【修了考査合格体験記】試験直前2ヵ月前から勉強スタート! 受かるために必要な知識だけに集中投下‼︎


【編集部より】
公認会計士に登録するための最終試験である「修了考査」。令和4年度(2022年度)修了考査の合格発表によると、受験者数2,000人、合格者数1,392人(合格率69.6%)とのことでした。
働きながら受験勉強で、また繁忙期もあり思うように勉強時間をさけないこともあるかもしれません。また、受験者数自体が多くないので、情報が限られているという声も聞きます。
では、合格者の方々はどのように学習を進めたのでしょうか。監査法人勤務、一般事業会社勤務など、環境の異なるさまざまな合格者の方々に合格体験記をお寄せいただきました(随時掲載)。ぜひ参考にしてください!

修了考査の結果ー大手と中小の双子・姉🦉ver.

こんにちは。大手と中小の双子会計士(@twinscpa4645)・姉🦉です(妹🦈の体験記はコチラ)。中小監査法人に勤務しています。

令和4年度修了考査の結果は、下記のとおりでした。
可もなく不可もなくという結果でしたが、一番驚いたのは税務のA判定でした(想定外すぎました!)。

結果
総点数B
会 計B
監 査B
A
経 営B
倫 理B

修了考査対策の勉強スケジュール

11月15日から有給休暇と試験休暇を取得し、12月10・11日に実施される令和4年度修了考査に挑みました。
専門学校の修了考査対策講座に申し込んだのは6月7日にも関わらず、本腰を入れて勉強をスタートしたのは、なんだかんだと試験2ヵ月前でした(直近1ヵ月は1日8時間ほど勉強していました)。

修了考査の勉強方法

本当は講義を視聴し、しっかりインプットしたかったのですが、ほぼ時間がなかったので、答練をメイン教材として、答練の復習用に論文式試験のテキストを主に使用しました。

答練は何の対策もできず、スケジュールからも遅れていて、最初はCやD判定が多かったです。時々、自分の得意分野が出題され、AやB判定をとることがありましたが、「これは奇跡だ」と自分に言い聞かせ、答練の問題とそれに関する周辺知識を論文式試験のテキストで補強しました。ただし、論文式試験以降の改正点や修了考査の新しい範囲については、修了考査のテキストを使用しました。
本番までの時間がないので、とにかく記憶を蘇えらせるように意識して勉強しました。

会計

本当に綱渡りな状態だったので、思い切って割り切り、「IFRSは超重要論点(A論点)のみ講義を視聴する(講義は半分ほど消化しましたが残りの半分は時間がなかったため)→テキストの例題を解く→答練を解く」という流れにしました。IFRSの問題はすべて付箋をつけて、まとめて答練を解きました。

企業結合も論文式試験の範囲以上は捨てざるを得なかったです。新しい知識を入れて既存の知識をあやふやにするくらいならば、新しい知識を入れずに臨もうと決めました。

しかし、この2つは修了考査での頻出論点です。これから受験する人は手厚く勉強すべきだと思います。私が受験した時は、偶然この2つの割合が少なかったという奇跡が起きたので助かりました。

監査

答練を解いても手ごたえがつかめず、結果もA判定だったりD判定だったりと不安定な状態でした。

監査論の勉強方法としては、論文式試験のテキストをとにかく何度も読み込みました。「実務ではこんな感じだったな」というような解答では、おそらくあまり点数がもらえず、監査基準や法令等に沿った適切な単語を用いて記述することが求められていたと思います。

そのため、自分でも「怪しい」と思った記述はせず、たとえ解答欄が余ったとしても確実に点数に結びつくと思う解答を簡潔に書くように心がけました。また、「問題に答える」というのは当たり前のことですが、問題文をよく読んで「何を答えるべきか」を捉えるようにしました。

論文式試験にない分野(相続、国際税務など)は、「講義を視聴する→テキストの例題を解く→答練を解く」という流れで勉強しました。会計学と同様、付箋を貼り、分野ごとにまとめて問題を解き、次の日に間違った問題を必ず復習することで、知識の定着を心掛けました。
税務で怖いのは「忘れてしまうこと」なので、答練や例題の問題を繰り返し解いていました。

また、個人的には、私が利用していた専門学校では、中でも税務担当の講師はとても面倒見がよく、わからないところの質問対応だけでなく、全体の勉強スケジュールも一緒に組み立ててもらうことができたので、それに従って勉強しました。

経営

とにかく修了考査対策用のテキストを読み込みました。また、実務でITにどれだけ触れるかで、ITの理解が違ってくるように思いました。
経営は論文式試験でも勉強した内容なので、計算問題の対策では公式を確認し、実際に電卓を使って例題を解くようにしました。
点数の割合が大きくなく、足切りの可能性も低いので最低限の準備としました。

倫理

個人的には一番怖かった科目がこの職業倫理です。答練は一度、E判定をたたき出し、「足切りになるのでは…」と、とても怖くなりました。そこからは毎日テキストを読み込み、暗記すべき箇所に付箋を貼り、とにかく回しました。答練も解き直し、間違えた問題は徹底的に理解するように努めました。
テキストを信じて、原文に触れることはほぼしませんでした。

修了考査前日・当日の過ごし方

試験前日はたくさんの教材を持って、ホテルに泊まることにしていました。1ヵ月前には予約し、準備万端!の予定でした。しかし、予約したプランが新型コロナ感染症の陰性証明書が必要だったにも関わらず、そのことを完全に忘れていて証明書を持っておらず、予約していたホテルに泊まることができませんでした。

試験会場周辺のホテルはすべて埋まっていて、タクシーで移動する距離のホテルになんとか交渉し、同じく修了考査を受験する妹🦈と2人で1部屋をとることができました。
夜はホテルのラウンジで妹🦈と一緒に勉強し、朝ごはんも一緒に食べました。1人だったら緊張して寝られなかったかもしれないので、結果オーライでした。

試験直前には、テキストと答練にすべて目を通して、ざっと確認していました。何度も何度も回している教材なので、30分もあれば確認できるレベルでした。

1日目は10:00から会計、14:30から監査の試験が実施されます。午前中の試験が終わったらその科目の振り返りはせず、午後の科目に切り替えて勉強し、妹🦈と一緒にホテルに戻りました。姉妹でお寿司が好きなので、夜は一緒にお寿司を食べて、翌朝早く起きて2日目の試験科目を勉強しました。

合格発表日

合格発表日はとても緊張して、何も手につきませんでした。読者の方は受験生が多いと思うので共感していただけると思いますが、合格発表は何度迎えても慣れません。

試験の結果を見たときは安心で涙が出ました。その日の午前中は、両親・友人・会社の方たちへの報告で、アッという間に時間が過ぎてしまいました。

修了考査の受験を終えての反省点

とにかく時間がない中での勉強となったので、試験の半年前には少しずつでも勉強を始めればよかったと反省しています。修了考査対策のためだけの勉強となってしまい、勉強した内容の記憶があまり定着していないようにも思うからです。

また、会計基準や監査基準、法令等をしっかりと読み込むことも可能な時期だったにもかかわらず、そのチャンスを逃してしまったことが今では悔しく心残りです。
試験なので、受かることが最優先ですが、今後の仕事のためにはもっと勉強すべきだったなと思いました。

<執筆者紹介>
大手と中小の双子会計士・姉🦉

中小監査法人勤務。家にいるより外に出たい派。友人たちと遊ぶことが大好きで、遊ぶ内容よりも誰と遊ぶかが大事!
特技は姉妹2人ともルービックキューブが揃えられるところ!! 将来の夢は双子会計士の本を出すこと!
・Twitter(@twinscpa4645

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