
大坪翼
(20歳、日本大学3年)
〈受験情報〉
学習スタイル:資格の大原(通学)
合格歴:令和5年12月短答⇒令和6年8月論文
▶トップ画像は大坪さん愛用の勉強道具(本人提供)
短答・論文に一発合格!
私は、大学1年の12月(当時日商簿記2級取得済み)から会計士試験の学習を開始し、大学2年で11月実施の日商簿記検定1級合格、12月に会計士試験の短答式試験に合格しました。
その後、大学3年で会計士試験の論文式試験に合格しました。
勉強で意識していたこと
僭越ながら私が受験時代に意識していたことを紹介します。
それは、①ミスのケア、②復習の工夫、③コンディション管理です。
ミスのケア
私は演習等でのミスを納得するまで突き詰めるということを意識しました。
ミスをした場合、基本は自身の理解と解答との間にズレが生じています。
ミスの多くは問題文中の一文やワンフレーズから生まれます。
なので、まずはミスをしてしまった部分をピンポイントで見つけます。
次に、なぜ自分はそこでミスをした、または別の知識と迷ってしまったのかを言語化します。
ここで、ミスをした際に自分の知識に基づく何らかの理由があるならばそれを修正し、全く見当もつかない場合は論点全体に対する知識が曖昧であるため、講義やテキストに戻って確認します。
こうすることでミスに対して効果的かつ効率的にアプローチすることができます。
加えて、ミスの再発防止のために、普段使うテキストに目立つ色のペン等で、この指示はこの処理をするというようにメモを残します。これにより、メモを見るだけでミスしてしまった問題の復習は完結し、別の学習に時間を使えるようになります。
また、私がよく行っていたのは予備校講師の質問対応での知識の確認です。
私は苦手な論点や理解が浅いと感じる点について、〇〇とは要するに××ということであっていますか?というように自身の理解・解釈と理論が合致しているかを確かめていました。
これにより問題文の指示に対し、自信を持って読み取ることができ、正確性と解答速度の向上に繋がります。
復習の工夫
これは①にも通ずるものがありますが、ここでは主に復習をする際に意識したことを述べます。
まずは、復習のインターバルについてです。
私は計算に関しては復習した日付をメモして勉強の間隔を明らかにしていましたが、復習するタイミングに関して正確には定めてはいませんでした。
ですが、振り返ってみると2〜3週間おきに復習していたと思います。
その中で、苦手と感じる論点は回転周期を短くして対応していました。
理論については、回転学習をしやすい教材に知識を集約するようにしていました。
集約した教材を用いて電車移動等などの隙間時間によく利用していました。
特に理論は知識が抜けやすいため、学習初期は論点の構造を掴むためにじっくり時間をかけテキストを読み込んでいました。
そして、ある程度理解が進んだ段階で回転教材に移行します。
これは1日に2周することもありました。
計算・理論に共通して言えるのは、回転周期を形式化するのではなく苦手なものは可能な限り短期間で何度も反復し、頭に染み込ませるべきだと思います。
次に復習の強弱についてです。
私は、講義を受講直後等の学習初期では知らない知識が多く、中途半端なまま進めば混乱してしまうと考え、テキストなどを見ずに問題を解き切れるまでは無制限に時間をかけて一つの論点に注力するようにしていました。
例えば、難しい計算の論点があった場合、講義試聴後5日連続で同じ問題を解いたこともあります。
新しい知識の定着は講義を受講した瞬間が最も重要であるため、後回しにしないことが勉強途中で挫折しない秘訣だと考えます。
コンディション管理
会計士試験は長期戦となるため、どれだけ安定して勉強を継続できるかが鍵になってきます。
そのため、私は、適度の息抜きは必須だと考えております。
私の場合は大学のゼミナールの友人と遊ぶことや体を動かすことで息抜きをしていました。
ストレスの程度には個人差があるため、他人と比較するのではなく自分がリフレッシュできるかを基準にすることが大切です。
続いて、睡眠です。
リフレッシュの話とも重なりますが、他にも集中力に大きく影響するため、私はとても重要視しています。
私は可能な限り100%のコンディションで学習するために、毎日8時間の睡眠に加え、勉強中に少しでも眠気があるなら15分程度の仮眠をとるなどをしていました。
重要なことは、ただ勉強時間を増やすのではなく、使える知識が頭に入る状態での勉強時間をなるべく多く確保することだと考えています。
そのため、疲れが溜まって頭が回らなくなれば、その日中にしようと予定していた勉強も中断して繰り越すことも多々ありました。
なぜなら、集中力が切れた状態で行う学習はただの作業であって意味がなく、むしろ一見勉強しているように感じるため、その論点の復習機会を形式的に消化する形となり、実質的な回転周期を遅延してしまうと考えているためです。
これらが私の受験時代に意識していたことです。
私の勉強法は無数にある方法の一つであり、万人に適した方法ではないかもしれませんが少しでもご覧になられた方のお役にたてるのなら幸いです。
モチベーションの保てていた理由
私がモチベーションを保てていた要因は、「初心に立ち返る」「勉強仲間」「習慣化」です。
初心に立ち返る
私が公認会計士になることを志したのは、「自己肯定」です。
過去の自分に嫌気が差しており、そのような思いを払拭するため学習を始めました。
私はこの悔しさを常に念頭に置き勉強に励んでいました。
会計士を志す理由は十人十色ですが、モチベーションが低下してしまった場合は、自分の初心・原点を思い出すことをオススメします。
どんな人も頑張れなくなる時が訪れるものです。
ただ、もともと難関資格に挑戦するほどの気力に溢れているのですから、再び気合を入れ直すことができるはずだと思います。
勉強仲間
私は会計士試験合格という同じ志を持つ学生が多く在籍するゼミナールに所属しています。
私たちは基本的に同じ時期に学習を開始し、同じように悩み、同じように成長してきました。
勉強は個人戦であり、不安も喜びも全てを内に溜めてしまいがちです。
この点、特に私はいろんなものを溜め込みがちなので、それを吐き出せる相手がそばにいてくれたのは非常にありがたかったです。
また、モチベーション面では、私たちは大学の図書館で学習することが多く、すぐ近くに仲間がいるため、疲れた状態からでも、「近くにいる仲間が頑張っているのだから負けてられるか」と、もう一踏ん張りすることができました。
習慣化
習慣化は勉強に取り掛かるエネルギーを減らすという点でモチベーションの維持に貢献すると考えます。
私は習慣化するために、勉強開始までの手順の定型化、思考の省略を行いました。
具体的には勉強する環境の固定や前日に勉強する科目を予定する等です。
これによって、勉強を開始する前に面倒くさくなる事態を避けることができました。
最後に
以上、私が受験時代に意識したことや感じたことを述べました。
皆さんの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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