【会計士合格体験記】受験に専念できる環境を整え、日々一定のリズムのもとひたすら量をこなす!


てんとうむし
(20代・大阪大学4年)

<受験情報>
学習スタイル:専門学校(通信講座)
受験歴:短答式(令和4年12月)→論文式(令和5年8月)
▶︎トップ画像は愛用の赤ペン(本人提供)

私が公認会計士を目指した理由

まずは、私が公認会計士を目指した2つの理由をお話しします。

1つ目は、多種多様な場で人の役に立つことができるからです。会計学は義務教育のカリキュラムに組み込まれていないため、自ら学ぶ姿勢をもたなければ、いつまでも未知のものです。

しかし、お金の管理のためには会計の知識が必要になるため、どのような組織であっても会計が理解できる人材は必ず求められます。

つまり、「会計の専門家」になれば、自分により適した場所・方法で社会に貢献できると考えました。

2つ目は、高収入かつ安定した仕事にほぼ間違いなく就けるからです。会計に精通している人間はそれだけで社会的に価値があります。

極端に労働時間が少なくなければ日本の平均年収を下回ることはなく、年収1,000万円も普通に達成でき、また、引く手数多なので、労働環境が自分に合わないと感じれば、大きな心理的不安を感じることなく、転職も可能だそうです。

有資格者であれば、食いっぱぐれることなく、高い生活水準を享受できるというのは大きな魅力に感じました。

公認会計士試験にいかにして合格するか

具体的に、科目ごとにどのように勉強していくべきか、いつ頃に何をすべきかなどについては、かなりのノウハウが専門学校に蓄積されています。そこで、ここでは、「完全初学者が合格するまでのざっくりとしたフロー」として、等身大の受験生の視点からお伝えます。

スクールはコロコロと変えない

まず、多くの会計士受験生は専門学校の公認会計士講座を受講することになります。そのため、スクール選びから始まります。

ちなみに、私が「独学」を選ばなかった理由は、この試験は、試験に合格させるプロの人たちの手を大いに借りてもなお、ほとんどの人間が簡単には合格を勝ち取れない試験だと考えたからです。
おそらく、合格者のうち独学でこの試験を突破した人は、合格者全体の0.5%にも満たないかと思われます。そのため、専門学校に通うことにしました。

公認会計士試験対策講座のある専門学校はたくさんあり、どこにするかを迷いますが、大手であれば十分なサービスが提供されており、どこでもよいでしょう。
それよりも、むしろ肝心なのは、「スクールをコロコロと変えないこと」です。選んだ専門学校や講師を信じ、信じた者が最後には救われるといっても過言ではないと思います。

カリキュラムから遅れない

専門学校に申し込んだ後は、基本的には提示されたカリキュラムに従うようにしました。膨大なデータから試験のプロたちが考え抜いて作ったものなので、無心でついていけばほとんど間違いありません。

ここで大事なのは「カリキュラムから遅れないこと」です。一度遅れてしまうと、気の緩みからダラダラと先延ばしにしてしまう可能性が高いので、とにかく死ぬ気でカリキュラムにしがみつくようにしました。

会計士試験は覚えることが莫大にあり、かつ、頻繁に改正が入るので、受験の長期化はデメリットしかないと思っていました。そのため、長期的にじっくりやるより、短期間で自分の最大火力を出力するような勉強を心がけていました。

受験に専念できる環境づくり

短期間で最大火力を出力するためには、「受験に専念できる環境」を整え、日々一定のリズムのもと「ひたすら量をこなす」ことが重要です。

自分がもてる気力・体力をすべて会計士試験に注ぐイメージです。休息は、受験への気力・体力を最大限発揮することを目的としてとるようにしました。

バランスや両立など、そんなことは考えないようにしていました。というのも、バランスなんて取っていると前に進めなくなります。専門学校の要求を120%満たすような心持で勉強すれば、自ずと合格が現実的なものとなる。そう信じて受験生活を送っていました。

合格のためにすべきことを私なりにまとめると、①専門学校をフル活用する、②死ぬほど勉強する、この2点に尽きます。

おわりに

近年、公認会計士試験の受験者数は増加傾向にあります。増加の要因は様々考えられますが、受験者数の増加が試験の難易度を上昇させることは間違いないでしょう。

私がこの合格体験記でお伝えしたいことはたった1つです。それは、公認会計士試験は「膨大な量の勉強をやり遂げなければ受からない」ということです。

会計士受験生であれば、勉強漬けの日々は避けて通れません。きらびやかに見える合格者の喜びの裏には、残念な結果で涙を流す多くの受験生がいることを忘れてはいけないのです。

これから会計士試験の挑戦を考えている人には、ぜひこのことを正しく認識したうえで、今一度、挑戦することの意味を考えるきっかけになれば嬉しいです。

その上で、「公認会計士の資格を取ること」が真の目的達成において、必須の、あるいは、相当重要な手段である場合には、元受験生として心から応援します! 

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