下でも合格されている人、逆に合格確実ラインに近い点数なのに不合格となった人がいて、例年に増して、ブラックボックス感を覚えました。
自分の自己採点としては、どちらに転んでも全くおかしくない状況で生きた心地がしませんでした。

待ちに待った結果通知を開封する時は手が震えましたが、「合格令05」という文字が目に飛び込んで来た瞬間は現実とは思えない不思議な感覚に陥りました。

簿・財W合格のときは喜びのほうが大きかったのですが、今年の消費税法合格に関しては、安堵感が圧倒的に大きかったです。
夢にまで見ていた税法科目の合格を自分が達成できるなんて思いもしなかったので、翌日も再度開封して、何度も現実であることを確認しました。

最後に

SNSには短期間でストレートで官報合格している猛者が潜んでいます。
そういう人を見て、自己否定や自己嫌悪に陥ることもありましたが、合格体験記では苦労の末に合格された人も多くいらっしゃる印象です。
その方々に比べたら、私もまだまだ苦労が足りないのかもしれませんが、今年の試験も不合格なら、税理士を諦めようと考えていました。

消費税法は来年からインボイス制度が導入され、試験の傾向が大きく変わります。
初学者なら、むしろチャンスではありますが、現行制度に慣れた経験者は不合格の傷を負った上で、それに挑まなければなりません。

今年はインボイス前の最後の試験ということもあり、どうにか重たい腰を上げて勉強を続けられていましたが、本気で勉強した結果、もし2年連続不合格となっていたら、それは私の心を折るには十分な出来事だったと思います。
だからこそ、今年に懸ける気持ちは人一倍強く、合格発表は人生で最もプレッシャーと緊張感のあった瞬間でした。

できることなら誰しも、不合格など経験せずにストレートで合格したいと願うことでしょう。
あまり不合格を正当化したくはありませんが、少なくとも、今年の合格発表のプレッシャーを考えれば、今後の人生で物怖じすることはまずないと確信できます。
そういう意味では、昨年の不合格も決して無駄な経験ではなかったように感じます。
不合格には何か意味があるのだと信じて、勉強に励んできました。
きっと合格した時にその答え合わせができるのだと思います。

私は来年から大学院に進学する予定なので、今年で税理士試験は卒業となります。
私と同じく悔しい思いをした受験生が私の合格体験記を読んで、少しでも勉強のモチベーションに役立てていただければ幸いです。

税理士試験はほとんどの方が長期戦となります。
その中で常に高いモチベーションを維持し続けることは至難の業です。
時には私のように教室通学にするなどして、勉強の環境を変えてみるのもよいのではないでしょうか。
末筆ではございますが、皆様のご健闘を心よりお祈り申し上げます。

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