【税理士合格体験記】自分のいろんなコトを変え、勉強環境を整えることで、29年ぶりの法人税法・科目合格!


ぽーと
(税理士法人パート勤務 兼 自営業)

<受験情報>
合格科目:簿記論(平成4年)、財務諸表論・消費税法(平成5年)、法人税法(令和4年)
学習スタイル:TAC(2021年9月~2022年4月Web通信講座、2022年5月~教室通学)
▶︎トップ画像は受験勉強で使用していたツール(本人提供)

29年ぶりに法人税法に科目合格をした「ぽーと」(@portkame)といいます。
最後に科目合格した平成5年から何回も「受験→中断→受験→中断…」を繰り返し。
挙句の果てには、うつ病になってしまい、9年間うつ病から抜け出せずに受験を完全に中断。
ようやく回復し始めてから所得税法と法人税法の2科目勉強を再開するものの、元々カラダが丈夫な方ではないので、年の半分以上は体調を崩し思うように勉強できない日々を過ごし。
勉強を再開したての頃は、受験できるようになっただけで大満足!だったものの、そんな状態では受かるハズもなく。
また、その頃にはもう何をどうやっても合格できるような気がしませんでした。
そのような中、今回どう科目合格できたか、ポイントとなった点を紹介します。

まずは、現状を変えることから始めた!

① エクササイズで勉強が可能な健康状態にする!

とにかく勉強できる健康状態に戻すのが先決!と思い、カラダの不調に効くとTwitterで知ったエクササイズのオンラインレッスンに参加。
カラダを動かすのが苦手な私が、エクササイズを続けられたことで、できなかったことが徐々にできるように!

「ナニゴトも続けていれば出来るんじゃないか?」と私の意識も変化していきました。

② 講師に受講・学習相談をする!

とあるキッカケで、TAC法人税法の講師であるA先生に受講相談。
これが今回の合格に大きな影響を与えました。
先生に相談して決意したことをTwitterでツイートした内容がコチラ(カギカッコがツイート部分、※が補足)

「来年、法人税1科目に絞って徹底的にやる。
(私)1回決めたこと絶対に曲げないのにスゴイな先生。」

※法人と所得2科目受験し、共倒れに終わった後の相談。
2科目並行して勉強して、間に合わないようなら1科目切ると言ったものの、途中で切れるわけないとA先生は猛反対。泣く泣く1科目にしました。
2022年に法人の受験後、所得を全力で勉強。もし法人がダメだった場合、所得の勉強をやめて法人に戻らなければならず。でも、所得の勉強が面白くなりやめれそうになく。どうにか2科目勉強できないか…と悩み始めということがあり。
途中で1科目切れないって言ったA先生が正しく、1科目に絞って正解だったと今は思います。

「本試験、解けそうで解けなかったのが、悔しくて悔しくて。
来年も法人税の基本論点が出るだろうってことを踏まえた勉強方法を教えてもらった。
基礎マスターコース(現在の年内完結コース)+上級コースで、年内はインプット中心。
テキストの読込と設例を徹底的に+トレーニング。」

※詳細は後述の計算の勉強方法を参照。

「カリキュラムから絶対に遅れない。」
※カリキュラムから遅れたとき、休講期間中に追いつければいいと言う講師もいらっしゃいます。
ただ、カリキュラム通りにこなしている人は、休講期間中全力で復習しているので、差は縮まるどころか開くばかりと、経験的に実感しています。

「確実にできる量+ちょっと上乗せしたノルマを書き出して実行。」
※少しずつできる量が増えていき、振り返るとかなりの量をできるようになっています。

「今日から理論回しも開始。
なんとな~くは絶対にやらない。完璧に暗記しつつ、丸暗記しない。理解しているか確認しながら。」

※ちなみに、私は丸暗記が得意。覚えているけれど、直前期になると理論が書けなくなった反省から。

「どことなく今のまま勉強していて大丈夫なのか?って漠然とした不安を抱えていたのが、気持ちの整理つき。ヤルことがどこに向かって何をやればいいのかわかってスッキリ。
徹底的に法人税の基本論点を極める。土台を固める。」

以前から「必ずしも人気講師でなくてもいい。自分がモチベーションを保てる講師の講義を受講するといい。」と聞いていましたが、通信だとどうすればいいの?って状態。
たまたま相談に乗ってくださったA先生が、相談しやすく、話した後は俄然勉強のヤル気がわき、頼りまくりました。
誰がでるのかわからない質問電話をかけるのが苦痛でしたが、A先生に質問できる安心感は大きかったです。
なお、勉強の方向性はA先生に相談し、詳しい勉強方法は、主に時間の達人 税理士試験(@J_Tatsujin)さんのツイートで紹介されている方法を現在進行形で取り入れています。

勉強方法はこう変えた!

① 計算は「テキストの読込+設例を解き、その後に、トレーニングの問題を解く」を中心に!

合格の前年は、ゴリゴリと問題を解きまくっていました。基礎マスターコースは成績がそこそこよかったものの、要件等が問われる上級コースから徐々に解けなくなり、直前期には、全く手が出ない状態に。
その反省を踏まえて。A先生のアドバイスを実行。

まずは、「テキストの読込+設例を解き、その後に、問題を解く」。
「時間のないときは、問題を解くよりもテキストの読込を優先」

テキストは暗記するくらい読みまくり、要件等までしっかり押さえたので、引掛け問題には全く引っかからなくなりました。
これにより理論マスターやトレーニングに出ていない内容に対応できるようになっただけでなく、本試験でテキストに載ってない内容が出たときは自信をもって飛ばせました。

3月頃、たまたま他の先生とzoom面談をする機会があり、ケアレスミスが増えていることを相談したところ、いただいたアドバイスがコチラ。

・問題を解く時間を短縮して解く
・復習はテーマ別に

時間を短縮して解くことで、急いだ時にしやすいミスを把握でき、なによりも焦った状態で問題を解く練習ができたのはよかったです。
また、テーマ別に復習することで、問題を見たときにどういう論点があるのか、パッと思い浮かぶようにもなりました。

ちなみに、間違いノートは、作り始めると凝ってしまい、時間ばかりが食うので、作っていませんでした。
その代わり、特にケアレスミスの場合、問題を見た方が何で転記ミスをしたのかがわかりやすかったので、問題と解答をPDFに取り込み、電子ペーパーで復習していました。

② 理論は1題を細かく区切り、また数題同時並行で暗記する!

合格の前年は、「1題じっくり覚える→次の1題をじっくり覚える…」の繰返し。
これだと忘れやすく、また他の理論とも繋がらず理解が深まらず。
しかも、私は理解よりも丸暗記が得意なので、問題がひねられたり事例問題が出る上級演習の後半~直前期には対応できなくなってしまいました。

そこで、「まずはタイトルとざっくりした内容をひと言で説明→翌日、段落ごとに1回完璧に言えるように→その翌日、柱ごとに→その翌日、1ページごとに→その翌日、1題ごとに…」とミルフィーユみたく重ねて、常に数題まとめて暗記していきました。

覚えられないモノは、ノートに概要をまとめ、A先生に質問をして、理解を深めることを徹底。それでも上級演習では少しひねったり難しい問題が出ると対応できず不安ばかりが募り、もう何をどうすれいいのかわからない状態に。
そこで直前期から教室通学に切り替えてA先生の講義を受講しました。
すると、事例問題などで理論のどこを書けばよいか明確に理解でき、成績もぐんぐん伸びて悩んでいた理論で点数が取れるようになったのです。

なお、A先生が常に講義でおっしゃっていたのが、「試験委員の問いに答えられていますか?」。
答案を書いているうちに、自分でだから何が言いたいの?って状態になることもあったので、解答はできる限り、結論から書くようにしました。

そして、本試験の最中、何度も何度も自然にA先生のこの言葉が何回も頭の中で再生されたお陰で、そのことに気を付けながら答案を作成できました。

また、どの論点を優先すべきか、A先生に相談しながら決めていました。
暗記のピークが本試験当日になるように、S、Aランクは前日、BとCランクは、前々日に最終確認(当日、朝早く起きて全部回そうかと思ったけど、体調を崩していたのと先生にそれはやらないようにと念を押されてたのでヤメました)。
実際には、Bの重要度が落ちるものとCランクは、作文で書ける程度に暗記していた理論も多くありました。

本試験でどう問題を解いたか?

直前期まで順調でしたが、超直前になって計算が大スランプ。
精神的に大崩れし、不安が大爆発!頭がおかしくなりそうに。
簡単なスピード勝負の問題が出ませんようにと本気で祈る始末。

理論は、「誰も書けない理論が出たとき、何か書く。自分の考え方が述べられているか否かで合否が分かれる」という情報が。
理論は何としてでも絶対に絶対に全部埋める!と密かに?対策を立てつつ。

時間配分は、計算から始めて60分、理論60分。時間が余れば計算に戻る!
そう決めて、本試験に挑みました。

計算は、暗号資産が出題されましたが、テキストに載っていないので迷いつつも捨てて。
TACの問題だったら丁寧に書いてある前提条件が書かれていなかった問題があり、いつもより格段にスピードが出ませんでした。60分たった時点で、解いてない問題が多数ありましたが、計算が大スランプを起こしていたこともあり深追いせずに理論で点数を取りに行く作戦に。
(後日、自己採点をしてみると合格点はとれていました)。

理論は、全問題埋める作戦。
時間がなかったので、問題で聞かれたことだけをピンポイントで答え、薄く広く全問解答。
1問あたり各専門学校が出している模範解答の半分埋めているかどうかの状態だったので、点数が伸びず。
計算と理論をあわせて、TACのボーダーを5点以上は下回っていました。

ヤル気を維持できのはTwitterのおかげ!

Twitterにいる方々は優秀過ぎて、圧倒的に成績が敵わず、落ち込みまくり自分を責める心と闘う日々を過ごしました。
でも、成績のよい方、朝早くから勉強をしてる方から多くの刺激をうけ、また励まされ。
そして、情報やわからないことがあり呟けば、誰かが答えてくれて、本当に助けられました。
早起きしてツイート。
ヤル気を持続できたのも、Twitterのお陰だと思っています。

おわりに

29年ぶりに科目合格して、しかもあと1科目残しているので偉そうなことはいえませんが、失敗を繰り返した経験を経たからこその内容と思っていただければ幸いです。

私は、2022年に科目合格しなかったら税理士試験に撤退する覚悟で挑みました。
なので、まずは自分のいろんなコトを変えることから始め、全力を注ぎました。
まず自分が変わらないと周りのサポートも活きないことを実感できたのが、今回の科目合格で得た大きな収穫でした。

長い人生、税理士試験の勉強をやめてもいいし、諦めてもいいし、挫折してもいいと思います。
それはそれで後の人生に必ず役に立つので。
ただ、税理士試験合格を決めたのであれば、可能な限り勉強ができる環境をつくることが大事だと思います。
わかってるよ!と言われるかもしれませんが、でも、やっぱり、同じ事を繰り返していては、現状は何も変わりません。
サポートしてくれる人がいるのであれば、全力で頼りましょう。特に専門学校の講師は頼りがいがあってオススメ。
自分でない誰かのチカラを借りることで、自分の実力以上のチカラが出せます。

そして、勉強開始の日から試験終了の最後の声がかかるまで、最後の最後まで諦めないでください。

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